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作品についての解説、裏話、および著者視点での価値観など

 音村です。


 少し前に完結した『超変則将棋型バトルゲーム クロスレイド』について。

 落ち着いてきたので、過去を振り返りつつ、反省とか、作品の解説などをしていきたいと思います。


 ちなみに、これ小説作品ではないので、推敲はほどほどで投稿しています。いつも以上に文章がおかしいところや、読みにくい部分があるかと思いますが、気づかなかったふりをしてくださるとありがたいです。


 まず、このクロスレイド。最初は『超変則将棋型バトルゲーム クロスモンスターズ』というタイトルで書き始めました。

 しかし『クロスモンスターズ』というソシャゲがあることを知り、途中でタイトル変更をしています。


 正直なところ最初は変更するのが嫌だったんですよ。

 というのも、作中でも『クロモン』と略語で使っていたので、全部変更しなければならない…と。

 パクったわけではないのですが、結果的に同じようなタイトルになってしまっていて、このまま続けるのはこちらとしてもあまり望むところではなかったので、それなら変更してしまおうと決心したわけです。



 ただ、このタイトル変更によって、最初のプロットでは用意していなかった要素を、途中で新たに作品に組み込みました。

 それが『CROSS RAID』という名称──つまり『作中に登場するクロスレイドというゲームが、なぜクロスレイドという名になったのか』という理由です。


 これ。タイトル変更も、それに従ってストーリーを改ざんする結果になったことも、最終的に変更してよかったと感じたものなので、同名のソシャゲがあったことにはとても感謝しています。

 今考えるとクロスレイドという名のほうが、僕の作品としては名前的にも合っている気もしますし、変更のチャンスをもらえたことが本当にとても幸運だったなと。




 さて……つぎにクロスレイドの魅力について解説します。

作中に登場する『クロスレイド』という名のゲームについての魅力ではなく、この小説作品における見どころ的なポイントですね。



 まず、作者視点として見てほしい部分。


 売りのひとつが『進化詠唱』の詩的な魅力ですね。

 このクロスレイドでは、モンスターが進化する際に詠唱を行います。(あとで書く反省点のひとつなのですが、『詠唱を唱える』というのは重複表現だと感じていたものの、はっきりせずにそのまま使っていまして、最近になってAIに聞いて判明しました…。そのうち修正します)


 個人的には、この詠唱を考えることがとても好きで、楽しかったです。

 毎回新しい詠唱が登場するたびに、気合を入れて考えていました。

 のちほど『筆者お気に入りの詠唱ランキング』でも発表しようかと思っています。



 続いて、作者的にはキャラクターの魅力にも力を入れましたが、いろいろな価値観の読者の方に共感してもらいたくて、いろいろなベクトルの要素を詰め込んでいます。

 たとえば主人公の金太郎、そしてヒロインのあすか。これは普通のカップルみたいな王道な関係ですね。

 そして金太郎のライバル的な存在で登場し、仲間となる将角。彼の相棒は「けい」という男の子で、見た目的には通常の男女カップルのように見えますが、これ、男同士の友情的な絆なので、いわばBL路線好みの方達が楽しめるようにという側面で設定しています。

 さらに金太郎の姉である銀子。彼女のパートナーは同じ女性の響香で、こちらは百合要素を好む読者に向けての設定でもあります。


 ついでに言うと、モンスターについても、かなり自信はあります。

 非常に魅力的で価値のあるモンスターを生み出すことができたと自負しています。




 この作品を書くにあたって、まず悩んだのが『将棋という現実にあるゲームに対してのリスペクトをどうするか』という部分です。

 これ、真っ先に悩んでいた部分ですね。

 将棋をモチーフにした新世代ゲームを中心に物語を展開させたかったので、現実にある将棋という競技の価値を蔑むことにならないように、そこの部分を早い段階で解決せねばならないと考えていました。だから当初は第一章のラストで、将棋の価値を読者に伝える必要があったんですね。

 同時に僕は、この物語を書いている以上、クロスレイドの魅力も伝えねばならなかったので、両者の立場を尊重しつつ物語を展開させるという土台を作りたかったのが当初の第一章なんです。(現状では第三章完結までがそこにあたります。※これはもともとの第一章という大きなくくりを、少し追記して三分割した結果です)




 せっかくなので、このまま第四章以降についての筆者の思惑や、裏話などを解説していきたいところなのですが、その前に角田というキャラについて説明しておきます。

 もともと角田というキャラを登場させた目的は、ひとつ目に『角行の名がついたキャラ』だと読者に勘違いさせることでした。

 クロスレイドはメインキャラに金太郎→金将、あすか→飛鳥→飛車、銀子→銀将のように各駒の種類の文字がついています。そして書き始める前の段階で結構しっかりプロット的なものは組んでいたので(のちに少しずつ変更された部分もありましたが)、その時点で『角行の正式なメインキャラは皇将角だと設定されていた』んですよ。

