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二章-2

親友の亮介の変態さが現れてます←

 更衣室。それは男の楽園。

 更衣室。それは男の浪漫。

 更衣室。それは男の娯楽。

「それなのになんで男しかいないんだ!」

「亮介、心の声全部出ちゃってるから」

 リューイは亮介の妄言に苦笑を浮かべる。

 亮介はメガネを中指で押し上げ、リューイに問う。

「おかしいとは思わないのか」

「別にいつも通りだと思うけど」

 リューイの言うとおり、ワープした時点で男女それぞれの更衣室に分かれることはいつも通りなのだ。

 更衣室の構造も、普通のロッカーがズラリと並んでいるだけだ。



 2人は適当なロッカーを選び、扉を開ける。

「かつてのこの世界は浪漫に満ち溢れていた……と昨日本で読んだ」

「どういうこと?」

 リューイはロッカーの中に荷物を入れながら、亮介に問う。

「昔は男女の更衣室は隣同士だったようだ。つまりどういうことかわかるか?」

 リューイは上着の裾に手を掛けながら、ううんとかぶりを振る。

「覗き放題なんだよ‼ まさしくこの行為こそが男の浪漫というものだ!!」

 亮介の大声で、周りにいた男子生徒もそちらに振り向いていた。

 リューイは何も知らないフリをして着替えを続ける。

「おいおい、無視か? 俺がこんなにも語っているというのに」

 亮介は素っ気の無いリューイに嘆息し、ようやく着替えを始めた。

「前は盗撮こそが男の浪漫とか言ってなかった?」

 リューイは呆れながら昔の話を持ち出す。

 ここでは余談だが、亮介の盗撮方法とは、女子生徒の体の一部に小型カメラを付ける。

 それだけではない。そのカメラは小さな虫のように羽が付いており、その上飛ぶ仕組みになっている。

 女子生徒に本物の虫だと思われて潰されるため、盗撮に成功したことなど一度も無いわけだが。

 ちなみにリューイは盗撮盗撮言っているのは冗談だと思っているため、本当に盗撮していることなど知る由もない。



「昨日でその常識は覆された」

 亮介は静かに口を開いた。

 本当にそれが常識なのかは疑いたいところである。

「映像で満足出来るのか。否、それは出来ない。肉眼で見ることがーー」

「りょーすけー、早くー」

「ーーって、俺を置いていくつもりか!」

 いつの間にか着替えが終わっていたリューイは、カプセル付近にいた。

 それを見た亮介はすぐさま着替え、ロッカーに付いている液晶パネルに端末をかざした。

 このロッカーは端末で開閉出来る仕組みになっている。

 亮介は鍵が閉まっていることを確認すると、リューイの元へと急ぐ。

「ったく、熱く語る俺を無視して置いていくとは……」

「どうせ別々だから変わらないと思うけどね」

 そうなのだ。体育は魔力が使える者と使えない者で分かれることになっている。

 魔力が使える者は、戦闘や魔法の練習。

 魔力の使えない者は、野球やサッカーなどのスポーツ。

 といった具合でそれぞれの授業内容と場所が違う。

「またね」

 リューイはそれだけ告げると、カプセルに入り、

「演習場にワープ」

 と、再びワープしたのだった。

拝読ありがとうございます。

こんな更衣室があれば平和ですよね!

何だって覗きはなくなるんですから(*0ω0从*)

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