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エンシェントエルフへの報告です3

「守護龍様からあなたを最奥(・・)に連れていくとそう指令がありました。私はそこには立ち入れませんのでこの後、守護龍様の下へ向かいなさい」


 これまで以上に真剣な表情で、エンシェントエルフ様は俺に1枚の紙を渡した。

 きれいに半分に折りたたまれた手紙は、中が見えないように留め具が付いていたが普通のナイフであっさりと切ることができた。

 紙には最奥へ案内するからこれを見たならばエンシェントエルフ様には中身を見せず、内容を話さず、自分の元に来いとだけ書いてあった。それ以上の説明はなく、守護龍様のところに行ってからでなければ伝える気はないのだろう。

 下手に口を開いて滑ってしまってはまずいので、俺は軽く一礼だけして小屋から出た。エンシェントエルフ様がその気になれば無駄だろうと思いながらも一応入り口は『クエイク』を使って壁を作り出して閉鎖しておく。狼を前にしたわらの家が如く吹きとばされる程度の防御だろうと何もしないよりはましだろう。まあほんとにその気になれば小屋の中からでも外の様子を把握できるエンシェントエルフ様を相手に何をしたところで感はあるが。


 守護龍様の待つ樹の方へ向かうと、何があってもエンシェントエルフ様が付いてくることは許さぬとばかりに威圧が飛んできた。踏み出した足が地面にめり込んでしまい、そのまま前のめりに倒れそうになるがすぐに『死龍装甲』を纏ってこの圧に反抗する。守護龍様から課された試練を突破した時のようなお遊びで俺個人に対して放っていたあの威圧とは違って全方位への全力の威圧。龍殺しの力の前に俺自身にはこれで効果は発揮されなくなり、地面に埋まった足も抜けた。周りの草花の一部が折れ曲がるほどの圧をいつまでも放ち続けると言うのは守護龍様と言えどしんどいだろうと思い、樹に向かう足を速めた。


 地面に接する形で中央まで最短ルートで用意されていた穴を進む。そして守護龍様の待つ樹の中に入ると同時に圧も止まった。息を整える守護龍様の眼前まで向かうと閉じていた目を開き、これまでにない圧を放つ鋭い眼光を向けてきた。


「この地に襲来した災いを払う協力をしてくれたそうだな。感謝するぞ」


「俺としてもエンシェントエルフ様の協力を得ないとできないこともありましたので」


「そうか。まあお主がどう思っているのかはどうでもいい。仮にお主がいなかった場合は被害がかなり大きくはなるだろうがエンシェントエルフがなんとかしただろうしな」


「ここにまでセン・グーテンが来ていたと聞きましたが」


「ああ。あの男、この場所へ来る方法を覚えていたことにも驚いたが昔よりも数段強くなっておったな。本気の殺し合いともなればわしも出ていただろうよ」


 守護龍様が出る。それはつまりエンシェントエルフ様では対処しきれない可能性があると感じたということと同義だ。勧誘に来たのを撃退したと語っていたが、その中で自身が出ると考えるほどの何かをセン・グーテンから読み取ったのだろう。


「かう!」


 真剣な話をしている最中に定位置(頭の上)小さいの(ヒメ)が降ってきた。里で暇つぶしのために呼んだときは頑なに出てこようとしなかったくせにこんな場面になって出てくると言うことはそれほどまでにお肉抜きを宣言してほしいということだろうか?


「かうかうかうかう!」


「やはり白虎様には気づかれていましたか。あそこまで行けば一目瞭然でしたか?」


 俺が考えていた罰に気づかれたのか高速でぺしぺしと肉球連打を繰り出すヒメに敵いませんといった表情を浮かべながら守護龍様が話す。俺が来なかった時に何かがあったのか?


「あまりエンシェントエルフを待たせるものでもないのでな。これよりお主をこの地の最奥へ連れていく。まあわしが送るのはその入り口までであるが」


 守護龍様が俺の足元に魔法陣を作る。ここから転移して最奥への入り口へ飛ばすということだろう。


「今代の白虎様の主にして次代の黄龍の主よ。これより送る先は他言無用ぞ。入り口を守護する者の一柱として中に入ることを許可しよう。案内役は既に待っておるからな」


 守護龍様が爪先で魔法陣に触れるとそこから注がれた魔力で転移が発動した。俺は守護龍様の言う最奥の入り口へ転移した。




 最奥の入り口と呼ぶ場所に転移してくると、目の前には一体の龍人が立っていた。ただそこにたたずんでいるだけではあるが龍人(ドラゴニュート)とは違う、ミラの町の龍たちに近しい存在の圧とでもいう物を感じる。


「人の姿をとるのは久しぶりであるがうまくいっているだろうか? 人化のスキルなぞ使うことはそうそうないからな」


 転移してきた俺の方に歩いてきながら訪ねてくる目の前の龍人を『鑑定』で調べてみた。


『金剛龍(龍種)』


「圧という点では龍のそれを残していますが、姿はきちんと龍人の物になっていますね」


 龍王でこそないが龍としてはかなり高いレベルなのだろうなと推察しながら金剛龍の問いかけに応えた。向こうもまあ良いかとつぶやきながら姿勢を正す。


「森林龍王の認めし今代の白虎の主よ、このダンジョンの長があなたとの面会を許可するとお達しがありました。これより私、金剛龍が第4階層まであなた様をお連れします。そこから最奥へ転移しますのでしばしの間私の背でお待ちください」


 金剛龍は人の姿をやめて本来の龍の姿に戻り、そのサイズを俺一人が辛うじて乗れる程度まで小さくした。


「お願いします」


 俺はヒメを懐に抱えなおして金剛龍の背に乗る。ただのドームでしかなかったこの広場の壁に向かって金剛龍がブレスを吐くとちょうど通れる程度の大きさの入り口ができあがった。そしてそこに向かって金剛龍は走り出した。

どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 神官  (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)

 龍人  (20) 死龍人(20) ローグ(70)

 魔導士 (90) 精霊使い(40)舞闘家(70)

有効職業

 聖魔??の勇者Lv23/?? 大鬼人 Lv26/40

 上級獣人Lv18/30   魔人  Lv15/20 

 探究者 Lv42/99   狙撃王 Lv15/90

 上級薬師Lv10/80    上級龍人Lv4/30

 死霊術師Lv24/100   アーマーナイトLv1/99

 剣闘騎士Lv1/99

非有効職業

 呪術師 Lv1/80    死龍王Lv1/30

 盗賊王Lv1/100    大魔導士Lv1/100

 上級精霊使いLv1/50』

先週は投稿できずにすみませんでした。

大学時代の友人と飲み会に行ったりお盆ということで祖母宅に行っていたりと気づいたら終わってました。


ではまた次回

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