 あえて読者に「角行のキャラが登場した」と誤認させ、「角行のキャラめっちゃクズ!」って思わせられれば成功だと思っていました。その後「こっちが本物の角行のメインキャラだよ」って将角を登場させて、そのときに読者が騙されたと感じてくれたら、このひとつ目の目的は成功したことになります。


 勘が鋭い人は、おそらく将角が登場する前に気づいたかもしれません。将棋の駒を冠するメインキャラにおいては、みんな名前のほうにその文字が使われている──というヒントはあったのですが、角田登場から将角が登場するまでの間、登場したメインキャラは金太郎と飛鳥と銀子しかいないので(実際には金太郎と飛鳥の会話の中で、こっそり「響香」の名前も出ています)、その段階では残りの駒のキャラの名前が予想しかできないため、確実に「角田は角行キャラじゃない」と否定するのは難しかったかもしれませんが、将角登場前に気づけた人ははっきり言って推理力が強いと思います。



 つぎに『読者に嫌われるキャラ』というのを徹底しようとした結果のキャラだということですね。誰が見ても好感度がよくないキャラにしたいという目的がありました。

 ボスキャラって魅力的な悪の美学みたいなかっこいいキャラと、クズの代名詞みたいなダサい悪役キャラがいるじゃないですかね。角田は後者を徹底的に追求しようと。

 そして一見そんなクズ人間でも、そうなるまでの過程があったはずだということ。つまり、誰もが最初からクズではないのだということ。たとえ見えていなくても、誰もが何かしらの苦しみを抱えて生きているということ。

 角田は、そういった見えている部分だけで判断されがちな要素において、悪い究極の見本的な体現とでも言いますかね。

 ちょっとやりすぎて、本当にただのやべぇやつみたいになっちゃいましたけど…。


 ということで第四章の解説に入りますが、この第四章でもラスボスは角田です。

 ここが失敗のひとつなのですが、先に説明したように、もともとの第一章は今の第一章から第三章までとなるのですが、つまりこの第四章がもともとの第二章となっていて、ボスが連続で角田という状況になっていたということです。

 当初思っていたより長くなってしまったこともありますが、物語の大半に角田が絡んでいるだけならともかく、ボスが毎回角田って…って。これが失敗のひとつだということですね…。



 ただ第一章を三分割したことによって、第一章のボスに違うキャラを設定できたので、最初っからずっとボスが角田っていう状況は回避しています。また第二章のラスボスも将角という形に終わるように調整して分割したので、現状では初期ほどの「全部角田感」はないのですが、それでも第三章で角田を倒し、第四章でまた角田がボス…ってのが問題な気もしていたので、この第三章と第四章の間に組み込む予定のエピソードを途中まで公開しています。

 しかし、このエピソードについては、正直本当に本編に組み込むか悩んでいるので、場合によっては組み込まない可能性もあります。現状で「第三章と第四章の間に入れる可能性のあるエピソードとして書いている」という状況ですね。


 そして次が最後の仲間である歩夢が登場する章です。

 このキャラも憎たらしい性格と面倒そうなプライドを持っている生意気なガキ…みたいなイメージで書きましたが、そこの裏側にある信念とか、努力とか、プラス面だけではなく復讐や怒りといったマイナス面も、人に見せない価値を内面に持ったキャラとして登場させました。



 そして、ここから先の章は総合して次元編となっており、これまでの物語と全然違う話になっていきます。

 次元編は大きく四つに分割されていて「次元干渉編」「次元激闘編」「次元決戦編」「最終決戦編」で構成されています。


 特に「次元干渉編」では、クロスレイドの過去、正体、秘密など、あらゆる設定の根底にあたる部分が明かされていく章でもあります。


 そしてその後は、もはや超次元バトルモノと言っても過言ではない内容に…。


 最後にエピローグとして、本編とは関係ない話で締めくくっております。

 エピローグは、自分でも大満足の出来になったと思っています。


 ということで、ひとまずは作品の解説をしました。




 ちなみに著者は将棋が特別好きというわけでもなく、強いわけでもないです。

 実際に小学生のころに少しやったことがある程度で、せいぜいルールを知っている程度の弱者ということです。

 単純にオセロのように裏返しながら展開していくゲームだと、モンスターとして表現するのが難しかったことと、囲碁は盤面が広すぎたり、石をモンスターとして表現するのが結構しんどいな…ということで、結果的に将棋が一番相性が良かったんですよ。

 実際に黒と白の石ばかりのゲームだと、モンスターの設定に多様性を作るのは難しいと感じましたが、将棋の場合は王将や飛車、金将など、それぞれの駒が役割と特徴を持っているため、モンスター化するのに適していたという話ですね。

 なので途中のゲーム展開においては、しっかりとした将棋の戦略的な要素はあまり優秀ではないと思います…。(何せ素人が考えて展開させていたので)



一度ここで区切って、次話では反省点に触れていこうと思います。

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