表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/9

半年前 ①

漠然と未来は、確約していると思っていた。

死は順番通りに訪れ、俺達の順番はまだまだ先だと思い込んでいたんだ。



山笑う季節に、大親友だったつむぐが死んだ。



「犯人は、未来がある若者なら誰でもよかったと話したそうです。岬つむぐさんの事を思いながら皆さんで黙祷を捧げましょう」


未来が確約してるなんて誰が決めたんだろう。



「航大、俺、大学進学は出来ないと思うんだ」

「何で?」

「実はさ、父さんの会社潰れるみたいでさ。家も全部手放してもかなりの借金が残るらしい」



犯人よ。

勝手に未来があると勘違いしてんじゃねーーぞ。



「この先の未来が俺には見えないよ、航大」



その命を必死で燃やし、両親の為に使おうとしていた……。

つむぐの人生を返せ。



「犯人の名前は、大河内昇容疑者です。幼い頃から、未来の見えない生活をしていた彼にとって若者は輝かしい未来に進む事が出来て腹立たしかったと言います」



未来を見させてくれない大人達の犠牲になったのが、つむぐだ。

犯人に少しでも未来を見させていたら……。




状況は、変わったかもしれないだろう?




あの日、つむぐの絶望と犯人の絶望がピッタリと重なりあって、犯人はつむぐを……。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