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ANZA-アンザ- 次元放浪者  作者: 有裏 杉
第一章 超大陸グラード編

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結成!!クロノス・クロス!!

「いずれ、実力を見せつけてやる・・!」

「まだ言っているのか。」


ミズキの歩いて行く方向を見てリベンジに燃えているティーム。

試験での敗北が、かなり悔しかった事が伺える。


「ルパート、お前にも見せつけてやるからな!子供扱いした事を思い知らす!」

「分かった、分かった。・・じゃあ、この三人組でパーティーの結成をしますか。」

「パーティー名は、どうしましょうか?」

「パーティー名か・・いざ考えると難しいな。」

「フレア協会に所属しているのだ、”フレア団”とかで良いだろう。」


ルパートの脳裏に、過去に遊んだゲームの記憶が思い出される。

全身赤い服装に赤サングラスのダサいキャラが思い浮かんだ。


「ダサいので却下で。」

「ダ、ダサいだと・・!じゃあ、何が良いのだ!」

「では、”()()()()()()()()”なんてどうでしょうか?」


アリアが提案をした。

なかなかカッコイイ名前である。


「遥か昔にいたとされる時の神様、()()()()()の名を冠し、私達それぞれが生きる時間で交差し合えた出会いに感謝を込めた名前です。」

「クロノス・・、あの・・?」


ルパートが引っかかるのも当然であった。

それは、紛れもない彼がいた世界、ギリシャの神話に登場する神の名前と同名であったからだ。


「クロノス神がこの異次元にも存在してるとは・・驚きました。」

「ルパートさんの世界にもクロノス神がいるのですか?」

「ええ、神話があるんですよ。それに出てくる神様でした。」

「そうだったんですね。私達のグラードでは、”時限教(じげんきょう)”に出てくる有名な主神なのですよ。」

「時限教・・この世界に宗教があるのも当然か。・・とは言え、クロノス神の存在が次元を超えて共通しているのは興味深い・・ん?」


先程まで、アリアとの話に夢中になっていたがティームが何かを考える様に静かになっていた。


「急に静かじゃないか、腹でも痛いのか?」

「ち、ちがうわ!・・別に何でもない、気にするな。」


(・・なんだ?)


「そ、それにしても、クロノス・クロス!響きもカッコイイし、何より込められた意味も素晴らしいですね!」


唐突にアリアを褒め始めるティーム。

自分の提案は、もうどうでもよくなった様だ。


「そ、そんなに褒められると少し恥ずかしいです。」


そして照れ始めるアリアさん、ちょろいな。


「いやいや。アリアさん、本当に良い名前ですよ。・・じゃあ、パーティー名は決定ですね。」


頷きを見せるアリア。

異議なし、と答えるティーム。

今ここに、フレア協会所属パーティー”クロノス・クロス”が結成された。


「いやいや、パーティー結成おめでとう。」


パチパチと拍手をしながらグレンが歩み寄ってくる。

どうやら、質問攻めは落ち着いた様であった。


「クロノス・クロス・・だったかな。うん、とても良いパーティー名じゃないか。アリアのネーミングセンスが光っているね。」

「あ、ありがとうございます、会長。」


グレンが褒めた事で、再度照れ始めるアリア。


「ルパート君、良いメンバーを集めたね。」

「俺が()()()というより、俺に()()()()()が正しいんですけどね。」

「それも一種のカリスマ性とも取れると思うよ。若手とは言え、実力を兼ね備えた協会五強のアリア。そして・・。」


ちらりとティームを見るグレン。


「グ、グレン会長!この度は、フレア協会に入会させていただき、あ、ありがとうございますっ!」


所々噛んでいるのか緊張を見せるティーム。

それを見て穏やかに微笑むグレン。


「ハハハ、緊張しなくとも良いんだよ。試験では実力を見れなかったとは言え、君の()()()()が私には視えてしまったからね。」

「せ、潜在能力・・?」


グレンの言葉に疑問を抱くルパート。

やはり、ティームはグレンから見て才能を感じた事に間違いなかった様だ。

だが、ティームの潜在能力とは何かが気になる。

グレンが見込むのであろうから、相当凄い魔法でも持っているに違いない。


「気になるかい、ルパート君。ティーム君の潜在能力が。」

「え!」

「その様子だと、やはりそうみたいだね。」


(み、見透かされている・・。)


「探求心が強い事だ、さすが考古学者・・まあ、街中で攻撃魔法を使用する事は基本禁止しているのでね。王国の外で確認するといい。ティーム君も早く自分の魔法を見せたいだろ?」

「は、はい!」

「良い返事だ・・旅の必需品は受付に行けば貰えるよ。それでは、私はこれで。”中身”の回収に行けない分、事務作業が沢山あるからね。皆の旅の幸運を祈っている。」


激励の言葉を言い残して、その場を立ち去っていくグレン。


「ふうー。」


緊張感が解けたのか、大きな溜息を吐き出すティーム。


「そんなに緊張していたのか。」

「何て言えばいいのか・・あの人からは何か圧を感じるんだよ。」

「圧ねえ・・。」


確かに何かしら気迫を感じるのは分かるかもしれない。

言葉では説明がしづらい何かが彼にはある。


「皆さん、受付でパーティー申請と旅の必需品を貰ってきましょ!」

「あ、そうですね。アリアさん、楽しそうですね。」

「ええ!だって、これから旅が始まるんですよ!目的もしっかりありますが、楽しみしかないです!」

「確かに・・行きましょうか!」


三人の足踏みがどこかリズムよく刻まれていく。

旅の始まりを告げに受付へと向かうのであった。

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