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第六話『取引』

 変化はちょっとしたことをきっかけに起こるものだ。それまで考えていたものが崩れるのに必要なのは、たったひとつのきっかけだけで良い。それは何気なく発した言葉かもしれないし、無意識に思い出してしまった記憶かもしれない。多感なこの時期には特に。

スタプレ 第六話


 雨が街を静かに濡らしている。音の無い街は雨の音すらも飲み込んでしまっているようだ。

 廃墟の窓から水滴を眺めていた少女は、何かを探しているかのように窓から離れなかった。

『どうしたのですか、姫』

 少女の背後から一人の剣士が姿を現す。何も無い部屋に鎧の擦れる音が嫌に響く。

「……あの日も、雨だったよね」

 ぽつり、少女の鈴のような声が剣士に投げかけた。剣士は自身の腕に巻かれた包帯を見ながら、静かに頷いた。

『そうですね。雨でした』

「…………」

『……雨が、お好きだったんですか?』

「好き……だったのかな。あの日は何かを楽しみにしていた、ような」

 少女は俯いて何かを思い出そうとしている。だが言葉は曖昧なままだ。

『急に、どうしてそれを?』

「なんだか最近、これまでの事を思い出せなくって」

『これまで、ですか』

「ねぇ、わたしを“姫”って呼ぶのは、本当にわたしの過去と関係ないんだよね?」

『……ええ。私はあなたの剣。つまり騎士でありますから、守るべき対象は姫とお呼びする方が相応しいかと。……それだけの理由です』

 少女は納得いかなかったのか、再び窓の方を見て、小さくため息をついた。

「……お兄ちゃん」

 最後にその顔を見たのはいつだっただろう。酷い顔をしていた事だけは鮮明に覚えている。そんなに悲しい顔をしないでよ。そう言ってあげたかったのに、その時は何も言えなかった。

 そしてこの間の時も。

『……一度、お休みになられては? 決行日まで時間はあります。今日は天気もよろしくありませんし』

「うん……そうだね。少し、横になろうかな」

 少女は窓際から離れて、部屋を出る。広い廊下から奥まった部屋に入ると、そこは寝室になっていた。大きなベッドが置かれている。

『目が覚める頃にお伺いします。ごゆっくり』

 剣士は静かに扉を閉めた。しっかりとした作りの部屋なのか、先ほどまで聞こえていた音はまるで聞こえなくなってしまった。

 少女は靴とドレスを脱いで下着姿になる。そして姿見の前に立った。

 幼さの残る発展途上の身体。その白い肌には赤い亀裂がところどころに走っていた。その最たるは腹部の傷だ。身体の中心からガラスの花が咲いたように穴が空いている。向こう側が見えないあたり、貫通してはいないようだが、痛みもないのは不気味でしかなかった。だから少女はその穴を触ろうとも思わなかった。

———この傷を付けたのは誰? 街がこんなになってしまったのはどうして?

 少女は目が覚めて開口一番、剣士に問いただした事を思い返していた。その剣士がツルギであることは包帯が少女に教えてくれていたので、すぐに質問する事ができたのだ。

 ツルギは答える。曰く、星の輝きを持った剣、すなわち星剣を持つ剣士が我々の脅威となっており、それに対抗するために送られてきた数千の刃異人が反逆の刃を振り翳したのだと。街がこうなったのはその戦場になってしまったからで、傷はその戦いに巻き込まれてできてしまったのだ。そう説明した。

———じゃあ、私を殺したのは星剣の剣士なの?

 ツルギは首を振った。刃異人は人の魂の形を借りて鎧を手に入れる。その選別に巻き込まれたのだと。だがこうも言った。善良な魂を借りた刃異人は比較的穏やかで、人間に興味を持つ個体が多いと。

 そしてツルギはそんな個体を集めて人間との共生を実現させようとしており、人間と刃異人を繋ぐ架け橋の役割を担って欲しいと少女に頼んだのだ。

「……でも、それで世界が平和になるのなら」

 少女は大きなベッドで仰向けになる。手の甲を額に当てて、瞼の重みを感じる。

「……どうしてわたしたちは、争わなくちゃいけないんだろう。……きっと仲良くできるのに」

 言葉も通じる。一緒に過ごすことも出来る。刃を交える必要なんて、本当はないんじゃ無いだろうか。少女はそんな思いを抱きながらその瞳を閉じた。


***


 あれから数日が経った。今日も雨だ。星野は窓の外を眺めていた。曇っていて何も見えないが。

 そんな星野を見て、神名と柊木は顔を見合わせていた。どう声をかけたものか分からず探りあっているのだ。

「……今日も如月は休みか?」

 先生が出席を取る時にする星野への問いかけも、段々と呆れが混ざってきていた。結局良い言い訳が思いつかなかったので、星野は問いに対して単に頷く事しか出来なかった。それが先生は気に入らなかったらしい。

