なろうランキングに不満がある読者に言いたい。読んだらポチるを励行しましょう。
最近のエッセイのランキングを見ると、「今のなろうランキングはひどすぎる」系のものが多く、それに賛同するコメントが多く付いています。
つまり、多くの方が現在のなろうランキングの上位が「追放された。でも実は俺のスキルは最強でみるみる成り上がる、今さら戻って来いと言われても、もう遅い」といういわゆる「ざまあ」系で埋め尽くされているという惨状を嘆いておられるということですね。
これには私も全面的に賛同します。
粗製乱造の複製小説ばかりがランキング上位というのは、小説サイトとしてはあまりにもひどいです。
しかし、嘆いてばかりでは何も変わりません。
私たちにできることは何か?どうすればこの現状を変えることができるのか?が重要じゃないでしょうか。
「不満があるならお前が面白い小説を書け」
はいはい。この種のご意見は、私のように自分でも小説を書いて投稿している者に対しては、まことにもって仰せごもっともでございます。
しかし、なろうに多く存在する純粋な読者諸氏=読み専の方々にそれを言うのは間違っています。
読み専は別に書かなくてもよいのです。
書かなくてもいいかわりに、なろうをもっと面白くしたいのなら他にやるべきことがあります。
なろうのランキングのアルゴリズムの正確なところは私にはわかりかねますが、どうやらおおむね読者の評価ポイント★とブックマークの数で決まるようです。コメントがどの程度影響するのかはわかりませんが、どうやらアクセス数はほとんど影響しないようです。
ここで私事になりますが、私はなろうに115話完結、215,112文字におよぶ長編小説を投稿しています。
ランキングにはほとんど浮上しない底辺小説なのですが、それでも読んでくださる読者様はぼつぼつとおられるのですよね。
読むと言っても1話読んでページを閉じる方は面白くなかったのでしょうから、これは仕方ありません。
問題は115話、215,112文字を一気に読了される読者様も少なくはないということです。
ところがですよ、これだけの長編を時間をかけてすべて読まれた読者様のほとんどが、★はおろかブックマークすらされないというのが現状なのです。おそらく9割がたの読者様は読んだらそれでオシマイです。
はばかりながら、これだけ長い小説をすべて読んでおいて「まったくつまらなかった」ってことはないと思うのですよね。少なくともそれだけの時間を費やす程度には面白く読んでいただいたはずなんですよ。なのに★のひとつも付けずにそのままバイバイですか・・・って。
私事はここまで。
別にみなさんに、私の小説を読んで★付けてくださいって話ではありません。
(いや、読んで★付けてくださったら、それはそれでありがたいんですけどw)
言いたのは、なろうのランキングシステムでは、みなさんがある小説をいくら面白く読んだとしても、それだけではその小説のランキングは1mmも上がらないということです。
なろうのランキングに最大の影響力を持っているのは、作者ではなく読者なんですよ。
読者の★評価とブックマークは最強のパワーなんです!
なぜランキング上位が「追放~ざまあ~もう遅い」系で埋め尽くされているかというと、そういう作品を好む読者層はちゃんと★評価&ブックマークしているからじゃないでしょうか。
なので「今のなろうランキングはひどい。つまらない」とお嘆きの読者諸氏。
1ページ読んでつまらなかった小説は別に放置でも構わないですよ。
しかし、全話読了するくらい読んだのであれば、たとえ★ひとつでも付けないよりマシです。
そしてブックマークしましょう。
これらはその小説への投票なのです!
「俺はいつもそうしている」という読者諸氏には申し訳ございません。
でもランキングの現状や最近のなろう系小説の傾向に不満がありながら、自身は読むだけでなにもせずバイバイしている方がおられましたら、それは政治に不満を言いながら選挙に行かない有権者と同じです。
★ひとつでもいいです。
「読んだらポチる!」これを励行しましょう。
その風潮がなろうの読者マナーみたいになれば、ぜったいにランキング内容は変わるし、なろう小説のバリエーションが広がり、ひいてはラノベ全体がもっと面白くなると思います。
長々と勝手な言い分をお読みいただき、ありがとうございました。
なんか意外に反響ありますので、追記的にひとこと。
このエッセイ書いたのは、なろうのランキングに不満のある人って意外に多いようなので、ただ不満を述べるだけじゃなかく何かできることはないものだろうか?という趣旨で書いています。
なのでランキングに不満の無い方に向けて文句を言ってるわけではないので、その点誤解なく。
あと、私自身これまであまりポチっていませんでしたので、やはりこれじゃいかんなという反省もあります。自分自身を高みに置いてるわけじゃありません。
ついでに告白すると、私は書く方は好きなんですが、なろうの他の作者さんの小説ってほとんど読了したことありません。冒頭から数ページくらい読んでも、途中で投げちゃうことがほとんどです。
読む方はどちらかというと紙の本を読む方が好きなもので、ネット小説読むのが苦手なんですわ・・・しかし、これも反省いたしまして、掌編・短編あたりからはじめて、ちゃんと読了してポチるのを実践していきたいと思います。
そんなことやっても無駄的なご意見もいただいております。確かに無駄かもしれませんが、まあ何事もやらないよりはマシかもしれないのだし、やるっても親指ちょっと動かす程度の労力なので、まあちょっとやってみようかな・・くらいの気持ちが持てる方はやってみたらいかが?ってくらいのお話です。
2021.9.13 さらに追記。
実は私、最近では総合ランキングなんかどうでもいいと思い始めています。追放、ざまあ、今さら遅いが上位を独占しようが別にいいんです。まあ需要があるのでしょうから。
というのが、なろうって実は純文学カテゴリーや推理カテゴリーの作品がかなりレベル高いことに気づいたからです。
特に推理ランキングはトップ10くらいまでは激戦を逃れるためにやって来たのかと思われる異世界・転生・ファンタジー組の作品が占領していますが、11位以下くらいからは本物の推理小説がズラリと並んでいます。なんでこれ乱歩賞やこのミスじゃなくて、なろうに載せてるわけ?みたいなプロ級作品がゴロゴロあるのでビックリしています。それだけに読むのが大変ですが。。。
純文学や推理、ホラーといったいわゆる非なろう系作家の多くが、なろうを逃げだしてノベデイとかステキブンゲイあたりで書いてたりするのですが、それでもなろうで踏ん張って書いている作家さんはやはり力量が違いますね。やはり何のかんの言っても、なろうはメジャーリーグなんだと思います。
とは言いましても、読んだらポチるを励行すべきという主張は変わりません。それによって総合ランキングが変わらなくても別に構いませんが、純文学や推理カテゴリーの上位を異世界ファンタジー組が占めるという事態は避けられるかもしれませんので。