271〜276 トランプ(大統領ではない)
271
「年齢、知らないの?」
「知らん」
「……なんかごめん」
「いや、別に……」
「お詫びに何歳か決めてあげる」
「は?」
272
「ここにトランプのカード、1〜0を揃えたスペード、ハート、ダイヤがあります」
「はあ」
「数字が見えないようにひっくり返しておき、神経衰弱のようにバラバラに置きます。でも3種類は見分けられるように間を開ける。博士も手伝って!」
「はい」
「……よし、かなりぐちゃぐちゃになったな。はい、ひきます!」
「どうぞ」
「……この3つ! ……え⁉︎」
「どうした?」
「博士、768歳⁉︎」
「待て待て待て!」
273
「いくらなんでもそれはおかしいだろ! そうだよあのやり方ならこうなる可能性があったよ!」
「もう1回選びまーす。これとこれとこれ」
「適当になってきたな」
「171歳! なんかリアル! これでよし!」
「はぁ」
274
「1849年生まれか……。博士はどこで生まれたの?」
「なんで聞く?」
「聞きたいから! あとなんかレアだから!」
「レアの意味が分からんが……。寒い地域の山の中の小さい村だったよ。これ以上は教えない」
「ふーん」
275
「じゃ、今日は帰るかな」
「えー帰るのー! やだ!」
「なんか最近帰るときに駄々こねるよな。子供じゃないんだからやめなさい」
「ぶーぶー!」
「ブーイングやめろ。じゃあな」
「なんか博士変だったな」
276
「日本で初めて本格的な戸籍制度が始まったのは明治5年、1872年……。
博士、もしかしたら戸籍なかったのかもしれないんだ」
つづく