「神無月は……早く良くなると良いな」

 神無月が病院送りになった事は如月経由で先生に伝わっていたらしい。居なくなった初日の教室の騒めきと言ったらない。天災に遭って学校にも行けない被害を受けたとなるとこのご時世、生きて帰って来れるかをまず心配されてしまうものだ。

「……ねぇ、星野くん」

 休み時間。柊木が神名と共に星野の元を訪れた。星野は声をかけられた方を向いた。

「ちょっと良いかな? 三人で話したくて」

 屋上へ続く階段の踊り場に集まると、俯いて何も言わない神名に代わって、柊木が口を開いた。

「あのね、星野くん。神無月くんがどこの病院に居るか、知ってる?」

 星野は頷いた。目を覚さない神無月の様子を見に行くくらいしか今の星野に出来ることは無かったので、ここのところ毎日通っていた。

「愛理がお見舞いしたいって」

 柊木がそう言うので、星野は二人を神無月の居る病院に連れてきた。星野は既に面会謝絶の札を無視して毎日通っていたので、わざわざ如月の許可を取る必要もないだろうと、訝しむ看護師たちもお構いなしに病室までの道を二人を連れて歩く。

 そして誰も居なくなった廊下を抜けて、目的の扉を引いた。

「剣人くん、来たよ」

 声をかけて部屋に入る。広い部屋にひとりベッドで眠る神無月は相変わらず返事をしない。代わりに規則的に鳴る機械の音だけが聞こえる。

「……嘘でしょ。何があったらこうなるの?」

 ベッドに近付き、神無月の姿を認めて開口一番、柊木は口元を押さえた。無理もない。神無月はほぼミイラのように包帯で覆われていたからだ。

「無月っち……」

 神名は変なあだ名を付けていたようだ。柊木と星野は顔を見合わせるが、今はそこに言及している場合ではない。星野は神名の横から神無月の様子を伺った。

「もう良いかな?」

 星野は神無月に変わりない事を確認するなりそう言った。

「待ってよ。まだ何も聞いてない。剣雨に巻き込まれたって先生は言ってたけど、巻き込まれたなんて傷じゃないよね?」

 柊木が強い口調で星野に問い詰めた。星野は思わず視線を逸らしてしまう。柊木はそれが許せなかった。

「ねぇ、本当は何があったの? 隠す事ないよね?」

「いいや、本当なんだ! 剣雨に巻き込まれたのは!」

「———きゃっ!?」

 神名の悲鳴が聞こえたと思った途端、神無月に繋がれている装置から異常な音が鳴る。星野と柊木は慌てて神無月と神名のもとに駆け寄った。

「どうしたの!?」

 柊木が神名に問いかけるが、神名は混乱しているのか何も言わずに首を小さく振った。

「……アイリ? シホ、それに……ハジメか? なんて顔してんだ」

 三人はその声の方を一斉に見た。神無月が身体を起こして三人を見ていた。

「———痛っ!」

「ちょっと、寝てなよ!」柊木が慌てるが、神無月はすぐに手を挙げて制止した。

「いやいい、待て。察するにハジメ。お前、俺の怪我について聞かれて困っただろ?」

 星野は驚きながら頷いた。何故分かるのだろうか。神無月は確かに寝ていたはずだが。

「それは俺が説明する。まぁ座れよ」

 神無月が言うので、三人は思い思いの位置に座った。神無月と繋がっている機械は星野が息の根を止めたので既に鳴り止んでいた。

「……アイリはもう知ってるかもしれないが、俺は東都のすぐ近くで被災した。元々あった手の怪我はその時にやったもんだ。まぁ、その後にも怪我は重なったけどよ」

 柊木がちらと神名の方を見たが、神名はまだぼんやりしていた。神無月がああ言ったのは、おそらく一番多く会話をしていたからだと柊木は心の中で頷いた。その様子を柊木はずっと見ていたからよく分かる。

「その時に俺以外の家族はみんな殺された。だから俺は復讐を誓ったんだ。化け物を全員、根絶やしにしてやるってな」

「……化け物って、あれだよね? 空から降った剣から生えてくる岩の人形……刃異人って言うんだっけ」

 柊木はシェルター設置に至った一連のニュースを思い出していた。突如現れた怪物相手になす術もなく後退するしか無かった防衛軍の姿は、人々に絶望を刻み込み、シェルターへ逃げる事を強要した。

「あれに立ち向かうなんて、無謀だと思うけど」

「そうさ、無謀なんだよ。それでこのザマさ」

「え? 待って。……まさか、あの刃異人と戦ったの?」

「生きて帰って来れたのは奇跡みたいなもんだ。……神様がもし居るなら、俺にまだ諦めんなって言ってんのかもな」

 神無月は自分の冗談を鼻で笑っている。星野は感心していた。神無月の話に嘘はない。その上でスターブレイダーに関する情報が伏せられている。これなら二人も如月も納得してくれるだろうと、星野は柊木と神名の方を見た。

