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ANZA-アンザ- 次元放浪者  作者: 有裏 杉
< 第一章 超大陸グラード編 > 

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15/24

対戦相手

大声で騒いでしまった(ほとんど俺じゃなくて、ラパン)だが、係員には厳重注意で終わった。

参加停止を言われそうにもなったが、ミズキのおかげで事なきを得た。


「ダメだよ~、大声だしちゃあ。」

「すまない。でも、ほんとに驚いたんだ。まさか、師匠のお孫さんだったとは。」


師匠のビトからは、

「こう見えても、孫がいるぞ!」

とは聞いていたが、ここで会うことになるとは思ってもいなかった。

師匠、何も言ってなかったし。


「じいちゃんは、何かと驚きたせたがりだからね。」

「あ、分かる。修行の時とか、突然「かくれんぼを始める!」って言い出して。」

「ハハ。索敵魔法の練習だね。僕も夜にやったよ。」

「そう。暗い屋敷で、かくれんぼとかイジメだよ。見つけたと思ったらトラップで・・・。」


そんな、平和な話しをしていた時だった。


「試験参加者は、奥の大扉前へ集まる様に!!繰り返す!!試験参加者は、奥の大扉前へ集まる様に!!」


係員のアナウンスが響き渡る。

周りの参加者が、ぞろぞろと奥へ向かいだす。


「どうやら、試験が始まる様だね。行こうか。」

「ああ。」


奥の大扉へ向かうと、既に多くの参加者が群をなしていた。

俺らは最後尾辺りにいる様だ。


「集まった様だな。」


扉前にいる係員の中から、黒布で顔を隠した男が前に出る。


「皆の者、よく集まってくれた。私の名前は、ロア。フレア協会入会試験の運営を任されている者だ。」


待機所全体に響き渡る低い声。

拡声器も無しで、声を響かせるなんて。

これも、魔法だろうか。


「今から、入会試験の対戦相手を決める。勝敗にこだわらないが、全力で挑む事を推奨する。」


空中にスクリーンが現れる。


「今回の参加者は、九十四人か。偶数、分けやすいな。・・・では、各々の対戦相手を映す。」


名前が表示される。

九十四人もいると、探すのが大変だ。


「ルパート君、見つけたよ。一番左上。」


ミズキが教えてくれる。

どれどれ。


|ルパート・ジングウ ー ラパン|


(さっきの奴かよ!!)

運命とは皮肉なものだ・・・。


「お互い、戦うことにならなくて良かったね。」

「あ、そうだな。でも、俺は、ラパンとだよ・・・。嫌だな。」

「彼は、強いけど恐れることないよ。」

「なんで?」

「ルパート君の方が、断然強いだろうからね。」


ミズキは、ルパートの目を真っ直ぐ見て言う。

何も曇りもない表情で、疑うことなど一切無い雰囲気。


「ハッキリ言うんだな。何で、そう言い切れる?師匠から、何か言われてる?」

「うーん・・・言われてはないけど。」

「けど?」

「けど、君の魔力(マナ)は、光に満ち溢れているから分かりやすいんだ。」

「え?」


(俺の魔法を知っている?)


「師匠から、俺の魔法が何かを聞いているのか?」

「聞いてないよ。じいちゃんは、何に関しても平等である事を一番とするからね。知っているでしょ?」

「それは、知っているけど。」

「試験前に僕が知る事は、平等ではないからね。僕が揺さぶっても言わなかったし。」

「じゃあ、どうして知っている?」

「それは、」


「ルパート・ジングウ、前に出るように。」


名前を呼ばれた。

前には、あのラパンが既にいる。


「左上から試験を始めていく、円滑に進めるため協力してくれたまえ。」


どうやら、ミズキと話している間に説明を聞きそびれた様だ。


「ルパート君、話しはまた後で。いってらっしゃい。」


ミズキに見送られて、人混みを搔き分け対戦相手が待つ大扉の前へ向かう。


「そろったな。・・・では、両選手。ついてきたまえ。」


ーーーガガガ・・ガコン!!!ーーー


大扉が開き始める。

大扉の奥には、左と右で別れているのが分かる。

完全に開ききった状態になってから、ロアが歩き始める。

ルパートとラパンは、言われた通り、ロアの後を追う。


「まさか、相手が異世界人とはな。くくく。」


ラパンが話しかけてくる。


「十秒でけりをつけてやる。覚悟してろ。」


もう、こいつの言う事には無視する事にした。

いちいち聞いていると虫唾が走る。

歩き続けると、ほどなくして別れ道に来た。

左と右にそれぞれ別れた道の先には、上へと続いている階段があった。


「私は、ここまでの引率となる。お互いの最善を尽くせる様に祈っている。」


何も表情を変えずに話し終わる。

このロアという人には、感情があるのか疑問を抱いてしまう。


「・・・では、ルパート・ジングウは、左へ。ラパンは、右へ。」

「ちょっと待って下さい。この先は、どうなっているんですか?」

「左右それぞれの階段を上がりきれ。コロシアム闘技場内へ続く階段となっている。」


(なるほど、そういう仕組みになっているのか。)


「そんな事も知らねえとは、さすが異世界人だな。ハハハ!俺は、先に上で待っているぜ。」


ラパンは、ズカズカと右の道へ歩いて行く。

ムカつく野郎だ。


「俺も行くか。」


左の道へ進み始める。


「武運を、次元放浪者よ・・・。」


ルパートには聞こえない声で、ロアは喋る。

奥へ進むルパートを横目に、ロアは待機所へ戻っていく。

フレア協会入会試験の運営は、ロアが全統括しています。

普段は、フレア協会運営の指揮を執っています。

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