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イリアスの町です

今回から第3章に入ります

 コロイドの町を出て、森を歩くこと2日。時刻は既に夕方にさしかかっていたが、俺たちは次の町にたどり着いた。

 途中、夜の見張りを代わらなかった件で「なぜ起こさなかった!」と怒られはしたが、それ以外はこれと言った問題もなかった。

 オークたちの影響かわからないがモンスターの襲撃は一度もなかった。唯一ラフラビットが草をもりもり食べている光景を見ただけだ。かわいかったな……。あとうまかった。


「ん、身分証を提示してもらうぞ。冒険者ならギルドカードでもいい」


 この町も壁に囲まれており、入るには東西南北の四つの門からしかない。当然そこには門番が立って怪しいやつを町にいれないようにしている。


「3人とも冒険者だ。これでいいか?」


 俺たちはギルドカードを取り出して門番に渡す。彼はカードを一枚一枚確認するとこちらに手渡してきた。


「よし。通ってもいいぞ。それにしてもランクCもいるとは驚いた。あんたらもダンジョン目当てか?」


「ああ。コロイドの町にはなかったから楽しみだ」


「お前さんたちコロイドから来たのか。あそこはオークに襲われたって聞いてる。それに普段ならボアやベアに襲われるやつも多いんだ。大丈夫だったのか?」


「なんとかできたよ。襲われもしなかったし。それより、向こうじゃこれでよかったんだがこいつはここでも有効か?」


 俺はヒメを呼び出す。ヒメはあっという間に俺の頭までよじ登ると頭の上(定位置)に落ち着いた。

 足には模様が浮かんでいる。


「なんだ、あんたテイマーか? そいつに関してはそれで問題ない。基本すべての町で大丈夫だ。ただ暴れたりしないでくれよ」


「ヒメはそんなことしないさ。襲われた場合は約束できないけどな」


「ここは冒険者が多いからその辺は気を付けてくれとしか言えねえな。できるならさっきまでみたいに隠しておくと騒ぎにならないかもしれないな」


「そうするか。あと、ギルドの場所はどこだ?」


「入ってまっすぐ行ってすぐだ。ここは西の門だから近くてよかったな。まあコロイドから来たらまず間違いなくここにくるんだけどな」


「まあわざわざ外周回る必要もないか」


「そういうことだ。出入りするときはカードの提示がいるからなくすなよ」


「わかった。ありがとう」


「まあいいもんもないがイリアスの町を楽しんでくれ」


 そこで門番と別れてイリアスの町に入っていった。






「さて、まずは宿屋か?」


「もう遅いしね。別にこれからダンジョンに行ってもいいけどそうなるとすぐ帰ることになるよね」


「それよりは宿とってお店行こう。服ももう少しほしいし……」


「でもまだ店ってやってるのか?」


「やってるとこは多いと思うよ。これくらいの時間は帰ってきて武器の整備に来たりとか、使った回復薬の補充だとか、集めた素材とかを売りに来たりだとか結構稼ぎ時なんだよ」


「ふーん。じゃあ宿は俺がとってくるから二人は買い物か?」


「みんなでいこうよ。メイもヒツギもお金持ってないししばらくは私が払わないとダメでしょ?」


「まあ明日からはダンジョンで稼ぐ予定だけどな」


「ごめんねマナ。私のお金が今でも使えていれば……」


「さらりと900年前のものを出すな、こら」


「でもこれ売ればかなりの額になるよね?」


「絶対売るなよ。そんなん世に出したら騒ぎになるって考えるのが普通だろ。マナ、博物館みたいなものってなかったか?」


「うーん、私は見てないかな。王都にはあったかもしれないけどすぐに出てきちゃったし。それにあったとしてもそんなに興味もないし、メイを探してた最中だったからね。行ってなかったと思うよ」


 そういえばマナは一人で俺のこと探してたんだったな……申し訳ないことしたな。


「メイに再会できた今としてはいいことだと思ってるから大丈夫だけどね。その間の経験のおかげで今メイたちに頼られてるし、大きなアドバンテージもあるもん」


「戦闘に関して言えば俺にアドバンテージがあるけどな。ひたすら強いのと戦ってたし」


「う、それはそうだけど……罠とかは見つけられないでしょ?」


「それなら私にアドバンテージがあると思うよ。昔だけどいくつもダンジョンに挑んでたし棺桶にそういう能力もあるしね。予定通りにこないだ上げておいたんだ」


「まあ言い合ってても意味ないし早く宿さがしに行こうぜ」


 これ以上は収拾がつかないと感じたので無理やり話を終わらせた。ただの自慢大会みたいになってたし。

 話しながらも少しずつ進んでいたこともあって、ギルドはすぐに見つかった。だけどまだ入らない。さっき数人のグループが狩ってきたモンスターの素材が入っているであろう袋を抱えて入っていくのが見えた。あれの対応もあるだろうしダンジョンのことを聞くのは明日でいいだろう。