「……嘘言わないでよ。そんなわけ無いでしょ」柊木は声を震わせながらそう言った。「刃異人となんて戦えるわけ無い。キミがどれだけ死にたがりだとしても、あれに抵抗して生きて帰って来れるわけが無いよ」

「志穂ちゃん……」

 神名が小さく柊木の名を呼ぶ。柊木はハッとして、神無月から視線を逸らした。

「……ごめんなさい。キミは現に、こうして生きて帰ってきてる。それを否定なんてできないのに」

「シホ……」

 神無月は何かを言おうとしたが、それより早く柊木は立ち上がった。

「ごめん、星野くん。あたし、もう帰るね」

 そして柊木は踵を返すと病室を走って出て行ってしまった。

「……ハジメ。悪いが、あいつの事は任せても良いか? 追いかけるのは俺の仕事なんだが、どうにも動けそうにねぇ」

「うん。わかったよ」

 星野は頷いて自分の荷物と、置いたままの柊木の鞄を持って出口へ歩く。

「そうだ。剣人くん」

「なんだ?」

「目が覚めてよかったよ。如月さんにも後で連絡しとくね」

「……ああ。頼む」

 星野は半分だけ振り返って神無月に笑顔を見せた後、扉を開けて病室を出た。扉が静かに閉まっていく。

「無月っち」

 そして扉が完全に閉まる音を聞いて、神名は神無月を呼んだ。

「……悪いな。驚かせちまったよな」

「ううん。こうやって話せるようになったから」

「ああ……」

 神無月は先ほど見た夢を思い出していた。誰かに手を引かれる夢。海の底に居た神無月はその手に導かれるまま浮上し、そこで目が覚めたのだ。勢いのまま飛び起きて、最初に見たのは神名の驚いた表情だった。

「……俺の手を引いたのは」

「へ?」

「いや。……それより、見舞いに来てくれてたのか? わざわざありがとうな。まだこの間会ったばっかだってのに」

「天災に遭って入院したって聞いた時は、本当に心配したんだから。無月っち、なんだか死にたそうな顔してたし」

「は? 俺が?」

 神名は頷いた。「あの時は楽しそうに笑ってたけど、時々何かを思い出して苦しそうにしてた。だから、放っておけなかったんだよ」

「……なんだそりゃ。それでわざわざ見舞いに?」

「わたしにも信じられないけど」

「そうか。……ありがとうな」

「お礼を言うなら、本当の事を教えてよ」

 ピシャリと、神名はまっすぐに神無月の目を見て言った。神無月は驚いて目を丸くしている。

「……言ったろ? 俺は刃異人と戦って———」

「———無月っちの手を触った時、すごく冷たかった。思わず声が出ちゃうくらい」

「……ッ」

「本当はもう、死んじゃってて……これも全部夢で、無月っちはもう居なくて……ここに居るのは偽物なんて。そんな事は無いよね?」

 神名は必死に涙を堪えていた。神無月にはすぐにそれが分かった。だから神無月はすぐに笑ってやろうと思っていた。

 だが神名が握ったであろう自身の手を見ると、包帯の上からでも分かるほどそれは歪な形をしていた。何かが生えて来ているような、そんな形の崩れ方だ。まるで、何かに寄生されたような。

「……大丈夫だ。俺はまだ生きてる。心配かけてごめんな」

 神無月は精一杯の笑顔を作って神名に見せた。それを見た神名は俯いて、小さく呟いた。

「……友達が死んじゃうのは、嫌だから」

「ああ」

「だから、明日も来るね」

「……あぁ。待ってるぜ」

 神名は目元を拭って笑顔を神無月に見せると、荷物を持って立ち上がり、そのまま病室の扉に手をかけた。

「また明日ね、無月っち!」

 振り返り手を振って、神名は病室を出て行った。神無月も手を振って見送ると、その手を握ってみた。鋭い痛みが走り、すぐに手を離す。金属片が刺さったような痛みだ。

「……どうなっちまったんだよ、俺は」

 神無月はどうしようもないまま、ベッドに再び寝転がり、天井を見上げた。



 一方、星野は柊木の後を走って追いかけていた。病院を出てすぐのところで後ろ姿を捉え、星野はすぐに柊木に追いつくことができた。

「柊木さん! 待ってよ!」

 優しく柊木の腕を掴んで引き留める。息を切らしながら柊木は大人しく星野に捕まった。

「どうしたのさ、いきなり帰るなんて。それに、さっきの柊木さんはなんだか変だったよ」

「……変? 何言ってるの? 変なのは神無月だよ」

「何がそんなに気に入らないの? 僕に教えてよ」

 星野は柊木に問いかけるが、柊木は答えない。少ないとはいえ人の目があるのが気になったので、星野は柊木の腕を引いて路地裏に入った。

「……剣人くんは確かに事実を話した。それでもキミが怒る理由が分からないんだ」

 柊木はちらと星野の顔を見た。困った顔をして、必死に情報を引き出そうとしている。駆け引きなんて考えている顔でも、意地悪を言っているような顔でも無い。もとより、星野がそんな事を考える人間では無いことは、柊木が一番よく知っている。

