2話〜地底湖〜
やっと食べ物を手に入れることが出来た。身の安全を確認したところで
いただきます。
ガッ!
やっぱり硬ぇ。でも、レベルが上がって膂力も上がった。全力で噛みつけば…
ブチッ!ゴリッガリッ
うぇ...硬いし不味いしなんかピリピリする。
しかし、食わなきゃ俺は餓死してしまう。俺は仕方なく食べることにした。もう少しで食べ終わるという所で、
〖熟練度が一定に達しました。【噛みつき:Lv2】が【噛みつき:Lv3】になりました。〗
〖熟練度が一定に達しました。スキル【酸耐性:Lv1】を獲得しました。〗
おぉやったぜ。僥倖僥倖。これで次メタルアントと戦う時はもっと楽になるだろう。腹も膨れたことだし次は
水だな。
メタルアントを食って喉も多少潤ったがこのままでは少々キツイ。幸い耳をすませば水の音が聞こえるのでそちらに向かうことにする。
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しばらく進むと地面が岩から土に変わり草が生えている所に着いた。草が生えているということはそろそろ水のある所に着くな。ひとまずこの草を確認しよう。
【薬草】
【肥えた土壌と清い水のある所で成長する。】
【傷口に汁を塗ると患部の自然治癒力が活性化される。】
【食べることで全身の自然治癒力が活性されるが非常に不味い。】
【薬草の成分を抽出し蒸留水で薄めることで低級ライフポーションを作成出来る。】
おっ薬草か。
怪我をしたら頼らせてもらうことにしよう。俺は薬草を見つけた所から少し進むと遂に目的地に着いた。
地底湖か。
そこは底が見えるほど澄んだ水がある巨大な地底湖だった。俺は早速水辺に近づき水を飲み始めた。
コクッコクッ
あぁうまい、でも少ししょっぱいな。
ん?
そこで俺は地底湖の中からこちらに寄ってくる魚影を見つけた。俺は気づいていないフリをして水を飲んでいると、その魚影はどんどん大きくなっていった。そして、その魚影は水面から飛び出し俺に食らいかかってきた。俺はタイミングを合わせそいつに噛みつき地面に叩きつけた。なんだ?こいつ。俺はその魚を確認することにした。
種族 :ストーンフィッシュ
状態 :通常
Lv :3/15
ランク:G
HP :10/10
MP :5/5
膂力 :6
守備 :10
敏捷 :7
魔力 :5
種族スキル
【岩の鱗:Lv4】【遊泳:Lv5】
耐性スキル
【衝撃耐性:Lv2】【斬撃耐性:Lv3】
通常スキル
【熱源感知:Lv7】【ウォーター:Lv2】【噛みつき:Lv2】
称号
【岩魚】
うわぁ...この洞窟には硬いやつしか居ないのか?しかもこいつ結構厚い岩の鱗の層があるから噛みつきでもダメージを与えられないかもしれない。引っ掻きも斬撃に分類されるだろうしな...。よし、殴るか。この鱗に覆われた俺の拳を舐めるなよ?しゃぁいくぜッ
ゴッ
「ガァァァ!!」
痛”ッ
ストーンフィッシュの鱗に罅を入れることが出来たが、俺の鱗もついでに割れてしまった。鱗が割れた所からは赤い血が流れ出てきた。
痛い...でも、手ごたえはある。ストーンフィッシュのHPも1減っている。俺は痛みを堪えて殴り続けた。殴っている間に俺は、スキル【痛覚耐性:Lv1】とスキル【ナックル:Lv1】を手に入れた。そして俺は、ストーンフィッシュにトドメをさした。
『経験値が一定に達しました。レベルがLv4/10になりました。』
やっと終わったァ。
俺は自分の手を確認すると、自分の血液で赤く染まっていた。
そうだ、薬草。
俺はストーンフィッシュを咥えて薬草が生えていた所に戻った。そしてストーンフィッシュを置くと薬草の葉に噛み付いた。
オェェェェッ
まっず!
薬草は想像を越えたまずさだった。小学生の頃漢方薬を飲んだことがあるが、その時の比にならないほどのまずさだった。しかし、効果は思っていた以上に早く出て拳の怪我が治っていった。
今度からは塗ることにしよう...
と、反省は置いといて...
食うか。
今ストーンフィッシュは、俺が殴った所は岩の鱗が剥げて身が露出しているが、まだまだ岩の鱗に覆われている。まずはこの鱗を剥がさないとな。そうして俺は鱗と身の間に爪を滑り込ませた。こうして鱗と身の接着を剥がすという寸法だ。
体感にして10分程で全ての鱗を剥がすことが出来た。一回り小さくなったが、それでも結構な大きさである。
そうだ。せっかくだし焼き魚にして食べよう。
俺はこの前手に入れた火の息でストーンフィッシュを焼くと頭からかぶりついた。
?!
美味すぎる!!
ストーンフィッシュは白身魚で味わいは淡白なのだが、天然の塩っ気が効いていてとてもうまい。
ストーンフィッシュもっと食うぞぉ!!
こうして俺によるストーンフィッシュの大乱獲が始まった。
アカウント名・叢雨 (ムラサメ)
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