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転移してきました5


 黒龍オルフェウスの死体の処理を行った翌朝、俺は風の館で目を覚ました。

 報酬としてグリムの町への移動手段の確保をお願いした流れで、先代風龍様のご厚意にのっかった形だ。次代の風龍様と黄龍がまだまだ遊び足りないだろうというのを見越していた結果だが、いつの間にか交じっていたヒメも加えて大喜びだ。先代風龍様も孫と孫みたいなのに囲まれて嬉しそうだったしお任せしてしまえてよかったよかった。


「くにゅぁあー……」


「かうー……」


「まだ食べられるのだ……」


「……重い」


 俺の割り当てられた部屋は個室だったはずだが、ベッドで横になる俺の上にはちびっ子(風龍)ちびっ虎(ヒメ)ちびっ子(黄龍)の三段ピラミッドが出来上がっていた。寝ている間に入ってきて、すっかり寝入っていた俺の様子につられでもしたのか、積み重なってそのまま寝たようだな。風龍様もちゃんと自室で寝なさいな。

 気持ちよさそうに眠る彼らを起こすのもしのびないと思ってどうしようか考えていると、コンコンと扉がノックされ、先代風龍様が入ってきた。


「おはようございます。こちらに風龍が……おや、モテモテですな」


「おはようございます。今しがた起きたらこうなってたんですよ。地味に重いんですが起こすわけにもいかないのでどかしてもらえません?」


「ほほほ。よいではありませんか。なかなか微笑ましい光景ですよ」


「よくないから言ってるんじゃないですか」


 幸い腕が自由に動かせたので両手で上二段(ヒメと黄龍)を持ち上げて音を立てないように俺の魔力に戻していく。風龍様と遊び続けて疲れていたのだろう。二体とも暴れることなく回収することができた。


「残念。ですが、このままでは食事もとれないですし仕方ありませんね」


 先代風龍様は俺の上の風龍様をそっと抱き上げるとおこさないように彼女の自室へと寝かしに向かった。代わりに入ってきたメイドさんに続いて、俺は食堂へと案内された。




「おはようございます。昨晩はよく眠れましたか?」


 食堂にやってくると既に朝食を終えたガッフさんが食後のコーヒーを楽しんでいた。


「おはようございます。おかげさまでぐっすりと寝ることができました。気づかないうちに三段ピラミッドができるほど」


「三段……? あ、次代様がご迷惑をおかけして申し訳ない」


「いえ、風龍様が回収しに来てくれましたし大丈夫ですよ。メイドさんに案内されて来たのはいいんですが、俺もこちらで朝食をいただいてもいいんですか?」


「ええ。うちのシェフが腕によりをかけますから、ぜひ味わっていってください」


「ありがとうございます。いただきます」


 ガッフさんは自信満々に胸を叩く。それだけ自分のところの使用人たちを自慢に思っているのだろう。その様子を見ている他の使用人たちの表情も穏やかだ。いい関係を築けているのだろうな。

 その後、次代の風龍様を彼女の自室に寝かせに行った先代の風龍様も食堂にやってきた。仕事のために食堂を後にしたガッフさんを見送り、俺たちはおいしい朝食をいただいた。




 朝食をいただいた後、俺はいろいろと買い物をするためにミラの町に繰り出していた。

 俺たちが朝食をとり終えるかどうかというタイミングで起きてきた次代の風龍様の教育もあるので自分が案内することはできないが、使用人を一人案内につけようかという先代の風龍様のご厚意はさすがに断った。リュウマンジュウとかカピチュとか食べたい物はあるが適当にぶらついて見つけた物を買うという散歩スタイルの予定だ。今晩も部屋を借りることになるわけだし、町の案内でまでお世話になるつもりはない。


「おや、メイさんではありませんか?」


「モンガさん? お久しぶりです。お元気そうで何より」


 のんびりと街歩きをしていると、ランク試験の時に護衛を務めた商人、モンガさんが品出しをしていた。


「そちらこそお元気そうでなによりですな! 私はこの通り栄養をたっぷり蓄えておりますぞ」


「そのようで。モンガさんはまた仕入れですか?」


「ええ、ええ。昨日この町にやってきたところですな。ここしばらくはなにやら警戒態勢がとられていたようでしたので少し食料を多めに持ってきたのですが……ついた時には解決が宣言されておりました。いやはや何事もなくよかったのやら、平時となれば在庫を捌ききれるか心配と言うべきか。とは言っても平和が一番ですし、長期間保存の効く品を優先しておりましたから、こういう時こそ私共の腕の見せ所ですな!」


 商人という生き物からすれば戦争とは莫大な金が動く、商機ものだと聞いたことはあるが、長龍たちが呪いを抑え込んでいたこの状況も商人には稼ぎ時だったようだ。解決されたことでそれは逃した形にはなるが、そこで恨み言を言わない辺りモンガさんはまっとうな商人なのだろう。


「少しは貢献させてもらいますよ。カピチュとリュウマンジュウはありますか?」


「これはこれは。もちろんございますぞ! 他にもいろいろ取り揃えておりますからぜひ見ていってくだされ!」


 その後世間話をしながら美食家という一面を持つモンガさんにお勧めされるまま、お目当ての2つ以外にも保存食をいくつか購入し、ついでに風の館の方々への差し入れのお菓子まで購入していた。さらにはモンガさんおすすめのお店でランチをしたりとミラの町での穏やかな一時を過ごすのだった。




どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 神官  (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)

 龍人  (20) 死龍人(20) ローグ(70)

 魔導士 (90) 精霊使い(40)舞闘家(70)

有効職業

 聖魔??の勇者Lv23/?? 大鬼人 Lv26/40

 上級獣人Lv18/30   魔人  Lv15/20 

 探究者 Lv42/99   狙撃王 Lv15/90

 上級薬師Lv10/80    上級龍人Lv4/30

 死霊術師Lv24/100   アーマーナイトLv1/99

 剣闘騎士Lv1/99

非有効職業

 呪術師 Lv1/80    死龍王Lv1/30

 盗賊王Lv1/100    大魔導士Lv1/100

 上級精霊使いLv1/50』

少し遅れましたが気にしない気にしない。

飛ばないとされるNPB球に慣れていないのもあったかもしれませんがカブス、ドジャースを完封とは…あかん阪神優勝してまう!(おいやめろ)


ではまた次回

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