 柊木は観念したようにため息をついた。

「……お父さんのことを、思い出したんだ」

「お父さん?」

「ごめんね、初めて話すよね。ちゃんと説明するから……」

 星野は柊木の視線を辿り、まだ腕を掴んだままだった事に気付いた。慌てて手を離す。

「ご、ごめん」

 柊木は小さく首を振って、深呼吸をした。そして記憶を確かめるように空を見上げた。星野もつられて灰色の空を眺める。

「……あたしのお父さんは自衛官だったんだ。この国を守るのがお仕事。もちろん、初めて刃異人がこの世界に現れて、建物や人が襲われた時にも出動した」

「でも、持てる武器の全てを使っても、刃異人を葬る事はできなかった」

「そう。そして撤退を余儀なくされた。……でも、いつまでも逃げてばかりじゃ、刃異人に好き勝手されてしまう。だから、誰かが前線で進行を食い止める必要があったんだ」

 柊木は苦しそうに俯いた。星野は静かに続きを待った。

「……お父さんにもその時に言ったんだ。あんな化け物を相手にするなんて無謀だって。そしたら何て言ったと思う? ……『ああ、無謀さ。それでも誰かが行かなくちゃダメだ』って」

「…………勇敢だったんだね、柊木さんのお父さんは」

「でもあたしは今でも思うんだ。何かのために、誰かのために、命を投げ出す事は、本当に正しい事なのかなって」

「柊木さん……」

「……本当はね、ズルいって思っちゃった。神無月くんのこと。お父さんは帰って来なかったのにって」

「…………」

「神無月くんは何も悪く無いのにね。あんな風に事実を否定しても、お父さんが帰ってくるわけでも無いのに」

 柊木は笑う。星野にもそれが無理やり作った笑顔だと言う事が分かってしまう。

「……あたし、やっぱり帰るね。今日はありがとう」

 言い終えるなり、柊木は星野に背を向けてしまう。今にも走り出しそうな柊木の背中に慌てて星野は声をかけた。「待って、柊木さん!」

 呼び止められた柊木は足を止めて振り返った。星野はまっすぐに柊木の目を見ながら口を開いた。

「教えてくれてありがとう、柊木さん。でも安心して。剣人くんには同じ運命を歩ませたりさせない。僕が守るよ。約束する」

「…………」柊木は驚いた表情をした。「……うん。信じてる」

 そして少しだけ笑顔を見せた後、柊木は今度こそ去って行った。星野は柊木の姿が見えなくなるまで、その背中を見送った。

「……ごめんね、柊木さん。本当のこと言えなくて。でも、僕がお父さんの分まで、背負って戦うから」

 星野は懺悔するように呟く。曲がり角に立っていた柊木はその言葉を聞き終えると小さく頷き、その場を後にした。


**


 それからまた数日。如月は一向に姿を見せない。先生もいよいよ星野に何も聞かなくなってしまった。柊木や神名を始めとしたクラスメイトたちから心配されるが、星野は彼女が何をしているのか聞かされていないので何も答える事ができなかった。

 一方で、神無月へのお見舞いはほとんど神名がひとりで行くようになっていた。星野は扉の前に来て、二人が楽しそうに話している声だけを聞いて帰る事が多くなった。

 柊木はあの次の日に神無月に謝っていた。神無月は気にするタイプでも無かった上に、柊木がちゃんと事情を説明したので納得できたとのこと。その甲斐あってか、柊木は神名と共にお見舞いに行く事もしばしばあった。

 そして今日、たまたま三人でお見舞いに行けるタイミングが来たため、神無月の病室にまた集まっていた。

「そういえば包帯、かなり外れてきたよね」

 星野は神無月の姿を見て言う。神無月は既に歩けるようになっていた。

「もともとが大袈裟だったんだよ。傷口が塞がればなんて事はねぇ」

 それは如月の用意した治療ポッドのおかげなのだが、星野はわざわざ言うのは野暮だと思い、口をつぐんだ。

 そんなことを言っていた時だった。星野の携帯が鳴った。見ると如月からの着信だった。これまで如月から電話が来ることなんてなかったため動揺した星野は、そのまま電話に応答した。

「如月さん? どうしたの?」

『近くにテレビはある? すぐにつけて!』

「な、何? テレビ?」

「あ? テレビならそこにあるぜ?」

 神無月はリモコンを手に取ってテレビの電源をつけた。するとそこにどこかの生中継の様子が映った。

『地球の皆様、ごきげんよう。我々は異世界より訪れた異星人。ここでは刃異人と呼ばれる存在です』

「お、おい、ハジメ! コイツって……」

「うん。ツルギって言ってた奴だよ」

 赤い騎士がマイクを握っている。背景に映っているのはどこかのセットのようだ。ニュース番組などで使われるようなその空間には刃禺の鎧はあまりにも不釣り合いで不気味に映る。

