戦場ティータイム
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
いやはや、どうもです。長い間投稿できなくてすいません。
ですがこれには深い深いわけがありまして、活動報告を見ていただけば分かると思います、はい。
それと、この小説の略称は「ハブハブ」です!
勝手に決めました。異論は認めぬ!
ではでは……
最後まで読んでくださいね?絶対ですよ?豆腐メンタル崩れますからね!?
俺達のギルドランクはFからDへと上がり、魔物の討伐クエストを受けられるようになってから1週間と少しが経った。
この1週間と少しの間に、俺はそれなりに成長した……はず。
いや、確実に成長した。
これは最近になって気付いたんだが、俺の固有スキル【幻想創作】は、『物体』を創るのではなく、『物質』を創るものだった。
これにより、俺は体内で魔力を創る事に成功した。
魔力を創るにも魔力が必要となるが、消費魔力より創り出す魔力量の方が多いため、何ら問題は無い。
ちなみに、相手と接触することで創った魔力を譲渡することができる。
相手の体内に直接魔力を創り出すのは、俺のイメージ不足で無理だった。
他人の体内の状態を正確に把握しなければいけないからだ。
まぁ、ともかく、魔力切れの心配は微塵も無くなった。これは嬉しいことだ。
いや~、なんで今まで気付かなかったんだろ。
最近は魔物を倒すのが面倒になり、射撃スキルを創って取得し、銃を乱射して魔物狩りをしている。
これがまたへったくそでスキルを使っても全く当たらないのだ。
それに、弾丸が当たらないため、スキルのレベルも上がらないという負の連鎖。
そろそろ諦めようとか、そんなことを考えている。
いえ、諦めました。はい。乙です。
そしてこれが今の鍛え上げられた俺のステータスだ!
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神作 伊織 男 16歳
魔法:空間魔法Lv2 生活魔法
固有魔法:【影魔法】
スキル:剣術Lv3 回避Lv6 鑑定Lv3 射撃Lv1
固有スキル:【幻想創作】
職業:創造者
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ふっふっふ
射撃スキル以外はレベルが上がったのだ!
俺はヒット&アウェイで戦っている。
それ故、回避スキルが異常な速さでレベルアップしていくのだ。
私、自分で言うのも何ですが、筋肉とかほんとないんで。
ヒョロいんで。もやしなので。
勇者召喚の際、身体能力が強化されたらしいんですけど、防御力変わらないんですよ。
だから、攻撃が当たると涙目になるくらい痛いんです。
そしたら避けるしかないのです。
空間魔法のレベルが上がったのは、よく分からん。
アイテムボックスしか使ってないのにな。
えー、鑑定スキルのレベルが2つ上がっていることに関しては、ノーコメントで……
異世界ってテンプレ通り可愛い娘多いですからね!
目が惹きつけられちゃうわけですよ!
スリーサイズが知りたいとかって、邪な気持ちで目を凝らして見ていたわけじゃない。
断じて、違うゾ!
ただ、そういう気持ちで見た時の鑑定スキルが、この上なくうざい。
例えば、おっぱいの大きな人を鑑定したとしよう。
すると、こうなる。
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巨乳好きなんですかぁ?ねぇ、巨乳好きなんですかぁ?
あれはただの脂肪ですよぉ?
贅肉です。ぜ・い・に・く
脂肪に興奮するなんて、とんだ変態ですねぇ。
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何だこいつ!
スキルが知能でも持ったのか!
人格でも宿ったのか!
敬語なのが余計むかつく!
そう、何故か俺の鑑定スキルはおかしいのだ。
スキルの癖に、罵ってくるのだ。
そして、このスキル。
たちの悪いことに、「気になる」と思った瞬間に発動しやがる。
もうやだ。泣いてもいいですか……?
