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俺はイライラしていた。
赤い爪の女からの連絡がまだない。どうやらよっぽど俺にボスを会わせたくないようだな。
そっちがその気なら、こっちだって強行手段をとらせてもらう。俺はシャンティアビルに入り浸るようになった。いつかボスに会えるんじゃないかと、毎日通い詰めた。最初の頃は組織の連中も良い顔をしなかったが、段々慣れてきたのか最近は気軽に声をかけてくるようになった。
その中には、呑みに行こうという誘いもあった。俺は気に入った相手からの誘いなら、断らずについて行った。
そういうことが何度もある内に、組織でもNo.3と親しくなった。よく呑みに行くのもNo.3だった。どうやら相手は前から俺の事が気になっていたようだ。一緒に呑むようになってからは、俺は彼のお気に入りになった。
言うなら今だ。
「ボスに会いたいんだ」
「何の用で?」
「それはボスに直接言いたいんだ。会わせてくれるか?」
探るような視線を向けられる。俺は真剣な眼差しで見返した。
「・・・わかった」
やった!
「ただし、妙な真似をするなよ。俺も立ち会うからな」
「ああ、構わない」
これで俺はやっと、ボスと会える事になった。