「あれって東都の近くにあるテレビ局のだよね。ここからだと東都を挟んで反対側の海沿いにある……」

「襲撃された……の? でも、警報は鳴らなかったよね?」

 柊木と神名が言い合っている。警報が鳴らなかったのは如月にシステムの内容を聞くしか無いが、テレビ局をジャックされたのが今だったのなら、事前情報が無いのは頷ける。

『我々の同位体が皆様にご迷惑をおかけした事をお詫び申し上げます。多大なる被害を受けた方にはお悔やみ申し上げます』

「けっ……ここまで無意味な謝罪は初めてだぜ」

「…………」

『ですが、我々はあの個体とは違います。無闇に攻撃したり領土を奪ったりは致しません。我々は、人間と共に協力しながら生きることが出来ると考えております。我々が示すのは、人間との共生の道です』

 星野はあの日聞いた刃禺たちの言葉を思い出す。人間との共生。それは彼らが、そして神無月の妹である沙耶が望んでいること。

『我々であれば、あの狂暴な個体を抑え込むことができます。これ以上の被害の拡大を防ぐ事をお約束しましょう』

「……同じ刃異人同士でも、剣を交えることができるってこと? それなら、武器を持たないわたしたちに代わって戦ってくれるなら……」

「…………」

『……ですが、その代わりに条件があります。これは我々親派と皆様とで同盟を結ぶ為の取引なのです。その話をするために、本日はお茶の間に失礼しております』

「これがデモ? ほとんど脅迫だよね、剣人くん」

「…………」

『その条件とはつまり、我々の住む場所と、少しの人の魂をいただきたいのです。我々がこの地球上で生きるためには、皆様の魂が少しだけ必要なのです。魂とは、皆様の生きる活力、すなわちエネルギーと考えてくださって結構です。平常時にはここの時間で1ヶ月に1度。戦闘時には1回につき1度。ひとり分の魂を頂戴いたします』

 星野と剣人は顔を見合わせた。刃異人は人の魂の形を借りて鎧を生成するというのは如月から簡単に聞いていたが、人を殺していた理由がこの地球で生きるためなんて思いもしなかったからだ。

「ねぇ、盛り上がってるところごめんね」

 柊木が突然口を挟むので、三人は一斉に柊木の方を見た。

「どうしたんだよ、シホ? 今大事な話をしてるところだぜ?」

「本当にごめんだけど。……このテレビに映ってる人さ、何て言ってるの?」

「は?」

 星野はそこでようやく気付く。柊木だけが先ほどからツルギの演説に対して何も反応できていないことに。

「よく分かんないんだけど、みんな分かってる感じだったから、あたしが変なのかなって思って」

『その反応が正常よ、柊木さん』

「如月さん!」

 星野は手に持っていた携帯を柊木の前に翳した。

『普通の人なら刃異人の言語は理解できない。だからせっかくここまでして放送してくれてるけど、ほとんどの人にとってはただのノイズね』

「えっと、つまり……」

『ええ、ツルギは———』

「———あ! ストップ! 待って! もう良い、分かったから!」

 柊木は大きな声を出して手を前に出し、如月の言葉を遮った。皆が黙ってしまった。唯一テレビから何か聞こえているが、星野はすでにその内容を聞き取ろうともしていなかった。

「……とりあえず、この話は聞かなかった事にするよ。うん。あたしは関係ない。ただの友達」

 言い聞かせるように、柊木は言葉を紡ぐ。

「その方が、都合が良いんでしょ? ……この放送の意味が分かったキミたちは選ばれた特別な人で、あたしはそうじゃない。特別じゃないあたしが居たら、迷惑かけちゃうもんね」

