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ANZA-アンザ- 次元放浪者  作者: 有裏 杉
< 第一章 超大陸グラード編 > 

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16/24

戦闘開始!

壁に取り付けられた松明(たいまつ)で灯された道を、真っ直ぐ歩いていくと階段が見えた。

上へ上へと登っていくと、陽の光が差し込んでくる。

多くの人々が盛り上がる声も聞こえ始める。


ーーーガガガーーー


網状の扉が開く。

第一歩を踏み出して、全身に陽光を浴びる。

同時に、観客の声援も浴びる。


「それでは、ご紹介しましょうう!!左側から!!次元放浪者!!ルパート・ジングウ!!」


・・・わああああああ!!!・・・


観客が盛り上がり過ぎて何を言っているかは、もうよく分からない。

聞こえるのは、実況者の声くらい。


「右側は!!リベンジ参加!!巨漢、ラパン!!」


ズン!ズン!と重い足を踏み鳴らして登場した。


(うお、、)


なんか、見慣れない大きなハンマーを持っているんですが。


(さっきは、持ってませんでしたよね?魔法か??)


俺の身長の二倍ある巨大ハンマーに、少しだけ足が(すく)む。


・・・ラパン!何回、試験に参加するつもりだ~?ひゃははは!・・・

・・・そのハンマーで、あんな小僧なんか〇っちまえ!!・・・


ラパン側の観客は、本人と似たようにデリカシーの無さが垣間見える。

・・・絶対に負けたくない。

差別をする奴には、特に。

腰に付けたナイフ入れから愛刀を取り出す。

奴は、筋肉の血管が浮き出るくらい感情を高ぶらせながらハンマーを強く握っている。

俺は、一つ一つの感覚を研ぎ澄ましてナイフを軽く握る。


「両者、準備万端の様です!!それでは、皆様お待たせしました!!」


両者、構え合う。


「第一回戦んん~、戦闘開始いい!!」


ゴングが鳴り響く。


「見せてやるよ!俺の全力!!」


と、叫んだ瞬間だった。

先に動いたのは、ラパン。

見かけによらず、素早く巨大なハンマーを大きく地面に振り下ろす。


大地の大波(ガイア・サージ)!!」


地震か?

いや、地面が波のように揺れている?


(うおお、、立てない・・!)


思わず両手を地面に着けてしまう。

絶えず波を繰り返す地面。

俺の()()()が発揮できない。


「出たああ!ラパン選手の土魔法!広範囲に妨害を仕掛ける得意技だあ!!」


盛り上がりを見せる観客。

普段見れない戦闘を、目の前で見れる光景に興奮は止まない。


「この攻撃に、ルパート選手は立ち上がれない!いったい、どうするのか!!」


ラパン側の地面は、波がある事もなく平地だ。


「ハハハ!どうだ!異世界人!何も出来ないだろう!!」


大声で笑いながらルパートを見下して叫び続けるラパン。

どうやら、既に勝ち誇っている。


「野郎・・・師匠と同じ土魔法か。」

「俺がお前を見続けている限り、この大地の波は収まらない!惨めに、這いつくばって負けを認めろ!」


・・・ああ。

奴は、どうやら失言をしてしまったようだ。

「《・》()()()()()()()()《・》」

そう言った。

この世界で魔法を繰り出す方法は、詠唱と同時に繰り出す。

一般的な動作は、対象に意識を向けて、手から魔法を繰り出すのが主流だ。

まあ、手からじゃなくても鍛錬をすれば、俺と(ラパン)の様に魔法を武器に付与して繰り出す事も、自分の身体であれば自由自在にどこからでも繰り出せる事が可能だ。


「ハハハ!降参しないなら、痛い目にあわせてやるよ!!」

「なるほどな~!・・それなら話は早い!」

「ハハ・・なにい?」


俺も、奴の声量に負けじと声を大きく上げて喋った。

このまま、馬鹿にされ続けるのは糞くらえだ。


「要は、お前の意識を邪魔すればいいんだろ!」

「ハハハ!どうやって!?その状態では、何もできるはずがない!!」

「どうやるかは、ちゃんと目をかっ開いて見とけ!!」


魔法を繰り出す時に意識を向ける様に、魔法を繰り出し続けるには意識を対象に向け続けなければならない。

従って、この方法がシンプルイズベスト。


発光(ルミナセンス)!!」


いつかの時と同じ様に身体を発光させる。

この魔法は、相手を(くら)ませる程の光を周囲に散らすが、身体全体から繰り出すため消耗が激しい。

そのため、継続時間は1秒となる。

だが、それで十分なのだ。

なぜなら、意識を奪えばよいのだから。


「ぐああああ!!目があ!!目がああああ!!」


どこかで聞いた様な台詞だ。

その悲鳴は、無様としか言いようがない。

地面の波打ちが収まる。

奴と俺の足の位置が平等となる。

これで、俺の持ち味を発揮できる。

ナイフを握りしめ、意識を奴に定めて一気に加速して走り出す。


閃光斬(フラッシュスラッシュ)


光に包まれた刀身が、目を抑えてもがく奴を一閃する。


「グァ!!」


ラパンは、一瞬の痛みに耐えきれず声を出した後、その巨体を地面にひれ伏して倒れる。

対するルパートは、その姿を見下ろしている。


「立場、逆転だな。」


少し残念なのは、俺のカッコイイ魔法を、ラパンは勿論の事、観客席にも見せれなかった事だ。

目が眩んでしまった観客達は、ようやく視力を取り戻していく。

さっきまで見ていた光景が唐突に終わってしまったため、噓の様に見えてしまっている。


「しょ、勝負ありいい~!!この試験、勝者はルパート選手だああ!!」


司会の声がコロシアム中に響き渡る。


・・・うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!・・・


一気に盛り上がりを見せる観客達。


・・・な、何が起きたんだ?・・・

・・・突然、眩しくなって目を閉じちまった・・・

・・・あの、ラパンを倒すなんてすげえぞ!・・・


ざわめき続ける観客席。

この試験は、今日一番盛り上がりを見せる戦闘となった。

武具に魔法を込める事で、攻撃手段と攻撃範囲を幅広くする事が出来ます。

ラパンの場合、ハンマーに魔力を込めて地面に叩き付ける事で土魔法の攻撃範囲を広げる事が出来ます。

ルパートの場合、ナイフに魔力を込める事で刀身に光の魔力を付与させて光魔法の攻撃力を上げています。

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