著者お気に入り詠唱ランキング
著者お気に入り詠唱ランキング
第1位:〈ルミナスドラゴン・リュミエール=エタニティ〉
「女神が残した最後の遺産! めくるめく季節の匂いに、焦がれる恋は夢現! 願わくば──〝愛という名の罪〟が〝永遠という名の罰〟と共にあらんことを! 超神化! 天壌無窮! 〈ルミナスドラゴン・リュミエール=エタニティ〉!」
解説:はい。皇あすかのエースモンスター〈ルミナス・ドラゴン〉が超神化するときの進化詠唱ですね。これは文句なしの1位です。
この詠唱は、実際に登場するよりもずいぶん早い段階で完成して温存していたので、もう当時は本当に早く書きたくてウズウズしていました。
やはり最大の注目ポイントは『〝愛という名の罪〟が〝永遠という名の罰〟と共にあらんことを』というところですね。自分で言うのもあれですが、超名言だと思います。
解説します。『愛』というのは、場合によって『罪』と呼ばれることもありますよね。よく言います、愛は罪だって。そして『永遠』っていう要素は、ときに『罰』ともなりえますよね。だって永遠の命を与えられて、誰もいない虚無の空間に放り出されたら、それこそ地獄ですから。
このセリフは『愛があるからこそ人は永遠を求め、永遠を生きるためには愛が必要不可欠。永遠に続くことのない愛は罪でもあり、愛のない永遠は罰に等しい』という意味が込められています。
すなわち『愛は罪でもあり、永遠は罰でもある』と。つまり『愛と永遠』の関係性は『罪と罰』のそれと同義である、ということですね。ザ哲学!
この詠唱が初めて登場するエピソードのサブタイトルを『罪と罰と』と名付けたのは、読んだ人が詠唱に込められた意味に気づいてくれる確率を高めるためでした。
第2位:〈スパークドラゴン・フンケ〉
「他者の追従をも許さぬ鋼鉄の女王! 落とした涙は水滴となり、疾風の如く駆け抜けた夢の跡には、塵さえも残さぬ永遠の火花——! 超軼絶塵! 〈スパークドラゴン・フンケ〉!」
解説:著者が好きな詠唱第2位は、少し古めの詠唱です。これは如月響香のエースモンスター〈スパーク・ドラゴン〉が通常進化するときの詠唱ですね。
選んだ理由は、全体的なバランスというか、不満のない安定したカッコよさ、満足感がずっとあった詠唱だからです。詠唱の長さは後半に多く登場する超神化詠唱に比べたら短めですが、言葉の並びもカッコいいと、我ながら自画自賛したくなった詠唱。
著者本人が魅力的だと感じている部分を解説します。まず全体を通したイメージ自体がお気に入りなのですが、特に注目だと感じる点は『疾風の如く駆け抜けた』となったとき、次に来る言葉として連想できるものとなると、無難には『大地』とかそんな感じの言葉が思い浮かぶと思います。でもそうじゃなくて駆け抜けたのは『夢』だという意外性。そして締めで『永遠の火花』という終わり方は、ほかの詠唱にはない独特な魅力があると感じています。
ほかのランクインした詠唱と比べると短いですが、個人的にとても完成された詠唱としてお気に入りです。
第3位:〈ゼロドラゴン・ワールドエンド=ジェネシス〉
「新たなる幕開けがもたらす時代の終焉。覚悟と決意の先にある世界が進むべき未来は、この手の中にある! 刮目せよ! すべての始まりと終わりの果て! 超神化! 未来創世! 〈ゼロドラゴン・ワールドエンド=ジェネシス〉!」
解説:これは七海歩夢のエースモンスター〈ゼロ・ドラゴン〉の超神化詠唱です。実は〈ゼロ・ドラゴン〉の詠唱は、通常進化のものも何気に気に入っています。
いかにも可能性に満ちた詠唱! まさに今の混沌とした社会、秩序すらも失いかけている世界で、これから先の未来、誰もが自らの手の中に大勢の人々や地球の運命を握っているのだということを、一人ひとり自覚して欲しいという僕自身の訴えも現れている詠唱でもあります。
個人的にお気に入りの個所は、やはり『刮目せよ!』ってところですかね。使用した四文字熟語の『未来創世』は創作四文字熟語です。