「柊木さん……」

 柊木は少しずつ後ずさる。そして荷物を手に取ると肩にかけた。

「ほら愛理も行こうよ」

 神名は少しだけ迷う素振りを見せて、神無月が頷いたのを確認して、柊木の後を追った。

『……ありがとう。あんたが友達で良かったと思うわ』

 如月の声に柊木は頷いた。

「その代わり、絶対帰って来てね。待ってるから」

 そして神名の手を引きながら病室を出る。神名は最後まで神無月の方を見ていた。だが神無月は引き留めなかった。

『……全く、やってくれたわね。次会う時にどんな顔すれば良いのよ』

「簡単だよ、如月さん。こういう時は何もなかったように振る舞うのが良いんだよ」

『それができたら苦労しないのよ。……それにしても、私が居ない間に随分と仲良くやってたみたいね?』

「待ってよ! ちゃんと秘密は守ってたし、僕がスターブレイダーだって事もバレてない!」

『別に心配してるのはそこじゃないんだけど……』

「おい、もう良いからこっちに戻ってこい。沙耶が出てんだ」

 神無月の声でテレビの方に意識を戻すと、そこにはドレス姿の沙耶が何かを読み上げていた。

『……わたしたちが望むのは、あくまでも人間との共生です。共に助け合い、新たな社会を共に作り上げましょう』

 まるで政治家のスピーチのようだった。どうやら政府に向けた序文らしい。本気で人間相手に取引を仕掛けるつもりなのだろうか。

『さて、ここまで長々と話しましたが、最後にひとつ、重要な事をお伝えします』

 沙耶は原稿を捨てると、自身の脊髄あたりに手をやり、件の刀を抜いて見せた。地響きがここまで伝わってくる。

『これから3日、あなたたちの回答を待つ時間を作ります。共生の道に賛同していただけるのならば、わたしたちの前に誠意を見せに来てください。もし、3日経っても返事が無ければ———』

 一閃。一振り薙いだだけで、沙耶の後ろの壁は切り裂かれ、外の景色が姿を現した。建物が崩落する音がテレビから鳴っている。

『———残念ながら、あなたたちに未来はありません』

 爆風でカメラが倒れてヒビ割れたのか、テレビの映像が乱れる。沙耶はヒールを鳴らしながら倒れたカメラに近付き、それを手で拾って顔の前に持って来た。沙耶の顔が大きく映る。

『より良い返事を、お待ちしております』

 死んだ顔でにこやかに笑うと、沙耶はカメラを地面に落とした。そして映像が途切れる。おそらくカメラにとどめを刺したのだろう。

「……クソが」

 神無月が悪態をつく。星野はそれに対して何も言うことが出来なかった。まるで悪夢のような一幕だった。

『……最後だけ聞けば良いタイプの演説だったわね』

「笑ってる場合じゃないよ、如月さん!」

『笑っちゃうわよこんなの! 仕事ばっかり増やして、頭おかしくなっちゃうわよ!!』

 どうやら如月は相当参っているようだ。珍しく声を荒げている。星野は携帯を離して如月の音圧に耐えていた。

『大体ね、刃禺の侵攻だって今は私がひとりで食い止めてるし、人的被害を抑えるために避難誘導者を手配したりレーダーを監視したり、この世界を守ってるのは他でもない私! それが何? 手を貸しましょうかなんて刃禺からどうして言われなきゃいけないのよ! だったら最初から来るんじゃないわよって話!』

