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アントホームです4

「っ!!」


 それなりに明るい洞窟の中、俺の持つ棍棒が横穴から急に現れたアントの頭を叩き潰す。アントは断末魔の叫び声を上げることなく崩れ落ちる。

 その横ではヒツギが鎖をうまく活かしながら違うアントを倒している。マナもファイアを使って少し距離のあるアントを焼いていく。


 俺たちは少し遅れているが、朝から昨日同様アントホームに入っていた。昨日とは違うのは少しずつではあるが1層でもアントに遭遇した点と、今俺たちがいるのが2層だという点だ。

 昨日の段階で2層に行っていればよかったんだが、行かなかったため今日も1層からだった。

 1層に入ってすぐアントがいた。速攻で俺の防御力になってもらい、先に進む。時にはヒツギの経験値にしながら休むことなく進んでいった結果、あっという間に2層に到達した。

 2層は1層とは違って迷路のようになっている。しかもあちこちに罠がある、まさに迷宮(ダンジョン)と言うべき場所だ。モンスターハウスのような罠ではなく、落とし穴や矢や落石などありきたりではあるが確実に俺たちを殺しにくる罠だ。だが低層の罠ということもあり、目印は当然のようにある。例えば、落とし穴なら地面が妙にへこんでいたり、色が違っていたりする。

 それを見つけて避けながら進む。俺たちには罠を解除するような技術はないから避けるしかないのだ。器用さが重要らしいが、それだけがあってもしょうがない。だってどうすればいいか知らねーし。

 この罠にひっかかるのは何も俺たち冒険者だけではない。むしろ、低層ではモンスターのほうがよく引っかかる。そのため、歩き回っていると傷ついたアントを見かけることもしばしばだ。冒険者としてはありがたい……のか?

 モンスターの対処と罠の回避を繰り返しながら、時々ぶつかる分かれ道で俺はマナに聞いた。


「次の分かれ道はどっちだマナ?」


「えっと、地図だと左が行き止まりだから右だね」


 マナがこの2層の地図を手にしながらどちらに行けばいいのか伝えた。5枚の地図はすべてマナに預けてある。だから逆らわずに俺たちはT字路を右に曲がる。

 そんなことを何度も行っていると何度目かわからないアント(防御力)ポーンアント(防御力)などの襲撃を越えたさきに次の階層につながる階段があった。


「お、これで2層突破だな。このまま3層に挑むか?」


「時間的にはそろそろお昼だし降りて休憩にしようよ」


「それなら安息所を目指さない? 2層のはそれなりに遠いけど、3層のは階段を降りて少し行ったところだし」


「それがいいな。飯の最中に襲われるとか嫌すぎる」


「さんせーい。降りたらどう行けばいいの?」


 ヒツギがマナのもつ地図を覗きこむ。俺も少し背伸びしてマナの後ろから見てみる。えっと、3層の階段があそこだから……。



 3層に降りたらすぐに安息所を目指す。3人とも道は頭に入ってるので迷わず行ける。3層も2層同様迷路のようになっているのだが、そんなに広くない。むしろ、分かれ道より小部屋が多く存在し、その中の1つが安息所なのだ。

 小部屋の中には宝箱があったり、モンスターがいたり、小さめのモンスターハウスになったり、なにもなかったりと様々だ。宝箱が実はトラップの引き金になっていたりといったこともあるらしい。まあ幸い地図にはそのあたりも少しだが書いてあるので問題はない。

 運がいいのか悪いのかモンスター(経験値)に出会うこともなく安息所にたどり着いた。安息所の中は結構広く、俺たち以外にも3組の冒険者が座って飯を食べていた。

 1組目は鎧をつけた男の戦士っぽい人が3人で弓持ちの女が2人、杖を持った男が1人の前衛と後衛に完全に分かれたパーティだった。個人的には罠はどうしてるのだろうとか思うけどここならまだ大丈夫なのだろう。

 2組目は鎧をまとった男が1人であとはみんな女性。格好から奴隷だと思われる女性が3人いる。武器は持っているがまともな防具はつけていない。ただ、ポーチやロープなどを持っている人だけはよさそうな装備をしていた。重宝されてるのかな?

 3組目は全員男のパーティで、重装備5人の超前衛特化のパーティだ。3人が大剣、1人が片手剣、1人が槌を持っていた。

 とまあ、他のパーティの観察はこれくらいにして俺たちも小部屋の一角に腰を下ろす。そしてそれぞれのアイテムボックスからお弁当を取りだした。昨日のうちに宿で頼んでいたものだ。うん、うまいな。でも毎日頼むには金がかかるし、アント種を吸収するのを一部あきらめて売りに出さないといけないな。キングアント出てこないかな……。

 ないものはないのでこれからどうするかを考える。


「3層は今日中には抜けたいと思ってるんだがいけるかな?」


「地図見る限りだと行けると思うよ。2層に比べたら狭いらしいし小部屋を無視していけばすぐにでも越えられそう」


「でも宝箱とか興味あるよね。1個か2個調べてみない?」


「罠の部屋も1つ見てみよう。罠を一つでも多く知っとかないとこれからが大変だ」


「罠を見つけたり解除したりできないしね。そういう人を探したほうがいいのかも……」


「といってもメイの瞳とか私たちが地球から来たこととか隠さないといけないことは多いし考えないとね……」


「まあ奴隷を買うのが妥当なんじゃないか? 大きな町に行ったときにでも調べてみよう」


 俺の言葉があった瞬間に若干二人の眼が光った気がしたけど気のせいだな。目が光るはずがない。獲物を狙う肉食動物みたいになるわけがないんだ!!


「とりあえずあと5分くらい休憩したらこの部屋と……あとここと……この部屋を見に行こう」


「どういう基準で選んだわけ?」


「なんとなくと、なんとなくと、階段に近いとこ」


「適当じゃん。まあどの部屋でも変わらないと思うけど……」


「宝箱はランダムで中身が補充されるんだろ? なら適当に勘で選ぶのが一番じゃないか?」


 このことは地図の端のほうに小さく書いてあった。もっと大きく書けばいいのに。


「それもそっか。なら1人一か所ずつにしようよ。私とマナが宝箱の部屋でメイが罠の部屋ね」


「それいいね。メイ1人で3か所とも決めるのはずるいし」


「んーまいっか。なら罠の部屋はこの部屋の4つ隣の部屋にするわ。階段付近は宝箱のほうが多いし二人のどっちかが階段の周辺にしてくれ」


「じゃあ私が周辺で選ぶからマナは少し離れたところで選んで」


「はーい。じゃあここね」


「私はここで。じゃあ行こっか。ちょうど5分くらいたったし」


「そうだな。疲れ残ってないか?」


「「大丈夫」」


「じゃあ行くか」


 そして俺たちは安息所を出てマナが選んだ部屋に向かった。

どうもコクトーです


『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX

 格闘家 LvMAX

 冒険者 Lv49/99

 狙撃手 Lv38/50

 盗賊  Lv34/50

 剣士  Lv35/50

 武闘家 Lv31/60

 戦士  Lv33/50

 魔法使いLv40/50

 薬剤師 Lv34/60

 鬼人  Lv7/20

 ????の勇者Lv8/??

 狙撃主 Lv2/70

 獣人  Lv1/20

 狂人  Lv1/50

 魔術師 Lv1/60 』

少し短めです

べ、別に時間がないから短いんじゃないんだからな!?


はい。だーれーとーくーでした

ではまた次回

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