表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
520/592

戦争の終結です6


 気絶させた2人についても斥候チームのメンバーが縄でしっかりと縛り付けて連れてきた。『ダークチェーン』で縛り付けた3人はもがもがと蠢いており、檻に入れるために鎖を引っ張って連れてくる。多少木や地面に浮き出ていた根、石などにぶつかっているがお構いなしに引っ張る。既に側にいた一人に無言で杖を叩きつけ続ける魔法使いが何かに目覚める前に早く!




 引っ張ってきた裏切り者たちを檻に放り込むと、檻の側面についているボードに5本のラインが入った。入っている人間の魔力と気力に応じて色が変わる仕組みのようだ。既に気絶している2人の分はわかりやすく、既に半分黒くなっていて残った魔力もどんどん吸われている。魔法を使ったエルフも魔力の分だけ減っているのがわかり、他のやつよりも早くなくなりそうだ。


「このまま何事もなく全員気絶してくれればいいんだがな。さっき回収していたボールはどうする? 幸い不発だったようだしこちらとしては回収させてもらいたい。追加報酬としても出してもらえると思うぞ?」


「投げる前に解析が通ったから衝撃を与えないようにしたんだ。普通に使えそうだからもらえるならもらいたいんだがだめか?」


「私にも見してもらえますか? ……爆裂球。これ起動していたらどれくらいの範囲だったんでしょうね?」


 アイテムボックスにしまっていた爆裂球を出して魔法使いの目の前に出すと触らずに解析していた。『鑑定』じゃなくても問題なく調べられたようだな。ごまかす必要がなくて助かった。


「多分実際に使うあいつらには伝えられてないでしょうが、少なくとも追跡していた俺たち全員巻き込めるくらいの威力でしょうね。足元に投げたら間違いなく投げたやつごとボン! でしょう」


「それならなおのこと回収させてほしいな。下手なところで爆発させられると被害が大きそうだ」


「使うとしたらダンジョンですかね」


「いやいやいや、威力次第では周囲のパーティとかにも被害がでますよ? 洞窟系のダンジョンとかだともう目も当てられないことに……」


「やっぱりそうですよねー。買取でお願いします」


「了解した。ハスト! アイテムボックスにしまっといてくれ。危険物だ」


「はい。失礼します」


 俺から受け取った爆裂球を慎重にアイテムボックスにしまいこむ。こういう時のアイテム回収及び運搬は彼の役割なのだろう。


 そう話している間にも檻が各人から力を吸収し続け、残るは裏切り者の中でも中心人物とでも言うべきエルフ一人のみ。それも気力は既に吸いつくして残るは魔力だけだ。気絶した状態で魔力も吸いつくされるというのは考えるとなかなか恐ろしい話ではあるがまあこいつらにかける情けもない。

 『ダークチェーン』も全員が気絶した時点で解除しているが、爆裂球の他に気絶している時に発動するような特殊な道具とかはさすがに渡していないらしく、

 ゲージの色がだんだんと消えていくのを見ているうちに『探知』の端に大きな魔力の反応があった。それはまっすぐにこちらに向かってくるが、森の奥にその様子は見えない。


「何か来そうだ」


 『空蹴り』で上に跳びあがり、向かってくる方角を眺めてみるがやはり何も見えない。森の木々をすべて躱してきているならもう少し蛇行してくるだろうから違うと思うが、『探知』に感じる魔力はまだまだ近づいてくる。これは下かな。


「見えたか?」


「いや、下だな。このタイミングでの襲撃だ。狙いは明らかだが檻はどうする?」


「全部吸収しきってしまえばフェルトが転移で持っていく手はずになっている。一応気絶はしているんだ。多少魔力が残っていてもいいと言うことにしてもらおう。しかし間に合うか?」


「こちらの索敵にはまだひっかかってないですから判断できかねますね」


「転移に何秒かかる? 直に来るぞ」


「フェルト」


「中途半端に魔力使っちゃいましたけど回復薬は残っているので1分半くらいあれば」


「なら間に合わないと思う」


「そうか……。フェルトとエルク、ハストは転移の準備。敵が出たら他は全員戦闘準備だ。すまんがメイさんも」


「こっちも感知できました。うわ、でか……南東の方角、45秒ってとこっす」


「地中から引っ張り出すことが先決になるが……そんな大型と戦うことなんか想定してないぞ?」


 まあ普通に考えて人間数人を追跡して捕まえるための作戦で大型のモンスターと戦う想定なんてしないだろう。ポロポロとこぼれ出る愚痴をBGMに拳に強化系のスキルを集める。上がってきた瞬間に『鬼の一撃』をぶち込む準備だ。


「これも特別手当出るんでしょうね! 接敵まであと5、4、3、2、1真下!」


 俺たちの真下を通り過ぎて檻の方に向かおうとする足元のモンスターに『ダークランス』を放つ。地面をえぐりながらモンスターを襲う槍が効果を発揮したのか、地中のモンスターは一直線に檻に向かっていたのをやめて一度方向を変えた。そして少し離れたところの木を呑み込みながら地面から飛び出した。


『ドラゴンゾンビ・土竜』


 見た目はワニのような大きな顎を持ったモンスターだった。そこそこ大きな木を丸のみできるサイズで、おそらくあの檻をそのまま下から噛み砕く想定だったのだろう。普段地面にあたって消える『ダークランス』でなんとか地面の下まで攻撃出来たのがよかった。


「土竜か! 俺らじゃ無理だ!」


 リーダーが絶望の表情を浮かべて叫んだ。解析をしたわけではなさそうだが以前に見たことがあるのだろうか?


「フェルト、転移を急げ! 檻とハストを優先! エルクも時間稼ぎだ。メイさん、あんたも逃げてくれ! 俺たちで引き付けて時間を稼ぐ。援軍を!」


 命がけで時間を稼ぐと言うリーダーたちだが、その表情は全員が堅く絶望が浮かんでいた。


「この程度なら問題ない。俺が殺すから全員で檻の警備を頼んだ」


 グラウコスを構えながらドラゴンゾンビ・土竜へ向かって走り出した。



どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 神官  (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)

 龍人  (20) 死龍人(20) ローグ(70)

 魔導士 (90)

有効職業

 聖魔??の勇者Lv23/?? 精霊使いLv32/40

 舞闘家 Lv69/70   大鬼人 Lv24/40

 上級獣人Lv17/30   魔人  Lv14/20 

 探究者 Lv34/99   狙撃王 Lv7/90

 上級薬師Lv4/80    上級龍人Lv1/30

 死霊術師Lv1/100

非有効職業

 アーマーナイトLv1/99 剣闘騎士Lv1/99

 呪術師 Lv1/80    死龍王Lv1/30

 盗賊王Lv1/100    大魔導士Lv1/100』

6月になりましたね。台風の被害が大きい地域もあったと聞きます。皆様お気をつけて!


ではまた次回

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