第28話:それぞれの戦い2
【公式実況視点/フィー農場】
フィーノたち3人が転送されたのは、なだらかな草原地帯だった。
ところどころに、石造りの建物が崩れた跡が残されており、まるで古代の遺跡のような風景が広がっている。
「……この辺り、モンスターそんなに強くなさそうだね」
フィーノが短く指示を出すと、ユーリとクレアも頷く。
3人は互いに距離を取りつつ、視界に入る位置を保ったまま手分けして探索を開始した。
もし誰かが敵を発見した場合は、すぐに合流して討伐に移る。
地道だが、確実な方法だった。
途中3度の戦闘を挟むが難なく討伐を済ませ、
人数の利を活かしてフィールドの宝石を拾いつくしていく。
結果──
- フィールド探索による宝石発見:8個
- モンスター討伐による宝石回収:3個
15分ほどの探索で合計11個。
派手さはないが、確実に数字を積み上げていた。
▶ 地味だけどこういうの大事だよな
▶ フィー農場らしい安定感w
▶ 元農家は忍耐力が違う
このまま、慎重に少しずつ範囲を広げながら、
3人は宝石を回収し続けていく方針のようだった。
【公式実況視点/サロロでGO】
サーシャとロロの二人が転送されたのは、広大な砂漠地帯だった。
空気は乾き、足元の砂がきしむ。
しかも、出現するモンスターのレベルは軒並み35前後。難易度は高い。
「慎重に行こう、ロロ。まずは周りを……」
「お宝あったーーー!!!」
ロロが叫ぶや否や、キラリと光る何かを目にして砂漠を全力疾走。
サーシャが顔を押さえながら追いかける。
──その直後、周囲の砂が盛り上がり、中からわらわらと蠍(LV38)の群れが這い出てくる。
「バッカやろーッ!!」
二人で必死に逃走することになったが、
ロロは逃げる最中にちゃっかりフィールドに落ちていた宝石を2個確保していた。
なんとか撒ききり、体勢を立て直して再探索を開始。
倒せるレベル帯のモンスターを狙って着実に狩り、オアシスを発見する。
このオアシス、どうやらボーナスエリア扱いらしく、
周辺では複数の宝石が比較的簡単に回収できた。
しかし──
「わーい、でっかい池だ! 泳いじゃお〜!」
「やめろロローー!!」
ロロが水場に近づいた瞬間……
オアシスの水面から突如現れた巨大な魚型モンスターに、ロロが丸呑みされる。
「あーもう、だからいったのに! ってこの魚硬いな……っ!」
サーシャの両手剣は魚を傷つけこそすれど致命傷を与えるに満たない。
これはいきなりデスペナルティか……?という雰囲気が漂った瞬間。
ドォーーーーーーーン!!!!!!
魚型モンスターが爆発する。
中からはボロボロのロロがくるくると回りながら飛び出してくる。
「あははははは!! たっのしぃ~!!」
どうやら体の中から爆弾を爆発させて自分はバリアでギリギリ耐えたようだ。
ロロは笑いながら自分にヒールをかける。
「さあ! 次いこう~!」
サロロでGO:これまでの成果──宝石総数:11個。
▶ さすがサロロwww
▶ ロロ自由すぎるwwww
▶ サーシャさんおつかれです……
奇抜な動きで振り回されながらも、
彼女たちもまた確実に結果を残していた。
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