一章-2
親友ポジションの性格は処女作と変わらない変態キャラなのです
あとは読んでからのお楽しみ_(:3 」∠)_
学校の支度をし、リューイとエミリは春の陽気がぽかぽかと暖かい中で学校に向かう。
この世界には春夏秋冬の四季と12の月が存在する。現在は5月上旬で暖かくなりつつある月である。
リューイの隣をうつむきながらトボトボ歩くエミリ。
「ちょこ……」
弱々しい声で「ちょこ……」と連呼する。
いつもなら家を出る頃に食べ物のことは忘れているはずなのに、今日はなぜかしつこかった。
「はぁ……まだ言ってるの? 帰りにチョコレートケーキ買ってあげるから、静かにして……」
「えっ!? ホント!? やったぁ!」
リューイはいい加減うんざりし、仕方がなくチョコレートケーキを買う約束をした。
「よっ、リューイ」
リューイの後ろから男が寄ってくる。その声で振り向くリューイ。
「やぁ、亮介」
リューイが亮介と呼んだ男は神崎 亮介、リューイの親友である。
眼鏡の向こうの目は何もかも見透かしてしまいそうなくらい鋭い。身長もリューイより15センチほど高く、スタイルもほっそりしている。一言で言ってしまえば、見た目はイケてる理系男子。
しかし、
「昨日は特上のスク水が手に入った。使用済みのな!」
と、このような残念な性格からモテないのは残念だ。
そんな彼は名前でわかる通り、人間である。
「……ぁぅ」
一方エミリはというと、人見知りな性格から、亮介の姿を見やすぐにリューイの後ろに隠れてしまった。
いつもこの調子で、人に声を掛けられたり、近づいたりするとリューイの後ろや物陰に隠れてしまう。
「エミリよ、いつになったら俺に慣れてくれる?」
亮介はわざとらしく額に手をついて嘆くふりをする。
すると、
「え……あ、あの……はぅ……」
エミリは申し訳なさそうに口をもごもごさせる。
亮介はそれを狙っていたかのように口の端をわずかに釣り上げた。
実はこの男、エミリをイジるのが一つの趣味と言っていい程、ほぼ毎日イジっている。さすがロリコンというところだろうか。
そんな彼の企みには気付かず、いつまでも申し訳なさそうにリューイの背中でモジモジしていた。
「亮介……いい加減止めてあげて……」
一応注意しつつ亮介を呆れた目で睨みながら、リューイは歩みを再開した。
やっぱりエミが可愛い(*≧m≦)
人見知りのお兄ちゃんっ子←うへへ
って、そんなことは微塵も((