235〜240 りんご
235
「今日はなんかりんごが食べたい」
「いきなりだな」
「りんごが食べたい」
「食べればいいじゃないか」
「りんごが食べたい」
「botか?」
「りんごが食べたい」
「……買いに行くか?」
「買ってきて」
「やだよ」
236
「やだーーー! 買ってきてくれないとやだーーー!」
「なんでだよ! 金なら出してやるよ!」
「違う! 外に出たくない!」
「着いてってやるから!」
「やだーーー!」
「こんなに至れり尽くせりな提案をしているのに……⁉︎」
237
「わがまま言いたい時ってあるよね」
「俺を巻き込むな」
「博士が買ってきてくれたりんごが食べたい」
「……」
「できればデパートの高いやつ」
「……」
「そんで剥いて欲しい」
「……」
「うさぎがいい」
「黙ってればめちゃくちゃ言うなお前」
238
「テレビの視聴者プレゼントとかになってる高くて美味しそうなフルーツが食べたい」
「それは分かる」
「今はそんなりんごが食べたい」
「スーパーのでいいだろ」
「そんな! 丹精込めて高いりんご育ててる農家の方々にお金を払わないと! もう作ってくれなくなるかも!」
「スーパーの安いりんごの農家さんも頑張ってるし、だいたい小遣いもらってる奴が贅沢言うな」
239
「大体なんでそんなにりんごが食べたいんだ」
「りんごの舌なんだよ」
「カレーの舌みたいに言うな」
「でもりんごりんご言いすぎてなんかいいかなって気分になってきた」
「ああそう。そりゃよかった」
「いちごが食べたい」
「引っ叩くぞニート」
240
「ただいま〜」
「あ、ママ! 博士がひどいこと言ったー!」
「卑怯だぞお前!」
「ママ今日果物食べたくなってね〜、フルーツの盛り合わせ買ってきちゃった!」
「え、これ漫画のお見舞いのシーンとかで見るやつ! 食べる〜!」
「さすが母娘……」
「博士りんごうさぎにして!」
「……分かったよ!」
つづく
今からマック食べます




