133〜138 帰り道
133
博士の病院の帰り道
「てか悩みってなんだ?」
「ん?」
「相談したくて僕のところに来たんだろ」
「あーそうそう」
「就職先か? 駅にタウンワーク無料で置いてあるぞ」
「それだけは違う」
134
「サトル君はさ……、親が人外で驚かなかった?」
「お前と違って僕は生まれた時から親は普通と違った。でもむしろそれが普通だと思ってたから『みんなのお父さんにはどんな羽が生えてるの?』って幼稚園で言って先生をドン引きさせた」
「あ〜」
135
「親が人ではないと言われたのは小学校に上がる頃だ。『パパとママは人じゃないけどそれを人に言ってはいけないよ』って……」
「ふむ」
「人外を普通だと思ってた僕は人の定義に悩んだ」
「子育てって難しいんだね……」
136
「僕の両親も組織に属していたから僕も早くから組織に入った。その時には博士は居たな。あ、写真見せてやろう」
ペラリ
「……本人?」
「本人だ」
137
「博士荒すぎじゃん」
「博士は荒れに荒れてたけど『ある仕事』を任されて一気に落ち着いて今の感じになったんだ」
「へえー」
「落ち着いたから余計ボスに頼られるようになり……」
「あ、そこからはイイデス」
138
「あー、でもわたしは最近知ったからやっぱりショックだ」
「考えてもみろ」
「?」
「真面目に職についていればそんなこと知らずに済んだんだぞ?」
「ヤダよ。今楽しいもん」
「……ニートの鏡だな」
つづく