 ギルドから離れてさらに中央のほうに行くと1軒の宿屋があった。

 その名も『いぬいぬ亭』。どこかで聞いたことのあるような名前だった。でもあれは猫だったし違うか……。


「すいません、宿泊したいんですがあいてますか?」


「はいはい、何名様ですか?」


 カウンターから犬獣人の男性が出てきた。


「3人です。部屋はふた――」


「1つでお願いします」


「……1つでお願いします……」


 無駄な抵抗はしません。無駄だってわかってるから……。


「1つですか? 4人部屋しか現在空いておりませんのでお値段が若干高くなってしまうのですがそれでよろしいですか? 2つでしたら2人部屋と1人部屋が空いているのでそちらにお通ししますが……」


 なんという状況だ! 神は俺に味方しているようだ。


「なら2部屋でお願いします。いいよな? 金は限りがあるし少しでも節約したほうがいい」


「皆さま見たところこの町に来たばかりの冒険者の方ですよね? そのような方ですとここでいろいろとアイテムをそろえる方も多く、さらにダンジョンがあることもありまして周りの町より武器屋防具屋に品がそろっているとおっしゃる方も多く、かなりお金を使うことになるそうで」


「らしいよ。てことで2部屋決定」


「むぅ」


「しょうがないかな。私が出せるわけじゃないし」


「そういえば何泊のご予定でしょうか?」


「とりあえず5日分で」


「では1人部屋が5泊で銅貨50枚、2人部屋が5泊で銀貨1枚ですので合計銅貨150枚です」


 これが高いのか安いのかわからない。『ねこねこ亭』ではおれ金払うタイミングで気絶してたんだよな……。


「ご飯とかは別ですか? あとお湯もほしいんですけど」


「朝は6時から8時まで、夜は18時から20時までの間でしたら奥の食堂でとることができます。それ以外の時間は別料金です。また、お昼に弁当がいる方は前の日の夜までに受付に伝えていただければ用意いたします。その場合1日につき人数にもよりますが三名でしたら銅貨30枚いただきます」


「お湯は?」


「お湯は桶1杯分ごとに銅貨5枚いただきます。大きさは大中小とありまして、5枚は大きさ中の料金です。大は10枚、小でしたら3枚で結構です」


「これは高いのか?」


「いや安いくらいだと思うよ。詳しくは後で話そっか。じゃあとりあえず宿泊分だけだと60枚だよね。銀貨で」


「はい…………銅貨40枚のお返しですね。ご確認ください」


 マナがお金を払ってその後の確認もすましたタイミングを見計らって奥から犬獣人の姉弟が出てきた。

 真那たちの部屋と俺の部屋は階が違うらしく、弟のほうが俺を姉のほうが二人を案内してくれた。


「あ、メイ、部屋確認したら私たちの部屋来てね。明日のことで話あるから」


「はいはい。じゃあ案内頼むわ」


「「ではこちらです(ワン)」」


 弟君がワンといったのを聞いて受付の男性が手を額に当てて『あー』ってなってるのが見えたけどまあスルーで行こう。

 2階の一番奥の部屋が俺の部屋だった。2人部屋は3階だ。部屋の場所だけ確認して引き続き真那たちの部屋に案内してもらった。



どうもコクトーです

今回は3日以内でした!


『刈谷鳴』

職業

『冒険者 Lv48/99

 格闘家 Lv48/50

 狙撃手 Lv37/50

 盗賊  Lv34/50

 剣士  Lv34/50

 武闘家 Lv30/60

 戦士  Lv31/50

 魔法使いLv38/50

 薬剤師 Lv33/60

 鬼人  Lv7/20

 ????の勇者Lv8/??

 狙撃主 Lv1/70

 獣人  Lv1/20

 狂人  Lv1/50 』


今回でスキルまとめを除くと50話になりました

いつもご愛読(?)と感想ありがとうございます

今後もよろしくお願いします


ではまた次回

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