プロローグ
始まりました!
プロローグです。
表現に乏しいので、皆様の高度な脳内変換で想像してください笑
太陽と言われる星が真上にあるとき。
日の光も微量しか差さない、深い深い森の奥――小さな少年が一人、紙垂の備わった古い祠の前に立っていた。
それはコケでまみれ、長い間手入れがないとひと目でわかる。
その両脇には、紙垂が備わった長く太いしめ縄で巻かれた大きな岩が2つ。それらは少年と比べると、何倍も大きく、何倍もの圧力を感じる。
少年は2つの岩を交互に見る。
なんとなく、ただなんとなくだがこの少年は何かを感じている。
風が吹く。それも強い強い風が。
周りの草木は激しく揺れ、ゴオオオオオオと、まるで怪物が唸りをあげているようだ。
少年は前屈みになって、必死に小さな体が吹き飛ばされないようにこらえる。
いつしか風が止み、目を開くと、いつの間にか祠のさびれた扉が開いていた。少年はそれが疑問に思い、軽く首を傾げ、祠に近づこうと1歩足を歩めたその時、
『やるじゃないか、ガキ』
「!?」
どこから聞こえてきたかわからない女性の声に、思わず足を止める。
『小さいのにあの風に吹き飛ばされなかったなんて、なかなか見込みがあるよ、キミ!』
また聞こえてきた女性の声。たださっきとは違い、幼い声だ。
『ところでガキよ。お前の右にでっけぇ岩があるだろ。それに触ってくれ。いや、絶対命令だ、触れ』
『あ、それちょっとずるくない? こんな小さな子に脅しなんてサイテーだよ。さぁキミ? 左の大きな岩に触れてくれると、お姉さん嬉しいなっ』
少年はどこから聞こえてくるかわからない会話に、少し後退りをする。
でも少年は逃げようとはしなかった。それはなぜかはわからない。
少年は、さっき言われた左右の岩の間まで進む。2つの岩の間は120センチもなく、間に入り込めば威圧だけで押しつぶされそうになる。
それでも少年は逃げない。泣かない。
少年はバッっと両手を広げ始めた。この2つの岩を同時に触ろうというのだ。
『おいガキ! 右だけでいいんだ!』
『違う! 左だけでいいんだよ!』
なぜか慌て始める2つの声。だが、それを聞いてもなお、少年はやめない。
うううーと唸りながら必死に左右に手を伸ばす。
そしてついに2つの岩を同時に触れた。
同時にまばゆい光が少年を覆う。
――ここで小さな少年の記憶は途切れる。
この話の最も重要な話ですね
まぁ、プロローグなんで当たり前ですがw