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帰ってきました6



 自分の拠点である館に帰ってきた安心感と、せっかく帰ってきたのにキャラビーもユウカもいなかったというがっかり感もあってか自室のベッドに横になっていた。

 最初こそ意識が薄れる感覚を寝ながら体の上で暴れるカルアと黄龍(ちびたち)に覚醒させられていたが、だんだんとそれにも慣れてしっかり寝入ることができた。このまま朝まで寝てしまおうか。





「ぐはっ、敵襲!?」


 腹にちびっこたちでは考えられない重みの衝撃を受け、一気に目が覚めた。寝る前に探知系統のスキルをオフにしてたんだっけ?


「ご主人様……」


「メイ……」


 上に乗った重みの正体はキャラビーとユウカの二人だった。揺れた衝撃もあってか、それとも気をきかせてかちび達はすっと姿を消す。『探知』は有効だったが、二人のことを敵と判断するわけないよな。

 俺の上に残った二人は瞳を涙で潤ませ、本物かどうか確かめるかのようにぽつりぽつりと名前を呟きながらぎゅっと俺の服を掴んでいる。


「……ただいま。ちゃんと生きて帰ってきたぞ」


 二人の頭にそっと手をやって撫でる。飛ばされる前に見た時よりも随分強くなっているようだ。体にかかる重みも前以上に


「ご主人様?」


「すまん。アンナから少しは話を聞いていたけど、二人とも元気そうで何よりだ」


「ほんとにメイなんじゃな……。わしの伝手を使ってもまるで情報がなかった。正直想像もしておらんかったところからの情報でようやく生存がつかめたくらいじゃ。全く、心配させおって」


「俺も簡単に連絡がとれる状態じゃなかったんだよ。また詳しくは後から話すけど『ヤカリ森国』でエンシェントエルフ様の下にいてな。いろいろ大変だったんだ」


「エンシェントエルフ様というと『ヤカリ森国』のトップですよ!? 他の大国の王であっても直接お会いになるのが難しいと言われるほどのお方です」


「わしも会ったことはないの。Sランクの面々でも直接会ったことがあるのはリエーフ殿とセンガ殿くらいではないか?」


「まあ会えたのは俺じゃなくてヒメが理由だったんだけどな。おかげで死にかけてたところを助けてもらえたからよかったんだが」


 自分の言葉に合わせるように無意識に視線が聖氷が蝕んでいた体の一部分に向く。ユウカが俺の視線の動きに気が付き、服を掴む手を放して視線の先に触れた。


「やはりあの時のヒツギの攻撃は致命傷だったんじゃな?」


「……聖氷属性。氷属性の聖なる方向の上位属性だからな。光系統が弱点になってる俺にはかなり効いたよ」


「ご主人様……」


「まあエンシェントエルフ様のお力で何とか回復もできたし、抗っていた関係で耐性のスキルも少しレベルアップできた。同じ轍は踏まねえよ」


「今度は私も共に戦います! そのために頑張って鍛えてきたのですから!」


「お主のその成長具合には負けるが、キャラビーもかなり強くなっておる。相当無茶をさせたからの」


 ユウカが目の『力』を使って俺を見ていた。隠し事が通用しないユウカの祖母から受け継いだ『力』。実際どこまで見えているのかわからないけれど、有効化していない職業まで見えているのだから考えるだけ無駄化もしれん。


「それくらいやらないと強くなれんかったとはいえ、それを乗り越えたのは紛れもなくキャラビー自身の努力の結果じゃ。たくさん褒めてやるのじゃぞ?」


「はい、私いっっぱい頑張りました!」


 褒めて褒めてと頭に置いたままの手にこすりつけるように首を振るキャラビー。俺もそれに合わせてわしわしと頭を撫でてやった。


「えへへ」


「まあ積もる話もあるし、リビングに行くか。お前らも帰ってきたばかりだろ?」


「まあもう少しくらいよいではないか。奴隷という後ろ向きな物ではあるが、ずっとつながっておった感覚が急に途絶えてキャラビーも不安だったのじゃ。かくいうわしもな」


「そっちもあったか。でも、いい加減上から降りてほしいってのはあるかな? ずっと乗られたままってのはちょっとしんどい」


「それくらい我慢せい。最悪転移で抜ければいいじゃろうて」


「ヒツギの呪いを喰った影響で転移できなくなったからそうもいかん」


「ほぅ。今のお主には緊急脱出の手段がないということじゃな……」


 俺の何気ない弱点発言によってユウカとキャラビーの目に怪しい光が宿る。やってしまったかもしれん。



 その後、布団をはぎとり、服を脱がそうと画策し始めた二人から服を守りきるための戦いが始まってしまった。

 尚、俺の勝ちだった。



どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 神官  (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)

 龍人  (20) 死龍人(20) ローグ(70)

 魔導士 (90) 精霊使い(40)舞闘家(70)

有効職業

 聖魔??の勇者Lv23/?? 大鬼人 Lv26/40

 上級獣人Lv18/30   魔人  Lv15/20 

 探究者 Lv42/99   狙撃王 Lv15/90

 上級薬師Lv10/80    上級龍人Lv4/30

 死霊術師Lv24/100   アーマーナイトLv1/99

 剣闘騎士Lv1/99

非有効職業

 呪術師 Lv1/80    死龍王Lv1/30

 盗賊王Lv1/100    大魔導士Lv1/100

 上級精霊使いLv1/50』

先週はすみませんでした。急激に暑くなってきたり体調管理に苦労する時期なのです…。台風による気圧の変化にも弱いんよな…


ではまた次回

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