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十日夜

作者:

右手を伸ばした先に切り抜かれた空が

明かすことの出来ない輪郭の裡へ

吹き荒ぶ嵐に引き裂かれ 自らの

重さを見失い 飲み込まれていく


透明な中心はどこまでも引き伸ばされ

空白さらなる隙間 淵が流れ出し

屋根を越え 純粋な不在は止まず

掻き消された沈黙の名が降り注ぐ


拡散し続ける静寂 朝が束の間の命を映す

少し欠けた虚ろな月に戻るべき体を繋ぎ

足元から背の高い影が空を見上げている


左手を伸ばした先に押し寄せる太陽が

破れる程に光を折り畳み 白い煙を立ち昇らせた


冷たい時間に留め置かれた小さな夜

この響き渡る声の先で 幽かなふたりは出会う

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― 新着の感想 ―
[一言]  葵枝燕と申します。  『十日夜』、拝読しました。  「拡散し続ける静寂 朝が束の間の命を映す」という表現が、かっこいいなと思いました。
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