よくわからない人たちです
一応オーナーは女の設定です
取り敢えず起きてしまったものは致し方ない。
私は話しかけてみることにした。
「おーい?」
語尾にはてなマークがついてしまったが、それはご愛敬としよう。
「「「「………」」」」
私の問いに答えるわけでもなくぼーっと、ただ不思議そうに辺りを見回す彼等。
「あのー」
もう一度話しかけてみる。今度は返事してくれるかな!?
期待半分と言語が通じるか、という不安半分とで彼等の反応を待つ。
ふとした時に視界に入った事でこちらに気づいたようで目を少し大きくさせた。
4人で顔を見合わせてなにか会議しているように見える。
何を話しているかは知らないけどもうそろそろほおって置かれるのもなんだかな、という気持ちになってくる。
もうそろそろこっちに帰ってきてくださいよ〜。
心の中で半べそをかきながら彼らがこっちを見るのを今か今かと待つ。
「お前…俺らが見えるのか?」
「…え、普通に見えますよ」
そう返せば驚いたように目を見開く。
何をそんなに驚くの。驚くところあった?
ぶつぶつとそればかりを考えていると、私がなかなか帰ってこないからか、オーナーが心配そうにこっちに声を掛けてきた。
「奏子ちゃん、なかなか帰ってこないからきてみたんだけどなんかあった?」
「…あ、いえ!特には!!!すみません、少し考え事をしていて…」
咄嗟にオーナーに言い訳をしてしまった。
別に彼らのことがバレてもいいはずなのに。
「…そう?じゃあ、早く戻ってらっしゃいね」
「はい」
慌ててその4匹を制服のポケットに入れてオーナーの後に続いた。
次回で姿が見えないことについて詳しく書いていこうと思います