「おいハジメ、それなんとかしろよ」

「無茶言わないでよ剣人くん。こんな如月さん、初めて見たんだから」

 星野はなるべく腕を離してみるが、如月の咆哮はしっかりと聞こえている。

『……まぁ良いわ。私たちのやる事は決まってるもの。そうよね、神無月くん?』

「ああ。誰であろうと、何であろうと、刃異人は根絶やしにする。アイツらをぶっ倒してやるんだ」

「……本当にそれで良いのかな」

『どうしたのよ、アイツらの手を借りずとも、私たちには星剣があるのよ? それに安心しなさい。私が寝ずに仕様書を読み直して改修したレオとトーラスがあるから』

「治ったのか? さすがだぜ、シラハ!」

『ほんと、感謝しなさいよね! ……という訳で、早速行きたいところだけど』

「ん? どうした?」

『あれだけ大々的にやられちゃったからには、裏の根回しが必要なのよ。だから決行は明日の深夜。星剣を持って迎えに行くわ。各自、それまでに覚悟を決めておきなさい』

「あい分かった。ありがとな!」

『……星野くん』

 返事のない星野を如月は呼ぶ。

『今夜、時間あるかしら? 少し話しましょう』

「……分かった。また連絡するね」

『ええ。それじゃあ神無月も、明日の深夜、忘れないでよね』

「忘れる訳ねぇだろ」

 神無月が呟いた時には通話は切れていた。



 その日の夜。

 病棟の屋上で神無月は少し欠けた月を仰ぎ見ていた。

「明日は満月だな」

 誰かが屋上の扉を開いた音がしたが、神無月は構わずに空を見ている。

「どうせ死ぬなら、満月の下が良いよな」

「……死んじゃダメ」

「へっ……どうしたんだよ、こんな時間に『会いたい』なんて」

 神無月は背後からの声に振り返る。そこにはパジャマにアウターを羽織った姿をした神名が立っていた。

「抜け出してきたのか? 知らねぇぞ」

「どうでも良い。それに、呼んだのは無月っち」

「そうだっけか?」神無月はすぐに、神名が去り際に見せた表情が引っかかっていた事を思い出す。「……まぁ、そうかもな」

「……どうしてそう思うか、聞かないんだ」

「ああ。不思議と分かんだよ。同じなんだろ?」

「じゃあ、わたしがここに来た理由も、分かるよね?」

「…………」

 神無月は精一杯、優しく微笑んだ。笑顔を向けられて神名はたじろぐ。

「止めても無駄だぜ」

「じゃあやっぱり、また行っちゃうんだね」

「そうだな。あいつは俺が殺さなきゃダメだ。これは俺の責任だ。俺の家族の問題だから」

「……また、その顔」

「ん?」

「辛そうな顔。無月っち、何かを思い出す度に、その顔してる」

「……よく見てんだな」

「当たり前だよ。そんなに死にたがられたら、気になっちゃうもん」

 神名は恥ずかしそうに俯いた。

「……わたしね、男の子を好きになれなかった。みんな可愛がってくれるけど、クラスメイトはまだまだ子供で、バカで、全然好きになれなかった」

「俺もガキでバカだけど?」

「そう思ってた。でもその顔を見たら、無月っち、死んじゃうかもって思って、気になって。……そしたら、好きになっちゃってたんだもん」

「…………」

「わたし、こんなの初めてで、どうしたら良いのか分からなくて。でも伝えなきゃって思って」

 まるで小さな子供のように神名は言葉を紡ぐ。神無月は静かにその言葉たちを聞いていた。

「……ねぇ、この気持ち、どうしたら良いの。教えてよ。だから行かないで。お願いだから、死なないでよ」

 神無月は迷っていた。ここで神名を抱きしめる事は簡単だ。素直な気持ちを吐露する神名が愛しく映って仕方ない。

 だが、その迷いが生んだ痛みが、神無月に結論を与えた。

「……今の俺に、そんな資格はねぇよ」

「え……?」

「ありがとうな。ずっと気になってたんだ。どうしてアイリみたいな良い子が俺を気にかけてくれるのかって。おかげでスッキリしたぜ」

「嫌だ、やめてよ」

「俺の結論は変わらない。この勝負は、俺がつけなきゃいけねぇんだ」

「もう聞きたくない! やめてってば!」

 神名はついに泣き出してしまった。そして神無月の胸に飛び込む。神無月は驚いてどうする事もできず、神名に捕まってしまう。

「どうしてなの? 嘘でも良いから、行かないって言ってよ……」

「……お前も気付いてんだろ? 俺たちが特別だって」

「だから死にに行くの? そんなのおかしいよ」

「ああそうかもな。だが、誰かがやらなくちゃいけない」

「……ッ!」

「その誰かは、俺だ。俺しか居ない」

 神名は嗚咽を漏らしている。神無月はまだ、どうしてあげるべきかを悩んでいた。

「……じゃあ、約束して」

「約束?」

「絶対に帰ってくるって、約束して」

「それは……」

 約束できない。トーラスの改修機の性能にもよるが、今考えている作戦では、生きて帰って来れる保証は無い。

 だがそこで、神無月は先ほどの神名の言葉を思い出した。『嘘でも良いから』と。そこでようやく神名が神無月に求めているものが分かった。

「……分かった。約束するよ」

「本当に?」

「ああ。男に二言は無ぇ」

 神名が欲しかったのは“優しい嘘”だ。きっと神名は神無月を止める事ができないと分かっていながら、彼女の中での落とし所が見つかっていなかったのだ。

 嘘でも納得する答えを得られたなら、それでようやく眠りにつけるというものだ。

「……ありがとうな、アイリ」

 神無月は優しく神名を抱きしめた。ますます激しく泣きはじめた神名を、落ち着くまでその腕の中に居させた。


**


 星野は如月に言われた通りの集合場所に来ていた。あの日の丘。見晴らしのいい場所だ。月が綺麗に輝いており、灯りのない街を静かに照らしているのがよく見える。

「待たせちゃった?」

 如月の声に星野は振り返る。如月はあの日と同じように髪を下ろして、制服を着ている。

「……ううん。さっき来たところだよ」

「そう。なら良かった」

 如月は星野の横に立ち、手すりに身体を預けて空を見上げた。星野もつられて夜空を見上げる。

「明日は満月ね」

 如月は興味無さそうにそう言った。そして星野の方を向く。さすがの星野でも、如月は星野が話を切り出し始めるのを待っているのだと気付いた。

「……刃異人は進化してる。いつか普通に人間と話せるようになるかもしれない。そうなれば、本当に人間と刃異人が共生できる未来が来るかもしれない。その一歩を、可能性を、殺しに行こうとしてる。そうは考えられないかな?」

 星野はありのまま、考えたことを如月に伝えた。彼らはその力を行使してまで人間との共生を望んだ。それは本当に可能だと思っているからやろうとしているのではないだろうか。

「考え過ぎ、と言いたいところだけど、あんたは情に流され過ぎね。大事な事を忘れてるわ」

 如月は指を立てて星野の前に突き出した。

「あいつらは取引をすると言った。つまり、双方にとってメリットがあるような条件での交換を望んでるってこと。あいつらの提示した条件は何だった?」

「敵対する刃禺を一緒に倒してくれる?」

「そう。戦力の支援を条件にした。これが私たちにとってのメリットになるかを考えるのよ、星野くん」

 少し考えて、星野は口を開く。

「つまり、それはメリットになって無いって事を言いたいんだね?」

「もちろんそうよ。確かに前回は負けちゃったけど、もう同じ轍は踏まないわ。刃禺が進化するなら、私たちだって進化してやるわよ」

「……あくまでも取引の観点から見ればそうだけど」

 星野は納得していない様子だった。なので如月は小さくため息をついて腕を組んだ。

「星野くん。可能性を考える事は否定しないわ。確かに、星野くんが言うように、これは刃異人からの初めてのアプローチ。これを挫けば、今後は同じような手段で共生への道を拓くことはできないでしょうね」

