真の目的?
段々と視界が明るくなってきて、意識もはっきりしてきた。立ち上がって周りを見てみるとそこには一面真っ白な景色が広がっていた。
「俺学校にいなかったっけ?」
「お前誰だ?」
思わず口に出てしまった俺の呟きに反応した者が一人いた。振り替えるとイケメンが……くそっ!ふと周りを見てみると、このイケメン以外にも7人の人がいるのがわかった。そして全員に刺青があることも分かった。俺周りから見るとあんな風に見えてたんだ…
てか俺以外全員外国人っぽい見た目をしているような……なんで同じ所にいてなんで言葉が通じているんだ?しかも美男美女だらけ…はぁ。
「皆さん、集まっていただきありがとうございます」
声のする方に顔を向けてみるとそこにはいつの間にか金髪の絶世の美女が。なんで周りに顔面偏差値高いやつしかいないんだ?俺に対する当て付けか?取り敢えず俺達がここに連れてこられた事に関わっている人物に見えたので、ここはどこなのか、と聞こうとした。が、何故か聞くことができない。言葉を発することができないような…
「皆さんに集まってもらったのは、皆さんの体に表れたであろう呪いについて説明するためです」
「あっ!自己紹介がまだでしたね。私はエイレネシアといいます。一応女神やってます。」
????何言ってるのこの人。中二ですか?
「…その目は皆さん信じてませんね?いいでしょう。では皆さんステータスを開いてください。ステータスを見れば私が女神であると分かるでしょう」
Name 神崎 心也
職業 ???
Lv:1(固定)
HP:100/100
MP:100/100
STR:10(固定)
VIT:10(固定)
INT:10(固定)
MDF:10(固定)
DEX:10(固定)
AGI:10(固定)
LUC:0(固定)
スキル
【女神の祝福】
称号
呪われし者、女神と邂逅した者
状態
呪い<極>
【女神の祝福】
【収容空間】、【解析】、【頑丈】、【念話】、【全言語理解・人】のスキルを集約したスキル。
【収容空間】
50個の枠にアイテムを登録することで、亜空間にそれぞれ上限まで入れることができる。
【解析】
人や魔物、植物など全ての、持っているステータス、スキルや武器などの情報を見ることができる。
【頑丈】
ダメージを少し軽減し、状態異常に少しなりにくくなる。
【念話】
言葉を介さずに相手に話すことができる。また、名前を登録することでいつでも話すことができる。登録できる上限は30人。会話をするためには双方が【念話】を持っている必要がある。距離の上限は無し。
【全言語理解・人】
どんな人の言語でも理解し、話したり書いたりすることができる。
女神と邂逅した者
女神との邂逅を果たした者に送られる称号。
レベルが上がった際のステータスの増加量が増える。
チートじゃねぇか……てか外国人っぽい見た目している美男美女達と話せていたのは【全言語理解・人】があったお蔭ってことか?やったぜ!これで英語の勉強しなくてもよくなる…!
「どうですか?これで私が女神だってことが分かりましたか?」
女神──エイレネシアがどや顔で胸を張りながら言っている。滅茶苦茶可愛い。ただ一つ困ったのはエイレネシアの持つ立派な二つの果実だ。正直目のやり場に困る。
「…まあ少し気になる表情をしていますが、皆さんから信用をいただけたようで何よりです。では本題に入りましょう。何故ダンジョンが発生して、何故皆さんに呪いが発生したか」
エイレネシアがそういった瞬間、体が重くなるのを感じた。皆もそう感じたのか、顔をしかめたり歯を食い縛ったりしている。
「ふふふっ♪これで皆さんに完全に呪いを付与できました♪……ああ、また話が脱線してしまいましたね。まず、何故皆さんに呪いが発生したかですが、ランダムに選ばれた結果ですね。恨むなら運命の神を恨んでください。」
とても嬉しそうに、さながら新しい玩具を手に入れた子どものような無邪気な笑顔を浮かべていた。かと思えば突然無表情になって淡々と残酷な現実を突きつけてくる。
「次に呪いの効果ですけど、呪いには下、中、上、超、極の5種類あって、下→中→上→超→極の順番に効果が重くなっていきます。例えば呪い<下>だと取得経験値減少・小なのが呪い<極>だと経験値取得不可になってたりとか。色々制約があります」
えっ?聞き間違いじゃなかったら、俺もしかしてレベルアップできなかったりするの?
「気になったら自分で呪いを【解析】してみてください。…ああ、そういえば言葉を発することを禁止していたような……うっかりしてました」
……ポンコツかよ!神がポンコツって嫌な予感しかしないんだが…絶対神の手違いでチート付きの転生させますからってやつになるじゃん。
俺がそんなことを思っていると、外国人のうちの一人が声を発した。
「おい、女神だかなんだか知らないがこの呪いを解く方法はないのか?」
「あります。ありますが呪いを解く難易度も同じように下が一番易しく、極が一番難しいです。それも呪いを【解析】することで分かりますよ」
聞く限りだとこっちに利益がないような……聞くか?でも苦手なんだよな、この女神。単純に怖い。いや……ええい、ままよ!
「あのー」
「はい、なんでしょう?」
「聞く限りだとこっちに利益がないように思えるんですけど、何かこっちの利益になるようなことはないんですか?」
エイレネシアは俺を見て、少し気になるような表情を浮かべた。そう、例えるならば大量の宿題を目の当たりにしたような…
「勿論ありますよ。呪いの役割もこれと関係しているのですけど、この説明はあとにしましょう。さて、呪いのメリットについての話でしたね。呪いを解けば力が手に入ります。それも他者を圧倒する絶対的な力が。だから、皆さんのすべき事は呪いを解いて力を手にいれるだけ。簡単でしょう?」
どこか取っつきにくいような、そんな雰囲気に嫌悪感を抱きながらエイレネシアの言ったことについて考える。しかし、考えても考えても疑問が生じるだけだ。力とは?他に俺達のするべき事とは?生じた疑問は挙げたらキリがない。
「因みに手に入れられる力の強さも下が一番弱く、極が一番強いです。まあ一番弱いと言っても呪いを持っていない人と比べるとチートと言えるほどに強いですけどね。しかし、私達が与えるのは最強となる近道です。誰にでも最強となる機会はあることを忘れないでください」
力に関してはレベルを上げていけば追々わかるか。だとしたら最優先で聞くべきは…
「俺達のするべき事は本当に呪いを解くだけなんですか?」
エイレネシアに笑顔の花が咲いた。これがエイレネシアのしてほしかった質問なのだろうか?というかさっきから表情コロコロ変わりすぎでは?なんだろうか…この拭いきれないギャルゲー感は。
「ええ、そうです。本当に呪いを解くだけです。だってこれは私達の暇潰しなのですから」
……へぇ。