表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
箱庭の異世界でスローライフ万歳!  作者: Jade
村づくりを本格化させよう
48/64

13日目. クルミの木ってこんなだったの?

 マナを補給する前に、手持ちで作れるチャームは作ってみることにする。

 マナデイジーの花びらからは光のチャームが、マナアスターからは気のチャーム、マナローズからは闇のチャームができた。

 マナリリーには光と火の根源が含まれていたが、光と火のチャームはもう作ってしまった。

 土と無の根源を含むマナフラワーが見つからなかったので、ほかのチャームは作れない。


「ん~、クラフトできそうなチャームは今のところないね。土と無を含んでいる花があればいいんだけど……」


 葉月は頭の片隅に探すべきものとして記憶した。。

 とりあえずクラフトした光、気、闇のチャームをマナワンドにセットする。

 それぞれ、ライト、ヒール、ダークの魔法が使えるらしい。

 ライトは光を灯す魔法らしく、昼間である今はあまり役立ちそうにない。

 ヒールは傷を癒す魔法、ダークは暗くなる魔法のようだ。

 ダークの使い道がいまいちよくわからない。

 ここは放置で、マナ溜まりに行くことにする。

 葉月は見守ってくれていたコハクとソラを引き連れ、拠点の西側にできたマナの森へ移動した。

 一晩で出来上がったとは思えないほど大きな木が何本も天に向かって伸びている。

 下生えの低木や草が多く、葉月は鑑定しながら森の中に分け入った。


「くまっ!」


 少し進んだところで木に巻き付いている太い(つる)を見つけたコハクが声を上げた。

 よく見ると紫色のミカンほどの大きさの実が生っている。

 ぱっと見た感じは怪しい果物なのだが、紫色の危険な香りのするキノコを見たばかりだからそう感じてしまうのだろうか。


「う~ん。どこかで見た気がする」


 葉月は思い出せそうで思い出せないもやもやを感じながら実を鑑定した。


『名称:マナパッションフルーツの実。説明:マナを含んだパッションフルーツ。甘酸っぱくておいしい。根源:無』


 葉月はパッションフルーツのジュースのパッケージに同じような実が描かれていたことをようやく思い出した。


「あれかぁ! ってことは……」


 実に無の根源が含まれているのであれば、マナフラワーもあるはずだ。

 葉月は期待に胸を高鳴らせつつ、同じ蔓から咲いている白いもやもやとした花を鑑定する。


『名称:マナパッションフルーツの花。説明:マナを含んだパッションフルーツの花。根源:無』


「よっしゃー!」


 葉月はいそいそと実と花を採取した。

 これで無のチャームを作れそうだ。

 実はもちろんあとでいただくことにする。鑑定でおいしいと表示されているのだから、おいしいに違いない。

 パッションフルーツをインベントリに仕舞って、葉月は再びマナ溜まりを目指して進む。

 ソラは葉月の肩でぷよぷよと揺れている。

 これは居眠りをしているときの揺れ方だ。

 葉月は気にしないことにして足を進めた。

 マナ溜まりは薄暗いマナの森の中でほんのりと光っていて見つけやすい。

 目的地にたどり着いた葉月はマナワンドを向けて、マナを吸い込む。

 やはりぎゅんぎゅんと音をたててマナが杖に吸い込まれていく。

 一か所では満タンにならず、二か所目のマナ溜まりでようやく杖の振動が止まった。


「ってことで、ライトの魔法~!」


 葉月はさっそく杖を振ってライトの魔法を使ってみる。

 杖の先からマッチほどの小さな明かりが生まれる。

 葉月の肩でソラがびくりと震えた。


「おお!」

「くま~」


 小さい割にLEDライトのように眩しい光を放っている。そして当然のことながら触れても熱くない。

 洞窟の探索や、地下での採掘作業が(はかど)りそうで、なかなか使い勝手のよさそうな魔法だった。

 ソラは眩しさに驚いたのか、一気に目が覚めたようだ。

 葉月はマナ溜まりから使った分のマナを補給しておいた。

 だがライトの魔法はあまりマナを使わないようで、たいして吸い込まないうちに止まってしまう。


「ほかの魔法はまた今度にしよう」


 一通り魔法を使ってみたことで、葉月の好奇心はおおよそ満たされた。

 あとはマナの森を確認してから拠点で味噌と醤油を作ることにする。

 マナ溜まりがもう一か所あるようだ。

 葉月はほのかな明かりを目指して森の中を進んだ。

 鑑定ではマナの木とただの草ばかりでなかなか新しい植物が見つからない。


『名称:マナウォルナット。説明:クルミの木。実も採れる。根源:土』


「おお!」


 ウォルナットの文字に葉月のテンションが急上昇した。

 高級な素材として家具などによく使われる木材だ。

 黒というか紫色がかっていて、木目も美しいので葉月の好きな木材の一つだ。

 土の根源も含まれているようだが、マナフラワーでなければチャームの材料にはならない。

 葉月はクルミの花を探した。けれど花らしい花が見つからない。

 ソラが葉月の肩から木の枝に飛び移り、するすると木を登っていく。


「ソラ~?」


 しばらくしてソラが小さな赤いものがついた枝を持ち帰って来た。


「え? これなの?」


『名称:マナウォルナットの雌花。説明:クルミの花。根源:土』


 あまり花らしくないがこれがウォルナットの花のようだ。

 葉月は雌花という文字に引っかかった。


「雌花ってことは雄花もあるよね?」

「くま~?」


 銀杏の木のように雄花と雌花で木が分かれているタイプなのだろうかと思ったが、緑色の房が垂れ下がっているのが雄花のようだ。


『名称:マナウォルナットの雄花。説明:クルミの花。根源:土』


「とりあえず両方採取しておこう」


 こちらは葉月の手が届く場所にあったので、自前で採取した。

 そして花を採取した後は当然木材も頂いていく。

 ウォルナットがあれば家具を作るのも楽しそうだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