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ANZA-アンザ- 次元放浪者  作者: 有裏 杉
第一章 超大陸グラード編

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流星一条

協会五強が魔竜と戦闘をしている傍ら、グレンとラファーも戦闘を続けていた。


「協会は、会長殿が一強だと思っておりましたが!そうでもない様ですねえ!!」

「そうだろう、私の部下達を舐めないでもらいたいね。」

「いえいえ!舐めるなど滅相もない!私は、ただ、ただ、心配をしていたのです・・我が下部(魔竜)に殺されないかがあ!!」


ラファーは、グレンが放つ魔力弾を受け流し続けながら喋り続ける。

グレンは攻撃をし続けている。


(こいつ・・なぜ、攻撃してこない?)


魔竜を呼び寄せたとは言え、一方的にグレンが攻撃をしかけ続けている状況であった。

しかし、グレンの攻撃は決して生易しいモノではない。

本来であれば抵抗をして攻撃をしてくるはずだ。


(何か狙いがあるな・・。)


攻撃の機会を狙っているのか、はたまた、別の目的か。

生け捕りにしようと考えていたが、そうは言ってられない様だ。


・・・ドーン!!!・・・


突如聞こえた大きな爆発音。

コロシアムで戦闘をしている方からではない。


「・・城か!!」


城からモクモクと煙が出ていた。

大きな炎が揺らいでるのが見える。


「余所見は禁物ですよお!!」


ラファーの手元に巨大な鎌が現れ、縦横無尽に振り回しながらグレンに襲い掛かる。


「ここで攻撃か!」

「フヒャハハハハハハハ!!」


咄嗟の攻撃に防御をするグレン。

ラファーは、悪魔が笑う様な声を周囲に響き続けながら連撃を繰り出し続ける。

間違いない。

この奇襲は、()()()()であった。


「もう、ここにいる必要はなァいィ!我が部下を迎えに行くとしましょう!!」

「そう易々と行かせない!」

「やれるものなら、やってみなさあい!!ゴースト・パレード(怨霊の演武)!!」

「・・なに!!」


大鎌を振りかざすと、唸り声をあげる多くの怨霊がグレンに襲い掛かってきた。


「これは・・!闇魔法か!」


ラファーの魔法に驚きを見せるも、直ぐに意識を切り替える。

襲い掛かる怨霊を振り払うグレンであったが、余りにも霊の数が多く足止めをされる。

その様子を見て、不敵に笑いながら城の方へ飛んでいくラファー。

あっという間にグレンから距離を離し、城の大穴を抜けて広間へと辿り着く。

本来であれば貴賓ある空間が、今は炎と何らかの衝撃で至る所がボロボロとなっている。


「・・ミラン。」

「あっ!だんちょー!迎えに来てくれたのお?」


黒フードに丈の短いスカート姿の女性。

手元には高級さ溢れる箱を持っている。


「もちろんです。ミラン、よくやりました。拍手を送ります、パチパチパチ。」

「えへへー。はい、どうぞ!」


ラファーに箱を手渡すミラン。


「素ん晴らしい!これで計画が一歩!いえ、十歩は進みましたよお!」

「だいぶ進んだねえ。てか、だんちょー。それ、何だっけ?」

「ああ、ミランには伝えていませんでしたね。これはですね・・ん!!」


魔力弾が飛んでくる。

直ぐに攻撃に気づき防御をするラファー。


「さすがですねえ、あの数の怨霊を振り払いましたか。」

「あのくらいでは倒れないよ、私は。」


スタスタとグレンが歩いてくる。


「あっれー!あれ、協会の偉い人じゃーん!本物(まじもん)だあ!」

「お嬢さん、君が城を襲撃した犯人だね。・・やってくれたね。」

「えー、それ褒めてる?ありがとー!」

「やれやれ、本当に話が通じない人間ばかりだな。」


この短時間で話が通じない教団の狂気(アホ)さに呆れるグレン。


「とにかく、()()()()()()()()()箱を返してもらおうか。いったい、どこでそれを知ったのか不思議だが・・それは一先ず置いておこう。」

「それは聞けないお願いですねえ。これは!我々!教団に!・・必要なモノなのですから。」

「そうだ、そうだー!ミランが頑張って手に入れたんだぞー!んで、それ、本当に何が入ってるのお!」「はあ・・お嬢さん、それは君が知らなくていいものだよ!」

「させませんよお!カーズ・トラップ(呪縛の罠)!」

「・・!」


グレンの身体を、あらゆる方向から怨霊が引き止める。

身動きが取れない。

解除魔法を使おうとしたが、それすら出来ない。


「身体が縛りつけられている・・そうか、あの時の攻撃か。」

「ご明察です。先程、私が繰り出したゴースト・パレード。攻撃だけには終わらず、対象の者に怨霊を纏わりつかせる呪いを課す罠が永続して発動するのでえす。」

「これが闇魔法の力か・・ルパート君の光魔法から君の闇魔法まで・・初めて見るものばかりだな。」

「フフフ。光魔法と同様に、闇魔法の使い手なぞ、そうそういないでしょうからねえ。」

「やれやれ、次から次へと疑問が現れる。・・お前ら、いったい何が目的なんだ。」

「それは秘密ですねえ。が、ヒントをあげるとするならば・・この箱の中身が()、ですよ。」


ガチャリ、と箱の蓋を開けようとするラファー。


「待て!開けるな!」

「嫌でえぇす!パカーン!」


箱の蓋が妙な擬音と共に上がりきる。

しかし、次の瞬間。


「ん?・・ごほおおおお!!」

「だ、だんちょおおおー!?」


箱の中身から発行する()()が、ラファーを吹き飛ばす勢いで城の天井を突き破り宙に飛び出す。

箱から飛び出した何かは、まるで流星の様に尾を引いて彼方に飛び散っていった。

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