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戦争の終結です8


 ドラゴンゾンビ・土竜の死体の回収はあっさりと終わった。

 正直スケルトンドラゴンとかドラゴンスペクターとかゴーストドラゴンとか、土竜、ドラゴンゾンビと数えて第三形態とでも言える形態に変わって後方で檻を運ぶ準備をしている彼らを襲うのだろうなとか思っていたがあまりに何もなくて少し拍子抜けしてしまった。

 しかし、確実に動けなくするためだったから仕方ないが、ドラゴンゾンビ・土竜の骨はほとんど回収できずに持った瞬間砕け散るものばかりだった。こんがりと焼きすぎてしまったか。まあ相手は足が無くなったからと自分の体を割いて足に代わる部分を作り出して走ろうとするほどだ。やりすぎなくらいでちょうどよかったのかもしれない。


 回収できた数本の骨をアイテムボックスにしまい、檻の元まで戻ってくるとちょうど準備が終わったようで魔法使いとハストと呼ばれていた男が檻と一緒に転移していった。ずっと警戒していた他のメンバーもひとまず目的の物を本部へ送ることができて一安心したのかふっと緊張が解ける様子が見て取れる。まあ俺が狩ったとは言え想定外のドラゴンゾンビなんてものが出てきて死を覚悟するレベルだったのだからその落差も半端ないのだろうか。


「とりあえずは依頼完了か? 全員捕まえて檻も無事に転移できたし」


「残念ながら依頼完了かどうかの判断は俺には許可されていない。フェルトが向こうで終了連絡を受け取っていれば戻って即解散といけるがまあよっぽどのことがあって向こうに余裕がなくなったとかじゃなければ基本的には事情聴取だろうな」


「戦争の後始末の真っ最中だろうし後日とはならなさそうか?」


「これも後始末の一つですよ。リーダー、どうもさっきの攻撃が近くの里から見えていたようでして、精霊を通じて連絡が来ています。どうしますか?」


 この斥候チーム唯一のエルフがリーダーに問いかける。さっきは鬱陶しかったから解除したが、見たいと思って目を凝らしてみると風属性の精霊が同じ方角から数体向かって来ていた。精霊を通じた伝言とか意外と便利そうだな。相手が使えなきゃ意味ないけど。


「残党の対処とだけ伝えてくれ。隠し玉と思われるモンスターが地中から出現、討伐のため少々無理をしたと」


「了解。ごねられたら上からの指示と伝えておきます。この辺りの復旧はお願いしても?」


「あー……メイさん、もう素材はいいんだな?」


「残りは処分してもらって大丈夫だ」


「ありがとう。エルク、アンデッド対策を先に頼んでくれ。復活はないだろうが飛び散った死体から新しいのが出る方が怖い」


「了解しました。フェルトには悪いですが私がここに残って事情を伝えますので後から迎えに来てもらいましょう」


「頼んだ」


 風の精霊が2度ほど行き来するのを見た頃、檻とハストを連れて行ったフェルトが転移で戻ってきた。一人が残るから後でもう一度と頼まれた時には露骨に嫌そうな表情を浮かべたが、必要なことだと割り切ってハスト一人を残して全員で転移して戻ることになった。




 転移で本部に戻ってきた俺とリーダーはさらに一度転移し、依頼してきた里長のところに案内された。一応フェルトから報告は上がっているが、リーダーから改めて成果の報告を、そして俺にはあのドラゴンゾンビのことを聞きたいとのことだった。


「ご苦労だった。無事裏切り者は全員捉えることができたようだな」


 俺たちと別れてからどれくらいの書類仕事をこなしたのかはわからないが、背後に積まれた書類の山と依頼を出した時よりも疲労が増している様子から簡単ではない何かがあったということがわかった。


「はい。全員檻に捕縛し、牢へ送ってあります。フェルトとハストに送らせましたのでそちらから報告も上がることかと思います」


「そうか。全員牢につないだとは報告がもう上がっているよ。まだそれだけだがな。あれらがどこでどうやって魔王軍の勧誘を受けたのか。そしてどうやってやり取りしていたのか。後はどうやって逃げるつもりだったのか。聞きたいことは山ほどある」