閑話休題。
と、まあこんな風に成長しましたとさ。
この成長速度は、この世界ではおかしいくらいに早いらしい。
うむ、テンプレであるな。
成長が目に見えるっていうのはすごく楽しい。
さぁて、今日も頑張りますか。
いつもの黒いロングコートに着替え、カナリアと一緒に部屋を出た。
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伊織とカナリアがいる都のほど近く。
国境付近には大きな森がある。
それは「迷いの森」と呼ばれる魔力濃度の高い森がある。
いつもは平穏を保っている森だが、ここ数日はその限りではない。
木々の合間を縫うように、魔物たちの大行進が始まっていた。
魔物たちは早足に、我先にと森の外へと進行していく。
『何か』に追われ、その『何か』から逃れるように……
魔物たちは歩みを止めない。
その歩む先に、冒険者たちの集う都があった。
それは今、伊織たちのいる都でもあった……
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「あー、なんのクエストしようかね」
ボソッと呟きながら、俺は依頼書の貼ってあるクエストボードを眺めていた。
「これ何てどうですか?」
そう言ってカナリアが指を指したのは、ララビットと言われるただの兎の捕獲依頼だった。
「えー、ララビットかー。でもあれだろ?最近、魔族との戦争で魔物の数とか増えてるんだろ?だから、そんな簡単に捕まらないんじゃないか?」
「はぁ、そうでした。戦争が早く終わってくれないと私たちは兎のお肉も食べられないんですね。残念です」
カナリアは本当に残念そうに肩を落とした。
「いや、在庫が少ないよってだけで、食べられはするだろ」
「そうですね。まだチャンスはありますね!」
「う、うん」
あれ?カナリアってこんな食いしん坊キャラだっけー?
曖昧な返事を返しながら、そんなことを考えていた所に、水を差すものが現れた。
ギルドの入り口に大きな音を立て、入り込んでくる者がいた。
男の息は切れていて相当に焦っている様子だった。
「ど、どうしたんだよ、一体」
入り口の近くにいた一人の冒険者が、走りこんできた男にそう尋ねると、
「魔物の……魔物の大氾濫が起きたんだ!それで今魔物の軍勢がこっちに向かっている!夕方にはこの都に来るんだよ!」
男が息を絶え絶えにしながらも、そう叫んだ。
男が言い終わり数秒経った後、辺りがざわついた。
「お、おい。それは本当なのか……?だが、城壁もあるこの都なら大丈夫だよな?」
先ほど男に尋ねていた冒険者がそう言うが、
「い、いや、こんな城壁じゃすぐに壊されちまう。もう……もう、終わりだ……」
ざわつきが酷くなり、騒音──いや、轟音へと変わった。
すると、
『緊急クエスト!緊急クエスト!戦闘可能な冒険者は夕刻までに戦闘準備を完了させ、森に面した防壁付近へ各自集合せよ!これは強制である!もう一度繰り返す!これは強制である!』
魔道具でしたのであろう放送が都中に鳴り響いた。
この放送で都中の人々は混乱に陥っただろうか。
ギルド内にいる俺たちにはわからない。
まぁ、家の中に避難くらいはしただろう。
そして、冒険者である俺たちがやるべきことは、ひとつだけだ。
「カナリア、準備って何すりゃいい?」
「そうですね、私たちは武器も使いませんし特にありませんね」
「そっか」
やるべきひとつのことすら俺ら2人はなかった。
「……何しようか」
「そろそろお昼ですし、昼食にしましょうか」
「そうしようか」
俺たちは喧騒の鳴り止まぬギルドを後にし、食事を取りに店に向かった。
なんか俺らってマイペース過ぎないか?
そんなことを思ってしまうのは普通のことではないだろうか。
風が頬を撫で過ぎ去ってゆく。
この世界にだって四季は訪れる。
今は日本で言う夏だ。
まぁ、夏の終わりといった方がいいかもしれない。
そんな季節だ。
ちなみに今の日本もそれくらいの季節なはず。
日本に戻れるか知らんので、どうでもいいのだが……
そんな風に暢気に構えているが、あと数十分もすれば魔物の軍勢がこの都市に直撃することになるだろう。
「伊織さん、おかわりしますか?」
「ん?あぁ頂戴」
注ぎ足された紅茶の香りが周囲に広がり、鼻腔をくすぐる。
魔物の氾濫が起こっているのにそんなに暢気でいいのかって?俺たちがどこにいるかって?
