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第56話:ステージ2 リザルト発表2


 「さーてお待たせしましたー! ネクストスターアーカイブ・ステージ2──ここからは視聴者数部門の発表に移らせていただきます!」


 「タイムアタックだけじゃない、配信者としての“魅せ力”も問われるこの大会──配信が映えた人ほど、ポイントでもリードできる仕様になってますよ~!」


 「まずは【平均視聴者数】の順位からいきましょう!」


◆ 平均視聴者数ランキング

 1位:まどいろ(5P)

 2位:サロロ(4P)

 3位:コノエ(3P)

 4位:フィー農場(2P)

 5位:ソラ(1P)


 「トップは……まどいろの2人だ!!」


 「どのシーンでも安定した見せ場を作り続け、

 視聴者の興味を引き続けたのが、しっかり数字にも表れました!」


 「2位にはサロロ! 視聴者の期待を裏切らない、目が離せない展開の連続が高評価!」


 「逆にコノエ・フィーノ・ソラの3組は高い安定感を見せてくれましたが、

 平均的な数字の伸びという点ではやや地味な結果に……!」


▶ 平均ならまどいろがトップなの納得

▶ サロロは毎回なにか起きるから見逃せないw

▶ コノエ安定しすぎて、ついつい他の配信に浮気しちゃう

▶ ソラはプレイ凄いけど黙々すぎてなぁ……


続いては──


◆ 瞬間最高視聴者数ランキング

 1位:サロロ(5P)

 2位:コノエ(4P)

 3位:まどいろ(3P)

 4位:ソラ(2P)

 5位:フィー農場(1P)

 

 「やってくれました、瞬間最高視聴者数第1位は──サロロでGO!」


 「なんといっても例の“落とし穴ショートカット”→トップ独走が話題騒然!!

 コメント欄もSNSも“ロロまたやった”の嵐でしたね!」


 「2位のコノエと3位のまどいろは、ラスボス戦の激闘で一気に伸びるも──

 タイミングがバッティングして視聴者を分け合った形に!」


 「ソラはボス戦中にじわじわと上昇、ギリギリで討伐失敗というドラマもあったがこの順位に。

 フィー農場は残念ながら伸びきれず……次の巻き返しに期待!」


▶ 落とし穴あれズルいwww最高視聴者数納得

▶ まどいろとコノエ被ってなければ両方もっと伸びてたでしょこれ

▶ フィー農場普通に良かったのに他のチームが強すぎる


 「さあ、ここまででRTAと視聴者ポイントが出揃いました!」


 「そして、次はいよいよ── ステージ2の総合スコアランキングの発表となります!」


 公式配信MCの声が賑やかに響く。

 

 画面上には順位ボードの影がちらちらと映り込み、視聴者コメント欄にも緊張と期待が入り混じる。


 「ステージ1とはまた違った形式で、参加者たちのさまざまな魅力が光ったステージ2! それでは、各チームの獲得ポイントをもとに、順位発表を行っていきます!まずは第5位から!」



 「第5位、フィー農場! ステージ2獲得ポイント、5ポイント!」


 「堅実な立ち回りで戦場を切り抜けてきた3人組、フィー農場チーム!」


 画面に映し出されたのは、やや照れた表情のフィーノ。

 周囲の視線に少し肩をすくめながら、それでも真っ直ぐ前を見据えて話す。


 そして、フィーノにインタビューのマイクが向けられる。

 「しっかり自分達の戦いはできたと思います。でも、他のチームが本当にすごすぎるんですよ……。だからこそ、次のステージでは一矢報いたい。悔いのない戦いをしたいです」



 「第4位、ソラ! ステージ2獲得ポイント、11ポイント!」

 

 「孤高のアーチャー、超絶テクニカルな弓捌きが話題沸騰!ソラ選手が第4位!」


 カメラが切り替わると、ソラはいつもの無表情のまま立っていた。

 マイクに向かって、ぽつりと短く口を開く。


 「ステージ2のボス……倒せなかったのが、正直悔しい、です。自分の実力不足、だと思います。……次もできるだけ、頑張ります」


 その淡白なコメントに、逆にコメント欄がざわつく。




 「第3位 サロロでGO! ステージ2獲得ポイント、14ポイント!」

 

 「予測不能のトラブルメーカー! 盛り上げ役コンビ! 迷走と奇跡の大爆笑チームが堂々の第3位!」


 画面にはにこにこ全開のロロと、やれやれといった表情のサーシャが映る。


 「たのしかったよー!落とし穴とか、ボスのどーんとか、アトラクションみたい! ボスは今度こそ絶対倒すから、まってろー! 次のステージもたのしみー!」


 ロロがインタビューに答える傍ら、サーシャが後ろから小声で呟く。

 

 「……せめて死なない戦法で行こうな」




 「第2位 まどいろ! ステージ2獲得ポイント、17ポイント!!」


 「感情と実力の融合!華やかで、そして力強い戦いを見せてくれた2人組、まどいろチームが第2位!」


 画面には、肩を並べて立つまどかといろはの姿。まどかが一歩前に出て、口を開く。


 「ステージ1の反省を踏まえて、色々考えて臨んだけど……結果はギリギリで2位。嬉しいけど……やっぱり悔しさも半分。次は、ちゃんとトップを取って終わりたいです」


 すかさずいろはが隣でうなずき、カメラに手を振る。「がんばります!」と一言添えると、コメント欄が温かく沸いた。




 MCが大きく息を吸って──


 「第1位、コノエ! ステージ2獲得ポイント、19ポイント!!」


 「NSAステージ2の覇者は……!コノエ選手だーっ!!」


 拍手と歓声のエフェクトが飛び交う中、淡々とコノエが画面に現れる。


 「……運良くクリアできた。それだけ。……ただ、難易度が高すぎたのでは? とも思う。正直、限界だった。次の情報が何もないので、今言えることはあまりないです。ただ……やるだけです」


 彼女の冷静な言葉に、コメント欄は「それがいい」「安定感の塊」「脳に刺さる」など好意的な反応で埋め尽くされた。


「以上、ステージ2のリザルト発表でした!選手の皆さん、視聴者の皆さん、お疲れさまでした~! それではこの後、少しのインターバルをはさんで──ステージ3の発表へと移ってまいります!引き続き、お楽しみに!」

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