「…………」

「でもね、あいつらは最後にこう言ったのよ。 断れば私たちに未来は無いって。これはれっきとした脅迫よ。あいつは……ツルギは、他人の死人を弄んで、良いように事を運ぼうとしているクズなの。あんな奴が善人面しているうちは、共生なんて絶対に無理ね」

「……そうかもしれない」

 星野は頷いた。結局は良いように聞こえるように言っていただけだったということだろう。

耳障りの良い事を聞かされると、その裏の陰謀を見逃してしまう。きっとそう言いたかったのだと星野は理解した。

「あとはアイツらに勝てるかどうか。もちろん、その心配はあると思うわ。だから、今からテストをするわよ」

 如月は天に向かって手を開く。「———レオ!」呼ぶと、空から一筋の光がやってきた。そしてそれは地面に突き刺さる。

『おう、久し振りだな、ハジメ!』

「レオ! また会えて嬉しいよ」

 星野は迷わずにレオを手に取って地面から引き抜いた。

「変身してみて」

 如月に言われ星野は頷き、レオを空へ掲げた。「———イグニッション!」

 光が差し、風が吹き荒れる。木々が揺れる。

 そして光の中から、星剣士スターブレイダー・レオが姿を現す。

「……身体が、軽い! なんだか前よりもずっとよく動かせる!」

「ふふん、どうよ。これまでの戦闘データを元に、星野くんの身体の動かし方に合わせたチューニングをしたのよ」

「すごいよ如月さん!」

 星野は意味もなく足踏みしたり、飛んでみたりしている。なんとか元気を取り戻したようだ。

『それだけじゃないぜ』

 レオが言うと、如月は星野に近付いた。

「改修機、スターブレイダー・レオ・エアリアル。もともと付いてたブースターを改良して、空を飛べるようにしたの」

「空を……飛ぶ!?」

「試しに飛んでみましょう。ほら」

 如月は腕を広げて星野の前に立つ。このポーズは、どうみても抱っこして欲しい人のものだ。星野は意図を汲み取って、腕の中に如月を収めた。

「ほらレオ! 飛んで!」

『いっくぜぇええ!!』

 肩部のパーツが開き、光の翼が展開する。ブースターが稼働して、準備が出来たことを感じた星野は、思い切り空へ向かって飛び跳ねた。

『ふぅぅぅうううう!!!』

 一瞬にして景色が飛ぶ。地面が離れていく。重力から解放され、自由に空を駆ける事ができる。星野はすぐに感覚を掴み、如月を抱えたまま何も無い夜空を飛び回った。

「あははははっ!!」

「最高でしょ! やっぱり私って天才だわ!!」

 如月と手を繋ぎ、空を回りながら落ちていく。この狭い空は自由だ。誰も二人を邪魔する者は居ない。

 その瞬間だけは何もかもを忘れて、二人は空でのダンスを楽しんだ。欠けた月に照らされながら。



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 第六話。日常回です。日常とは何なのか。戦闘シーンがなければ日常パートです。はい。

 如月さんはラボに籠りっぱなし、神無月くんは負傷で出歩けず、星野くんはショックで絶不調。この状況を打開してくれるのは、そう、あのクラスメイトたちなのですよ。柊木さん、声かけてくれてありがとう!今回ばかりはその嫉妬心に感謝するしかないです。

 ちなみに、神名ちゃんは二枚目俳優神無月くんの儚げな表情に一目惚れしたわけですが(結果的に)、それはクラスメイトの男子たちにどれだけ甘やかされても心が動かなかったことの証明でもあるわけです。クラスのアイドルはちやほやしてくれる人よりも、不安にさせるような人の方がタイプだったようです。男子たちは泣いて良い! でも推したことは無駄にはならないよ!

 それと、如月さんは意外とテレビを見て休憩するタイプです。秘密が漏れていないか、ニュースやネットを監視するのはもちろんですが、くだらないニュースや番組を鼻で笑ったり、動物が出てくる癒し系の番組がお気に入りのようです。今回の演説を発見できたのは、ネットで見かけたのもあるでしょうが、おそらくは休憩がてらにテレビをつけて気づいたのでしょう。お手柄だよ、如月さん!

 さて、新たな力を手に入れて改修型となったレオ・エアリアルを手に、星野くんたちはツルギや沙耶を相手に戦えるのでしょうか? 結末は、次回をお楽しみに!

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