お答えしましょう。
この都市をぐるりと囲むように建てられた20メートル前後の高さもある壁の上ですよ。
ちゃんと登っていいっていう許可はとりました。
で、ここから何をするかというと、カナリアの魔法をぶっ放します。
これは壊滅必須なのではないでしょうか。
それからしばらくして、魔物たちが地鳴りを鳴らしながら、やって来ました。
多いです。
「やりますか」
先程まで使っていたティーセットとテーブルセットをアイテムボックスに収納し、スッと立ち上がる。
「うげぇ、予想されていたより多いじゃん。カナリア、どれくらいまで削れそう?」
眼下では500人近くの冒険者が武器を携えて、戦闘に備えている。
が、魔物の数は圧倒的に多い。
薄汚い緑色の肌のゴブリンや鬼のような顔をした体長が5~6メートルはあろうオーガ、ブタが二足歩行したかのようなオークに銀の毛並みと3メートルという巨躯を持つシルバーウルフ。
他にも多岐に亘っていろんな種類の魔物たちが進行していた。
「半分が限界かと思います。ここから魔法が届く距離に入ってから冒険者たちと乱戦になると予想される地点までの距離が短いので」
「半分か……ま、充分だろ。んで、魔力は補充が必要になるか?」
「で、では……2、3回ほどお願いします」
なぜ、カナリアの返事が歯切れが悪く、はにかんでいるのかは後で分かるんじゃないでしょうかね。
「んじゃ、始めようか」
「はい」
俺はカナリアの左手を握る。
魔力補充のため、魔力補充のため、魔力補充のため魔力補充のため魔力補充のため……
恥ずかしさを紛らわそうと必死になりながら。
カナリアは空いている右手を正面に掲げ、集中力を高めるために目を瞑っている。
顔が少し赤い気がする。
……人のこと言えんが……
カナリアに倣い、俺も同様に目を瞑ってスキルを発動させる。
魔力を一旦体内で生成し、溜めておく。
カナリアの魔力が減ったら、握っている右手から魔力を受け渡す。
自分が保有できる魔力量の限界まで魔力を溜めて、目を開いた。
魔物の群れはすぐそこまで迫ってきていた。
「いきます」
カナリアが静かに宣告する。
「重力魔法・グラビティ」
体内で練り上げられた魔力が、魔法名を発した途端、大気中に存在する魔力と感応し、大気中の魔力の流れが変わったのが分かった。
何もしてなくても……だ。
見えないはずの魔力が風となってカナリアのもとへと収束し、膨張。
魔法となって爆発した。
魔法は指向性を持ち、魔物の軍勢へと向かい、『重力』という絶対的な自然の摂理をもってして、その大半を押し潰していった。
――古代魔法
それは文献にしか載っていないはずの失われた魔法。
昔から研究され、魔法に使用する膨大な魔力量と魔法を体の一部として扱う圧倒的技量が必要とされ、不可能という烙印を押された魔法。
それができる者の隣に俺が居る。
自分のことじゃないのに誇らしく思ってしまう。
全魔力を込めての重力魔法を発動させているため、1回の使用で魔力が切れてしまう。
その度に俺が補充すること数回。
連続の魔法の使用は精神や体に負荷をかけてしまうためカナリアは休憩だ。
それでも半数は削ったのだ。
あとは俺の番。
「カナリアは少し休んでから怪我人の回復に徹底してほしい。ごめん、無理させちゃって」
「いえ、私は役に立てればいいんです。みんなの役に……」
あぁ、やっぱりこいつは元聖女なんだな。
改めてそう感じてしまうほど、その微笑みは眩しかった。
「じゃ、降りようか」
そう言って、カナリアと手を繋いだまま高い高い壁の上から飛び降りた。
もちろん【幻想創作】を応用させて衝撃をなくす準備は整えて。
「……カナリア……ありがとう」
みんなの役に立っているからなのか、それとも自分の隣に居てくれているからなのか。
自分でも何に対してなのか分からないが、その感謝の言葉は自然と口から滑り出ていた。
風にかき消されて聞こえていたかは分からない。
だが、ちらりと見えたカナリアの表情は笑っている気がした。
ボケスキルからの純情ラブコメ。
カナリアたんは主人公の伊織くんよりチート設定です。
うぶな恋?まだ、恋なのかは分かりかねますが……いいですよね。
次も投稿遅れると思いますが、よろしくです。3月中旬からは投稿が安定しますので。




