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課金ガチャは強い(確信)

強いといっても出てくるのは一瞬()

「うわぁぁぁもう動けない」


ツヴェルフは神龍を屠したあと、街に戻ると報告はバラキエルと椿に任せ一人宿の布団で芋虫になっていた。


「あぁ~この布団かび臭いぃ~それもいぃ~」


自堕落な発言を続け芋虫をやり続けること30分、バラキエルと椿が部屋に帰ってきた。彼女らの手には報酬と思われるような袋がひとつと手紙が2通存在した。


「あなた、ただいま。こっちの手紙がマスターさんからあなたへ、それでこっちの手紙が教会からあなたへの手紙。中身は確認してないから後で一緒に読みましょ」

「え、ママ。それはパパ宛でしょ?」

「そのパパに何かあったらどうするのよ。うちのパパは意外と抜けてるのよ」


自慢げにツヴェルフを語りだすバラキエルを途中でさえぎり、椿は自分の父親へ向かう。


「ねえパパ、何してるの?」

「ん~、疲れたんで寝てるんだよ。一緒に寝る?」

「すっごい魅力的だけどやることがあるよ、マスターさんがなるべく早くその手紙確認してほしいって」

「えぇ~椿頼むよ~」

「はいはい、一緒にやってあげるからパパもやりましょ」


ツヴェルフを布団から起こし椅子に座らせる。二枚の文通をペーパーナイフで切り開け文を取り出す、綺麗に三つ折にされているそれはこのようなことが書かれていた。


「このような文通で感謝を述べるというのは非常に失礼であると思うが私も仕事がある。抜け出してお礼を言いに行くというのは遅くなってしまう、よってこの場を借りて謝辞を述べる。

有難う、君がやってくれたおかげで実際通行者から謝礼を言われた。

少ないが報酬も彼女ら二人に手渡した。文句があれば後で言いに来ても構わない。

さて、話は変わるが世界十二劇団教会というのを知っているだろうか?実はその司祭から君を紹介して欲しいというお願いが来たのだ。汚い話だがあそこは権力が意外と強い、コネがあると何かと便利だろう。ここまでの内容から察することができると思うがもう一枚は教会への"招待状"だ。その意味は実際のところ私にはわからない。受けるも受けないも自由だ、いい選択を」


一通り読み終わった後、ツヴェルフは椿を凝視していた。その視線に耐えられなくなった椿は会話で沈黙を破った。


「な、何?パパ」

「いやね、これさ絶対厄介事じゃん?僕何かしたかなって。あのシスターさんに身分は明かしたけど実際それだけだし・・・」

「だってよ?ママ?何か知らない?」

「ん~知らないわねえ」

「そうかーバッちゃんでも知らないかぁ」


バラキエルが知らないと言ったとき、椿はある不審点を目撃していた。翼がすこし震えたのだ、それも一つだけどいう奇妙な震え方で。


「・・・ママ、ほんとに知らない?」

「何?ママを疑ってるの?」

「おお、親子喧嘩。まあ椿が疑っちゃうのもわかるわかる」

「「え?」」


椿とバラキエル、二人の声が重なった。椿に関してはきちんと見ていなかったと思われるツヴェルフが自分と同じ震えを見たのかという驚きと、バラキエルに関してはそんなそぶりを見せなかったツヴェルフに疑問の念を抱かれたことに対しての驚きだった。


「今までを見てるとね~バッちゃん。君は喋る時行動する時、何をするに関してもその3対の翼は常にシンメトリーで動いてるんだよね。んでさっきそれが行われなかった、アレとは思うよね」

「パパ気づいてたんだ」

「これでも技術に関しては十二人の一番上を行ってると自負してるから、こういう細かい動作って戦闘中重要になって来るんだよ。椿もちゃんと身につけようね」

「は、はい」

「・・・ぐぬぬ」


それからというもののバラキエルはツヴェルフに聞かれるとすぐに吐いた。


「それが原因かなあ、バッちゃんあまりやりすぎないでね。今回みたいなこともあるかもだしなおかつまだまだ弱いんだし」

「うん、わかったあなた」

「え?何この雰囲気。さっきまでうなだれてたよねママ?パパってなに?」

「僕は唯の鬼のはずだけど」

「最高の主人ですよぉ椿」

「・・・えっ娘の前でイチャイチャ?何それうらやましい私も混ぜて」

「「え?」」


ツヴェルフとバラキエルの驚愕が同時に出た。行った後で内容に気づいた椿は顔を真っ赤にしながら下を向いて、そのまま腕を組み机に突っ伏した。


「え?え?私の主人はあげないよ?」

「・・・うん、うん。あ、甘えたいだけだから・・・」

「こわいなぁ」


そんな三者三様の反応をしながらすでに2時間が経過しようとしていた。いまだにこの教会への返答をきめかねているのはいうまでも無い。


「うーん、何かこういうのでいいアイテムなかったかなあ」

「確か・・・瑠璃色の鏡とか使えませんでした?」

「あれは確かちょっと前が見れる鏡だっけ?使えるかな・・・500円のクッソ使えないアイテムだけど」

「まあまあ、十二劇団の武器が異常なだけですから」

「それもそうか、ほーい瑠璃色ー」


虚空から取り出したるは瑠璃色の鏡、すこし前を見ることができるというアイテムでゲームでは1時間以内であればものを経由して個人が何をしていたかを見ることができるアイテムである。プライバシーの侵害にもなりかねないこのアイテムは数週間で姿を消したが使用しても消えることが無いというのと、データ自体は消えることが無かったためすでに持っている人にとって何の意味もなさなかった。


「どれどれー・・・僕が思うにそんなに悪くはなさそうだと思うなあ」

「まあ人間程度なら私達でも圧倒できますからね」

「まあそうだね、パパはふんぞり返っていいよ!」

「じゃあこの話は無かったことに・・・」

「え?ここまで来ておいて?」

「まああなたが言うなら・・・」

「あれ?ママも?」

「「面倒くさい(し)(のでしょう)」」

「あれれ」


どう考えても腑に落ちない椿であったかとりあえずは納得という形でこの場は収まった。


「でパパ、後で刀の稽古つけてよ。久々にやりたい」

「いいよーどこまで行ったか楽しみにしてるね!」

「あなたあなた、私は?」

「とりあえず拠点防衛型としての責務を果たそう」

「ああん」


正直世壊種というのは手がつけられないくらい強くなってしまったプレイヤーをさしますので課金アイテムつかっても勝てないことが多々・・・

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