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ANZA-アンザ- 次元放浪者  作者: 有裏 杉
第一章 超大陸グラード編

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王龍の里へ

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先程の話題で出てきた里の名前にもあるくらいだ。

とても重要な存在であろう、そう予想をたてるルパート。


「ルパートさん、だっけ?珍しいね、王龍を知らないなんて。」

「それは、俺がこの世界の人間ではないから・・かな。」

「えっ!・・まさか、次元放浪者か!?」

「そ、そうです。よろしく。」


マーサは驚きを見せている。

こちら側が、王龍?であるウズタマに驚いているのに対して、マーサが俺に驚いているのは何ともカオスな状況だ。


「只者ではないとは思っていたが、そういう事か。・・分かった。ウズタマちゃんの事もあるし、ルパートさん達には色々と説明しよう。」

「どうも。」

「なんだが。」


マーサは、顎に手を添えてジーっとルパート達を見つめ始めた。


「な、何?」


ルパートがマーサに尋ねる。


「私達がモドックを追っていたのは、奴らが王龍の卵を盗んだからだ。でも、王龍の卵は孵って、そのウズタマちゃんが生まれていた。更に、ウズタマちゃんはティーム君を親として見ている。」

「ウズタマが、俺を親として・・!?」

「だろうね。」


ティームの驚きをよそに納得するルパートとアリア。

あの懐き具合から予想は出来ていた。


「私は里に事の顛末を伝えなければならない。おまけに、モドックがまたウズタマちゃんを狙って君達を襲いにくるのは間違いない・・そう考えると答えは一つ。」


マーサは、人差し指をピンと立ててこちらに突き出す。


「ということで、皆!一緒についてきてくれ!王龍の里に!!」

「え、えええ!!!」


唐突な決定にルパート達は驚く。

外部からの侵入に厳しい里へ行ける事になってしまった。


「で、でも、マーサさんが決めて俺達が入っていいものなのか?」


こうも「では、行こう!」で承諾のパターンなど心配しかない。


「うーん、大丈夫。私がいれば。」

「そ、そういうものなのか・・。」

「そう心配しなくても平気だって!多分!」

「今、多分って言ったぞ。」


ティームが冷静にツッコミを入れる。

その多分は、少々怖い。


「ルパートさん!これは、良い機会ですよ!」

「うお!アリアさん。」

「たくさんのドラゴンが見れるなんて滅多にない経験になるはずですよ!」


地球上にいない生物、しかも、神秘的とされるドラゴンを実際に見れるのは良い機会かもしれない。

学者としての欲が高まる、アリアさんの押しもプラスとなり。


「そ、そうですね。ウズタマの事もあるし・・よし、行きましょう!」

「決定だな、感謝する!では!皆、ガオの背中に乗ってくれ!」


巨大なドラゴンの背中に続々と乗る。

とても逞しい身体なので硬いのかと思っていた。

しかし、思っていたより柔らかい。

そして、ほんのりと温もりを感じる。


「思ったより快適だな。」

「そうだろ?飛んでいても丁度いい温かさなんだ。それじゃ、いくぞ!」


パンパンとガオの頭を叩く。

それを合図に大きな翼が羽ばたき始める。

巨大な身体に人と子龍を乗せて大空へと飛び出した。


「す、凄いです!私が今まで乗ってきたドラゴンとは乗り心地が違います!」

「そういえば、アリアさんがフレイア王国に連れていってくれた時のドラゴンって・・。」


ルパートがグラードに来て初めて見たドラゴンを思い出す。

アリアが呼んだ、あの乗り心地が荒かったドラゴン。

あのドラゴンは、アリアのドラゴンではなかったのだろうか。


「ああ、あのドラゴンですね。正式には私のドラゴンと言うよりも、私の家が管理しているドラゴンです。」

「アリアさんの家?ドラゴンは家で買えるのか、凄いな。」

「ええ、まあ。」


どこか落ち着かない様子を見せるアリア。

その様子を見てルパートは少し不思議がる。


「ふむ、アリアさんのお家は随分とお金持ちそうだな。」


マーサが話に入り込んでくる。


「え、お金持ち?」

「ドラゴンなんだ。管理も飼育も費用は掛かるはずだし、そもそもドラゴン一匹の値段は高価だぞ。それ程の財力がある証拠であろう。」

「な、なるほど。」


大型動物を買える余裕があるのは、どの世界でも裕福さが比例しているらしい。


「さすがの推察力ですね、マーサさん。」


アリアがマーサに声をかける。


「こちとらドラゴンの専門家だ、当然のこと。」

「専門家、羨ましいです。」

「アリアさん?」


先程から声のトーンが落ちているのに気づくルパート。

その様子を同じく感じ取ったのか、マーサが声を発する。


「ルパートさん。王龍について知らない事が多いだろ?少し話してあげるよ。」

「あ、はい。お願いします。」

「他の二人も聞いてくれ、併せて大事な事を話す。」

「はい。」

「おう。」


アリアとティームが返事をする。


「うん。最初に。王龍とは、このグラードに存在するドラゴンの頂点にあたる名称だ。生物の中でも頂点にあるドラゴンの更に頂点の存在。あらゆるドラゴンを従える事が出来て、大地の恵みを受けている存在。」

「す、凄い。その名の通り、ドラゴンの王様か。」

「そうだ。大昔、次元放浪者による王国襲撃事件が起きた。これは知っているか?」

「ああ、フレイア王国の初代王子が騎士長となった次元放浪者と戦った話だったけ。」

「その通り。その戦いで次元放浪者により()()()()が呼び出された。その時に王子と共に戦ったドラゴンがいた。それが、王龍だ。王龍グラード。」

「え!・・グラードって、この世界の。」

「そうだ。王龍グラードは、この超大陸グラードを生み出したと言われている。」


王龍のスケールの大きさに驚くルパート。

実質的な、この超大陸グラードの神であるとも言えるだろう。


「ここまでは、この世界の誰もが知っている話である。次の話が大事だ。」

「次の話・・。」

「襲撃で王龍は大怪我を負ったらしく、傷を癒しにグラードのどこかへ飛び去ったと言われている。その王龍は戦いの前に私達が向かっている里に卵を置いてきた。それを由縁に王龍の里と名付けられた。」

「なるほど。王龍の里に置いてきた卵から孵ったのが、ウズタマというわけか・・あ!」

「気づいたね。」

「ウズタマは王龍の子。なら、王龍の力を悪用しようと狙われる・・。」

「困った事にね。だから、事の顛末が決定するまで皆にはウズタマちゃんの傍にいて欲しいのさ・・と、話が終わったところで見えてきたぞ。」


気づくと緑が溢れていた景色から、巨大な湖や荒地、巨木が生い茂る森のある広地に入っていた。

その先には、何断層にも聳え立つ壁と数多く建てられている家屋の大群が見えた。


「あれが、王龍の里・・!」


超大陸グラードの中でも、特別保護区にしてドラゴンと人の歴史が混じり合う伝統的な里。

ルパート達は、マーサの導きにより王龍の里に辿り着いたのであった。

お読みいただき、ありがとうございました!

王龍の里に辿り着いたルパート達に何が起きるか!?

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