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箱庭の異世界でスローライフ万歳!  作者: Jade
村づくりを本格化させよう
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12日目. やりたいことばかりが増えていきます

 まずはいつもの畑の世話からだ。

 ソラは葉月を手伝って野菜の収穫と種まきを、コハクはチャッピーと一緒に養蜂を、クラウドは果樹の収穫を手伝ってくれた。

 従魔たちが手伝ってくれるおかげで、農作業の日課はあっという間に終わる。

 あとは全員で家畜のお世話をしてから朝食の時間になる。

 朝食には昨日の残りのメープルパンと、果物と野菜を適当に切って皿に盛り付ける。

 それから半熟卵もおまけに付けてみた。

 冷蔵庫に入っていれば、沸騰してから卵を投入して七分ほどの茹で具合が一番すきなのだが、常温のインベントリ保存だったので、六分くらいにしてみたが、ちょうどいい具合に半熟になっている。

 とてもおいしい、のだが。


「マヨネーズ欲しいな……」


 葉月の口から思わず本音がこぼれる。

 残念ながら卵と油があっても、酢がないのでまだ作れない。

 穀物かブドウがあれば酢を作れるはずなのだが、麦はパンに使うつもりだし、ブドウならばワインビネガーが作れたはずだが、そもそもワインを造るのにひと手間かかる。

 マヨネーズにするならば白ワインだろうし、その場合は皮と種を取り除いて作る必要がある。

 ワインはいずれ腰を落ち着けて取り掛かりたので、今はストレージに保存するしかない。

 穀物酢を作るにしろ、カレーライスを食べるにしても米がなければ始まらない。

 なので、葉月は謎の種はぜひとも米になってほしいと願っている。

 それなのに今朝も謎の種はレモンの木になっていて、またあてが外れてしまった。

 食生活の充実という意味ではかなりありがたい収穫だったが。

 葉月は気を取り直して、レモン果汁とアボカドオイル、塩、コショウでフレンチドレッシングを作る。

 マヨネーズほどではないが味に変化をつけられるのがありがたい。

 コショウを入手できたのが大きいだろう。

 ソラ、コハク、チャッピー、クラウドがそろったところで朝食をとった。

 今日は地下で鉄素材の採取が最優先だ。

 葉月はソラとクラウドをつれて、地下の採掘場へ下りた。

 まずクラフトしてきたストレージを、採掘拠点にあるかまどと作業台の隣に設置する。

 これでクラウドが採取した素材を保管しておく場所ができた。

 クラウドはさっそく昨日葉月が与えたツールを使って採掘を始めている。

 葉月もソラと一緒にブランチマイニングの続きをすることにした。

 前回は金鉱石、鉄鉱石、石炭、岩塩、マナの土を採取している。

 いつの間にか採れていた重曹については、今回はきちんと鑑定しておきたい。

 葉月は万能ツールを取り出し、採掘に取り掛かった。

 ぐるりと正方形に周囲を掘り進めたところで、早くも鉄鉱石と石炭、岩塩が見つかった。

 次は正方形の内側をまっすぐに掘り進める。二メートルほどの間隔をあけて平行に掘っていくが、ブランチマイニングのやり方だ。

 周囲よりも白っぽい石を見つけた葉月は、マナグラスを使って鑑定する。


『名称:重曹。説明:炭酸水素ナトリウム。食品に混ぜて使われることが多い。洗剤として掃除に使われる。アク抜きや炭酸水を作るのに使われる』


 やはり重曹だった。

 前回ホットケーキを作るのにベーキングパウダー代わりに重曹を使い切ってしまったので、ここで手に入ったのはかなり嬉しい。


「あれ、炭酸水素ナトリウムって……もしかしてかん水の代わりに使える?」


 中華麺を作るときに欠かせないかん水の代用となる素材が手に入ってしまった。が、肝心のスープを作る材料が足りない。

 味付けは塩でもいいが、野菜の出汁(ベジブロス)だけではかなり物足りないことになりそうだ。


「ああ、せめて骨付き肉があれば……。やりたいことばっかり増えるなぁ……」


 とりあえず手が回らないのでラーメンについても保留にするしかない。

 マナグラスを使って鑑定を行いながら採掘をしていくが、入手済みの素材ばかりで、新たな鉱石は見つからない。

 どうやらもっと深い場所でなければ、他の素材は入手できないようだ。

 とりあえず葉月が必要な鉄鉱石を中心に採掘をして、正方形の内側を半分ほど掘ったところで作業を中断した。

 今日はまだやりたいことがある。

 昨日はマナグラスを使って鑑定を行いながら洞窟を探索してみたが、マナが溜まっている場所を発見することはできなかった。

 魔法を使えるようになるにはマナをワンドに集める必要があるらしいので、今日はなんとしてもマナの溜まり場を発見したい。

 返事の予想はついていたが、葉月は念のためクラウドに声をかける。


「クラウドー、お出かけするけど、どうする?」

「シャァア」


 どうやらクラウドはお留守番をしつつ採掘と寝床作りに励むようだ。


「あ、はい。がんばって」


 葉月は拠点へと続くはしごを上った。


「チャッピー、コハクー! お出かけするけど、どうする?」

「くまっ!」


 コハクは予想通りついてくるらしい。

 チャッピーは葉月の周りをぶんぶんと飛び回っている。


「え、ついてくる? ほんと?」


 珍しくチャッピーがついてくる気のようだ。


「まあ、いいけど」


 採取した鉄鉱石をかまどにセットしておく。帰ってくる頃には精錬も終わっているだろう。


「では、行きますか」

「くまっ!」


 葉月たちはまだ探索の進んでいない北西方向へ足を向けた。

 

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