79〜84 博士は意外と優しい
79
「ママの話すごかったねぇ博士」
「まあ俺は知ってたけど。龍人とかは知らなかったが」
「なんで教えてくれなかったの!」
「知ったらショックだろ!」
「たしかに!」
80
「まだ噛み砕けないよ……。話が大きすぎる」
「同情する。……大丈夫か?」
「化け物のハイブリッドなんだったら、手からビームとか出せるかな⁉︎」
「心配する必要なかった」
81
「まあこれはあまりに大きすぎる事実に混乱した故の冗談なのですが、」
「だと嬉しい」
「化け物のハイブリッドかぁ…。はぁ…」
「そういうのいっぱいいるぞ?」
「は?」
82
「え、会いたい! どんな人⁉︎」
「えーと、中学生なんだが、凶暴で人嫌いであだ名が『魔王』でそんなんだから友達がいなくて頭はいいし顔もいいけど言葉がキツくてついでにとにかくボスを恐れている」
「会いたくない……」
83
「写真あるぞ。みるか?」
「見せて!」
博士はタブレットをこちらに寄越した。
「……これブレブレだけど」
「これとか」
「これもブレブレ……」
「写真嫌いだから全部隠し撮りなんだ」
「隠し撮りなのにブレブレって絶対それ気付いてるよ」
84
「電話して会うか聞いてみる」
博士は立ち上がり、スマホを操作して耳に当てた。
「あ、サトルか? 実はな」
『……! ……! シネ!』
「ハハハ」
「なんか聞こえた」
「でもボスの娘だぞ?」
博士は電話を切った。
「会うって」
「ママ何したの?」
つづく




