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最奥への道です3


 金剛龍にまたがって通路を走ること数分。つかず離れずの距離でずっとついてくる大蛇龍からの妨害も警戒しながら戦わないといけないのかと思っていたが、結局目的地に到着するまで戦闘はおろか分かれ道すらなかった。大蛇龍というイレギュラーはあったが、あそこでボスと戦ったとしても遠回りするより早かったのだろう。そういう意味では金剛龍の道選択は正しかったと言えるだろう。


「到着しました。こちらが目的地です」


 目的地とは言うものの、転移陣だとか下に続く階段だとかそういう物は一切なく、草木も生えていないただ少し広くなっただけの場所だった。普通に実はただの通路だと言われても信じられそうだ。金剛龍の背中から降りて周りを見渡してみても本当に何もない。


「なんじゃつまらん。ほんの少しだったではないか」


「いやきちんとそう言ったではないですか。それでもついてくると言ったのはダイダロン、あなたですよ」


「まさかこことは思わなんだ。何もない広場ではないか。セーフティゾーンと言ったか?」


「何もない場所というのは案外使い道があるみたいですね。まあ我らに影響があるようなことではありませんが」


「それで、ここで何をすればいい? 待っていればいいのか、それともどこかに連絡でもとるのか?」


 移動のために小さくしていたサイズを少し戻して金剛龍と同じくらいになった大蛇龍と会話を続ける金剛龍に問いかけた。


「さあ? 私もここまで連れてこいとしか命令を受けてませんから。思いっきり魔力を込めるとかすればわかりますかね?」


「は?」


「まあそんなことだろうと思ったわ。本当に主の元まで連れていくというのであればもっと適役はおるだろう。魔法よりの龍程度何体か思い浮かぶ。ただ、ここまで連れてくるというだけでいいのであればお主が適役だろう」


「ありがとうございます。どうしましょうか。ダイダロンがいるので多少魔力を高めた程度では気づいてもらえないでしょうし」


「そうする時は魔力を抑えるさ。だが、その必要はなさそうだぞ?」


 俺の『探知』にも反応があったが、通路の奥から人型になった1体の龍がやってきていた。


「あ、若じゃないですか。わざわざあなた直々にいらしたのですか?」


「主の元へお連れするのは私が適役でしょう?」


「聞こえておりましたか?」


「ええ、こうみえて耳はいいもので」


 金剛龍、そして大蛇龍の態度は目上の者に対するそれだった。若というだけあって見た目は俺とそれほど変わらない青年のような風貌。龍人(ドラゴニュート)のように顔が龍に近いそれではなく、後頭部に角が生えてはいるが見た目は普通の人のようだ。


『?龍(龍種)』


 見た目から判断できなかったから『鑑定』で調べてみたが、すべてが『?』になっていた。そのため『上級鑑定』に切り替えたのだが、それでもだめだった。向こうにも気づかれているだろうけどこちらをみてにこりと微笑むだけだ。


「若がいらしたなら私はこれで失礼しますね」


「ご苦労様でした。ゆっくり休んでください」


「はっ。それでは」


 金剛龍は頭を下げて若と呼ばれた龍がやってきた通路の方へ走り去っていった。


「我も失礼する。小僧、主と若に無礼がないようにせよ」


「ダイダロン、食事はよいですがあまり場所の占有をしないようにしなさい。あまりオイタが過ぎるようであればここに来ることも禁止にしますよ?」


「め、滅相もない! 承知しました」


「よろしい。まあ既に罰は受けたようですし、切られた尻尾に免じて今回は許しましょう」


 あの居眠りについても把握されていたらしく、若と呼ばれた龍から怒られていた。俺に向けていた威厳たっぷりな感じも消え去り、委縮して体を縮こませる大蛇龍もいそいそと通路の奥へ消えていった。


「それではメイさん、行きましょうか」


「あの、あなたは?」


 ダメもとで尋ねてみるが、目の前の龍は口元に指をあてて一言「内緒」とだけ答えた。そのまま俺の手を取ると、転移魔法を唱えてこのダンジョンのさらに奥へと共に転移した。







 転移した先は真っ暗ではあったが『探知』によるととても広い空間だった。そして同時に暗闇で見えないがとんでもない魔力を秘めた何者かがいるのもわかる。こいつが主なのか?

 俺の手を離した若が離れると、天井の方から光が放たれ、ゆっくりと広場全体が明るくなることで目の前にいるこいつの正体が明らかになった。


「白虎の守手よ、よく来た」


 その巨体にあった重々しい音が広場に響く。ここからでは全身を見ることができないほどの大きさを持つ龍。その格は守護龍様よりもはるかに上なのだろう。隠すこともないその魔力は素の状態で圧力を感じさせていた。


「かう!」


「……初めまして。守護龍様より指示を受けてこの地にまいりました刈谷鳴と言います。ちっこいのがすみません」


 俺が挨拶をする前に何か小さいのが間に飛び出した。軽く謝罪はしたものの目の前の龍の瞳は元気な小さいのを見つめてどこか微笑んでいるような印象を受ける。


「挨拶ご苦労。ふふっ、生まれ変わってもお主はふかふかそうだな」


「かうー」


 どや顔をかますヒメを見て笑っていたのも束の間、目の前の龍は俺の方に視線を移した。


「薄々感づいてはいようが名乗っておこうか。我は青龍(・・)。この『チンロン』を統べる者なり」


 谷の底で眠りについていた白虎。

 2段階合わせて8つのダンジョンを鍵として己のダンジョンを封じた朱雀。

 かつて地上への侵攻を行い、柩とそのパーティメンバーによって討伐されたという玄武。


 その3体に並ぶ最後の一体、青龍。目の前の巨大な龍はその名で名乗った。

どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 神官  (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)

 龍人  (20) 死龍人(20) ローグ(70)

 魔導士 (90) 精霊使い(40)舞闘家(70)

有効職業

 聖魔??の勇者Lv23/?? 大鬼人 Lv26/40

 上級獣人Lv18/30   魔人  Lv15/20 

 探究者 Lv42/99   狙撃王 Lv15/90

 上級薬師Lv10/80    上級龍人Lv4/30

 死霊術師Lv24/100   アーマーナイトLv1/99

 剣闘騎士Lv1/99

非有効職業

 呪術師 Lv1/80    死龍王Lv1/30

 盗賊王Lv1/100    大魔導士Lv1/100

 上級精霊使いLv1/50』

ちょっと短いですが更新です! 続き書いててキリつかないし日付変わる前にあげるかーとか思ってたら気づいたら変わってました…


ではまた次回

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― 新着の感想 ―
[一言] 鈍亀「うそだ・・・ウゾダドンドコドーーー!!!」 青龍「ザマァァァァァァァァァァァ!!!」m9^Д^)
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