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しづく 愚か者の列に並んだ者  作者: はるあき
21/44

20.しづく4

 しづくは紙にやりたいことを思い付くまま書いた。

 あの子たちは何歳くらいなんだろう?

 赤ちゃん、じゃなかった。幼稚園? 小学生?

 じゃあ、何ができるだろう?

 書いて書いて、何度も読み返す。

 これは出来るかな? まだ無理かな?

 夢なんだから、そう夢だから、何でも出来るはず。

 もしかしたら、今日は見れない(あえない)かもしれない。

 けれど、会えた時ように書いたリストを枕元に置いた。

 意を決して、布団をかぶる。

 どうか会えますように。

 今日は寝るのが怖くない。変な緊張はしているけど。

 どうが、思った通りに動けますように。



 いつも通りの真っ黒い空間だった。

 上下左右もない。

 子供が、三人、近づいてくる。

 しづくは、腕を伸ばして、一人一人、抱き締めた。


「ありがとう、愛してるわ」

『ありがとう』

『ありがとう』

『ありがとう』

『僕らも大好き』

『すき』

『ごめんなさい、遠くへ行っちゃって』


 声が聞こえた。

 子供たちの表情はわからない。

 白い子供の形をした雲のような感じで。

 だけど、抱き締めたら暖かかった。


「ごめんなさい、生んであげられなくて」

『ううん、僕たちもごめんなさい』

『お母さん、お父さんに選んで良かった』

『大好き、二人とも』

『・・・・・』


 子供の一人が圭人の手を引いて歩いてきた。


「けいと・・・」


 ここは夢の中。

 しづくの夢の中。

 なんでも言える。なんでもしてもいい。


「子供たちが、私たちが親で良かったって」


 圭人はびっくりして目を瞬いて、気まずそうに視線を反らした。

 うん、圭人らしい反応。夢でもこうなんだ。


「ありがとう、圭人。この子たちの母親にしてくれて」


 視線をさ迷わせている圭人の手を取った。

 圭人がビクリと体を震わせている。

 ビックリさせちゃったかな?


「ごめんなさい。何も言わずに離婚して」


 圭人に言いたかったこと。


「子供、難しいから。素敵な人、見つけてね」


 これ以上は、言えない。泣きたくなるから。


「し、しづく!おれは・・・」


 その先は言わないで。もう決めたのだから。


「浮気は、悲しかった。けど、仕方がなかったのかなとも思ってる」


 夢の時間は少ない。

 ごめんね、夢でも浮気の理由は聞きたくないの。

 それにもっともっとやりたいコトがあるから。

 圭人の手を離し、子供たちと向き合った。

 いつの間にか周りが真っ青な空のような空間に変わっていた。


「鬼ごっこ、するよ!お母さんが、鬼」

『わーい』


 子供たちが散っていく。一人の子供は圭人の手を引きながら。

 子供たちを追いかける。

 夢の中だからきっと疲れない。

 思いっきり、遊ぼう。

後書きを消しました。

夢は、夢。できたら、疲れない夢を見ましょう。

はるあきが、悪夢で目が覚める時は、大概が寝坊した時です。起きろ!と信号出しているんでしょうねぇ?


お読みいただきありがとうございます。

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