「そのあたりは専門家に頑張ってもらうしかないですね」


「ああ。それで、あいつらを捕縛した後の話だ。竜クラスのドラゴンゾンビに襲われたと聞いている」


 里長がドラゴンゾンビの話を出したところでリーダーがこちらを見た。俺から話をしてということだな。


「そこからは俺が。檻に全員入れた後の話ですが、何らかの方法で彼らが捕まったのを感知したようで、地面の中を泳いでドラゴンゾンビ・土竜が襲ってきました」


「ちょっと待て。地面の中を泳いでって……穴を掘るのとは違うのか?」


「地面にそれらしき穴はなかったと思います。土竜がベースのようでしたしそういう能力なんだと思います」


「それなら埋めるために工兵隊を動かす必要はないか? そんな能力を持ったモンスターは脅威ではあるが穴が残ったままであればそこを通路として利用されてしまう」


「それについては戦闘の様子が一部近くの里に見えていたようで、周辺の自然の復旧とアンデッド対策をお願いしています。その関係で帯同していたエルクがその場に残って説明にあたっています」


「あの転移先となるとああ、あの里か。わかった俺からも後ほど連絡を入れておく。一人見ていたやつが残っているなら大丈夫だとは思うが念のために穴の確認はさせるようにしよう」


「お願いします。えっと話を戻しますが、そのドラゴンゾンビ・土竜は地面の下から檻ごと裏切り者を食べようとしていたようなので攻撃して地面から引っ張り出して、そのまま焼き殺しました」


「えらくざっくりしてるが仕方ないか。お前さんからすれば竜なんて朝飯前ってところか?」


「ドラゴンゾンビとなれば殺す手段がだいぶ限られますから微妙なところですね苦戦はしないですが」


「さすがはエンシェントエルフ様の客人。言うことが違うな。それで、そのドラゴンゾンビの死体は?」


「ほとんどは焼き尽くしてしまってたのでダメでしたが使える部分は俺が回収しました。依頼して武器にでもしようかなと」


「ほんとは調べたいところだが使い道も決めてるとなると厳しそうだな……。特殊な個体ってわけではないのか?」


「かなり大きいサイズだとは思いましたが特別改造されているような感じはなかったですね。特徴的な見た目でしたので元になった種類も特定しやすいと思います」


「そうか。それなら後で人をやるから特徴を伝えてくれ。資料と照合させる」


「承知しました。それと、現場の判断で申し訳ないですが裏切り者たちが魔王軍の者から渡されていた爆裂球なる魔道具を買い取ると約束してしまいまして、対応をお願いできますでしょうか? ハストのアイテムボックスに入れて持ってきてます。多分もう解析班にわたっているとは思いますが……」


「敵から裏切り者に渡されていた道具か。わかった。報酬に追加させてもらうが、ある程度解析の結果が出てからで構わないか? その分については冒険者ギルド経由でどこでも受け取れるようにしておく」


「エンシェントエルフ様の協力と許可が得られればこの国を出るつもりですが問題ないですか?」


「『アーディア』全域と、『ベスティア獣神国』の一部うちと関係を断っている地域じゃなければ問題はないはずだ。まあそういうところは冒険者ギルド自体がないことの方が多いが……一応聞いておく。どこだ?」


「『デルフィナ』のグリムの町ですね」


「そこなら大丈夫だろう。まあ、なんだ。お前さんにとってよい結果を得られることを祈っているよ」


 その後も4,5質問を受けたがそこまで大した話ではなく、リーダーを中心に回答を続けて俺たちは里長の館から解放された。


どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 神官  (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)

 龍人  (20) 死龍人(20) ローグ(70)

 魔導士 (90) 精霊使い(40)舞闘家(70)

有効職業

 聖魔??の勇者Lv23/?? 大鬼人 Lv26/40

 上級獣人Lv18/30   魔人  Lv15/20 

 探究者 Lv42/99   狙撃王 Lv15/90

 上級薬師Lv10/80    上級龍人Lv4/30

 死霊術師Lv24/100   アーマーナイトLv1/99

 剣闘騎士Lv1/99

非有効職業

 呪術師 Lv1/80    死龍王Lv1/30

 盗賊王Lv1/100    大魔導士Lv1/100

 上級精霊使いLv1/50』

先週はすみませんでした。日曜夜勤でさすがに書ききれませんでした。ちなみに来週は土曜日出勤…今年はなぜか土日に作業が入るケースが多いですね。やめてほしいんですが。夜勤ではないので全部潰れたりはしないですがなんともです。

何がとは言いませんがいろいろ探したりしたいのに、もう疲れちゃって 全然動けなくてェ…


ではまた次回

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