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悪の洞穴です4


 結果的に失敗に終わったが、他の冒険者たちによる擦り付け被害を受けた『アーキテクト』と共にそのモンスターたちを倒しきり、救助のお礼としていただいた地図を俺の『探知』と『自動マッピング』の物と照らし合わせながら次の目的地となる広場を目指して歩いていた。


「次の分かれ道で左です」


「その前に2、いや3体だな。奥の壁の向こうから向かって来てる」


「スピードは?」


「このままいけば分かれ道のところでちょうど鉢合わせる感じだな。他に反応はいまのところないけど、奥から来ないように手前で受けるか?」


「キャラビー、罠はないんじゃろう? それなら援軍が来ても何とかできる」


「私がまだ見つけられてないだけの可能性はあります」


「それも含めてじゃ。罠があって、援軍が見えたのであればメイよ、魔法を頼んだのじゃ」


「よっしゃ。その時は下がればいいし俺も前に出るわ。行くぞ」


 グラウコスを片手に『スピードエンチャント』と『パワーエンチャント』、『ガードエンチャント』で戦闘に備え、まっすぐ通路を進んでいく。

 方針を決めるのに少し止まっていたのもあり、俺たちが分かれ道にたどり着く前に壁からぬるりと3体の武装したスケルトンが現れた。


「アーチャーに注意!」


 武装の種類は剣弓槍とよく見る種類だった。アーチャーやランサーかと思い『鑑定』すると全員がスケルトンファイターだった。そこはそれぞれの特化型であれよ。

 先手を打ったのはスケルトンたちの方で、弓持ちの個体がまっすぐに走るユウカに向かって矢を放つ。剣と槍を使う個体は俺たちを迎え撃つために足を止めたようだ。


 飛んでくる弓矢をユウカが刀で弾く。すぐさま俺とキャラビーにも矢が放たれるが『魔力盾』を前方に展開して防いだ。鍛錬も兼ねているのでこの程度の相手であれば攻撃魔法は禁じているが防御面は仕方ない。

 こちらも反撃として二人で『剣閃』による斬撃を飛ばすと、剣持ちと槍持ちの個体がそれぞれの武器を振るって防御に入った。うまく攻撃を合わせて斬撃をかき消してきたが、一足先にみぃちゃんに乗ったキャラビーが二体の横をすり抜けて弓持ち個体に肉薄する。


「『スラッシュ』」


 キャラビーの短剣が弓を、みぃちゃんの前足がスケルトンファイター自体を捉えて無力化する。槍持ち個体が振り向きざまに槍を振るうが既にみぃちゃんは射程外に外れていた。剣持ちの個体がこちらを睨んでいたし、槍持ちの個体も回転の勢いですぐにこちらを向いたがユウカが近づく方が早く、槍を突く前にその身をばらばらに切り裂く。残りは俺が『一閃』で剣を持つ腕を叩ききり、頭を殴り砕いて終わらせた。


「援軍はこなかったみたいじゃの」


「……」


「反応もない。キャラビー? ……罠か?」


 これから向かおうとしていた左の方を向いて言葉をなくすキャラビーに問いかけるとこくりとうなずいた。みぃちゃんから降りてすぐに解除に向かうと、三十秒程度で戻ってきた。


「解除できました!」


「ありがとな。ユウカ、これ罠解除の鍛錬必要か? むしろ俺たちが罠を見つける鍛錬した方がいいんじゃ」


「言うなメイよ。罠をパーティ全員が見つけられるに越したことはないが、適材適所。それぞれが補い合ってこそのパーティじゃろうて」


「これからも頑張ります!」


 ふんすと拳を握るキャラビーを前に、俺は無言で頭を撫でることしかできなかった。今度一人でダンジョン潜って『罠察知』を鍛えようか。レベルMAXになれば多少はキャラビーに追いつけるだろう……追いつけるよね?




 その後、地図のまだ作られていない通路を一つ選んで進み、四つの広場を踏破した結果、その通路はすべて発覚している通路に繋がった。次の階層に繋がる道からはかなり逸れたところにあった通路なのもあって行き止まりがかなり多かったのも要因の一つではあるが、本日の探索を切り上げるには十分な理由になった。

 鍛錬という意味では俺のレベルはスキルも含めて一つも上がらなかったが、キャラビーが使うのにちょうどいい脛あてが広場のモンスターを壊滅させた後に出てきた宝箱から獲得できた。フォグウルフの皮でできている物で、防御性能が高く非常に軽い。どうせなら俺が使っている豊??地のガントレットみたいな自動で修理されるタイプの物がよかったがそれほどの性能の物がポンポンとは出てこないか。

 モンスターたちのドロップ品も集め終わり、地図もあったため特に迷うことなく『悪の洞穴』を後にした。




 外に出てみると思ったよりも遅くなっていたこともあり、冒険者ギルドに素材を売りに行くのは明日の朝一にして館にそのまま帰ることにした。

 町へと続く道から分かれて館に向かう道へと向きを変えた時にはたまたま出くわした冒険者たちに道を間違えているよと声をかけられた。向こうも善意でのことだとわかっていたが、森の館に向かうところだと伝えた途端泊めてほしいと言い出した。即座に断ると「いや、でも」とまだ何か言いたそうにしていたが、ユウカが圧を込めると怯えた様子で引き下がった。

 どうも俺が『ヤカリ森国』に飛ばされている間に何度もこういうことがあってうんざりしていたらしい。俺が帰ってきた時にアンナの配下がもっていた看板などもそういう連中への対応の一環だそうだし、ほんとに多いんだろうな。


 ダンジョンで見せた罠への対応が見事だったとキャラビーを褒める意味でも夕食はキャラビーの好きな食べ物を多めにしようとユウカと決めて、カルアの風の結界に守られた館の中へと帰っていくのだった。




どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 神官  (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)

 龍人  (20) 死龍人(20) ローグ(70)

 魔導士 (90) 精霊使い(40)舞闘家(70)

有効職業

 聖魔??の勇者Lv23/?? 大鬼人 Lv26/40

 上級獣人Lv18/30   魔人  Lv15/20 

 探究者 Lv42/99   狙撃王 Lv15/90

 上級薬師Lv10/80    上級龍人Lv4/30

 死霊術師Lv24/100   アーマーナイトLv1/99

 剣闘騎士Lv1/99

非有効職業

 呪術師 Lv1/80    死龍王Lv1/30

 盗賊王Lv1/100    大魔導士Lv1/100

 上級精霊使いLv1/50』

先週はすみませんでした。土曜夜勤で夕方まで寝てて、ZAで遊んでしまったらそら書けないよね。


ついに始まった日本シリーズ!阪神は強敵ソフトバンクに勝つことができるのか!?

ではまた次回

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