融合
地球から派遣団がやってきた。
「ほーら、この通り酸素もあるし、ほとんど地球と同じでしょ?」
「有無、よくやった褒美を取らせる」
ゴリマッチョな男がスーツケースから札束を見せる。と、同時に指示を出した派遣団員隊長がピストルでバン! ババン! と三発プレビューに撃たれた。
「え?」
信じられないプレビュー。苦痛で思考はめちゃくちゃ。そこに一条の灯りが現れる「プレビュー助けるよ」
「有無、ここは我々が発見したという……」
「はぁー、びっくりしたぁ!」
なんと、プレビューが起き上がる。
「な、なんと! お前ら何してる! コイツを殺せ!」
「そっか! マツダイラ大財閥はこうして成長してたんだな?」
「それが、どうしたぁ!」ゴリマッチョな男が殴る。
「全然痛くないんだよね」
「これなら!」剣士が斬りかかる。すると、切り口からプレビューが二人になった。これは。
「ヒェー!」派遣団は逃げた。プレビューは光線銃で仕返し。宇宙船は墜落。
「さて、ナイカナ。お前だろ? この力……」と、宇宙服に語り掛ける「あれ?」
(ボクはここだよ!)
「アレ? 頭に直接声が。どういうことだ?」
(ボク達は融合したんだ。プレビューが血が無くなってるのを見て、ボクが血の代わりになったんだよ!)
「ちょ、ちょっと待て! それじゃ日の光が平気なのは?」
(プレビューが基礎だからね!)
「な、なるほど。ん? 待てよ? これって、俺、最強の兵士なんじゃね?」
地球では。
「派遣団の信号が消えた! 何があったんだ? 或いは何があるんだ?」そう言ったのは左大臣だった。
「では、軍を送ろう」と、右大臣が言った。でも、プレビューは悪い事してないし、見た目は人間のままだから大丈夫なはず。