基本的に詠唱に組み込んでいる四文字熟語は、実在するものを使用していることが多いですが、どうしてもしっくりするものがないとか、さらなる進化においてもっと凄みのある言葉、強烈なメッセージ性が欲しい場合に限って、勝手に作っちゃっています。この『未来創世』は、その文字のまんま『未来の世界を創る』という意味ですね。(※実はここ、当時迷っていて『未来創生』となっている個所もあり、まだどっちにするか決めかねているので、最終的には統一します)
第4位:〈シルバードラゴン・アルジェンテ=フロンティア〉
「例えば、それは儚い恋の物語でしかないのかもしれない。異なる二つの性質は、互いに惹かれ合い、混じり合い、溶けて、融合し、やがてひとつの完成体へと昇華する! その心に誓え────新たな魂の存在を! そして護るべき信頼と、その証明のために────! 超神化! 百花繚乱! 〈シルバードラゴン・アルジェンテ=フロンティア〉!」
解説:銀子のエースモンスター〈シルバー・ドラゴン〉が超神化するときに必要となる進化詠唱です。
まずこれを第4位に入れた理由としては、いくつか理由があるんですよね。実際に詠唱の響きとかカッコよさってだけでは、ほかにもお気に入りはいっぱいあります。
正直トップツーの詠唱以下は、結構たくさんの詠唱が僅差である感じなので、どれを選ぶか迷うくらい名作揃いだと思っています。(自分で言う)
それでもこれを4位にしたのは、やはり詠唱が登場したタイミングとかもあったかもしれません。銀子の覚醒をきっかけに、超神化のバーゲンセールみたいになっていきますが、それでもあのタイミングで銀子が覚醒したのが、書いている側としてもニヤつく展開だったんですよ。まさか銀子のドラゴンが超神化するとか、きっと読者も思ってないでしょって。
このあと残った味方キャラがつぎつぎと覚醒していくんですけど、書いていていちばん印象に残ったのは、響香が覚醒するエピソードですね。あの話が著者的にはもっともアツくて盛り上がっています。
詠唱自体の解説ですが、著者的に一番好きな個所は『その心に誓え! 新たな魂の存在を!』ってところです。また、ほかの詠唱と比べたときに『惹かれ合い、混じり合い、溶けて、融合し』という部分。これだけ細切れに読点で区切った文字の連続ってのが、ほかの詠唱にはない独特な箇所で、個人的にはそこが気に入っています。
第5位:〈ダークネスドラゴン・オプスキュリテ=パラドックス〉
「決して抗うことのできない運命! 有象無象に満ちた悪夢の世界! その先に待つのは己を偽るための安寧と、嘘で塗り固めた欲望という名の真実! 光は光! 闇は闇! その思い込みこそが過ちと知れ! 超神化! 廓然無聖! 〈ダークネスドラゴン・オプスキュリテ=パラドックス〉!」
解説:はい、ラスト。第5位は将角のエースモンスター〈ダークネス・ドラゴン〉の超神化詠唱です。完結後に少し改変しています。これ以外にもお気に入りはいっぱいあったんですよ。竜崎の〈カオス・ドラゴン〉の詠唱は、通常進化、超神化ともにかなりカッコいいですし、かなり迷った挙句この詠唱にしたのは、やはり後半の文字列のカッコよさです。
解説します。前半部分も気に入ってはいるのですが、特に後半部分ですね。『光は光! 闇は闇! その思い込みこそが~』という部分が、著者的にとてもお気に入りでした。韻的なもので、前半部の一文一文の各長さのバランス。そこから後半で「光は光」と入る言葉の響き的な組み合わせが上手くいったという満足感ですね。
以上、著者のお気に入り詠唱5選でした。
ほかの詠唱も自信作ばかりですので、もしよかったらお気に入りの詠唱とか教えてくださるとうれしいところです。
ついでに著者の一番好きなモンスターは〈ルミナス・ドラゴン〉で、一番好きなキャラは如月響香です。
ひとまず、これでクロスレイドを振り返っての考察などはいったん終えますが、何か書くべきことがあったら追記しようと思います。
さて。まずこのアホみたいな作文を最後までお読みくださいましてありがとうございました。
続いてクロスレイドを最後まで読んでくださった方、どうもありがとうございました。
これからクロスレイドを読んでみようと思った方、どうか最後まで読んでくださるとうれしいところです。
それでは、どうもありがとうございました。