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エルフの里の異変です10

 オリハルコンゴーレムがまた特異ゴーレムの両脇に転移したことを確認し、両手のハンマーに『鬼の一撃・付与』をかけなおして走り出す。それに対して迎え撃つべく1体のオリハルコンゴーレムが走ってきた。もう1体は特異ゴーレムの傍で構えているが転移がある以上はいつ来てもおかしくはないだろう。

 足元のゴーレムの残骸を弾き飛ばしながら、地面を滑るように勢いをつけて殴りかかってきたオリハルコンゴーレムの拳にジャンプして両手のハンマーを合わせる。相手の突進は止めることができたが、その巨体の重さと勢いに押されて俺も空中で弾かれた。すぐに『空蹴り』で体勢を整えると、反対の腕で殴ろうとしているオリハルコンゴーレムの腕を左のハンマーで横から殴って軌道を逸らす。そして前傾姿勢になったオリハルコンゴーレムの頭を右のハンマーで上から叩いた。また地面でバウンドさせようとしたが、特異ゴーレムの転移によってそれは叶わず、俺の上に影が落ちる。


「『不動明王』『ためる』」


 ハンマーを捨て、右腕1本を上に向けて、俺が叩いた勢いそのままに降ってくるオリハルコンゴーレムを受け止める。その重みで腕からミシリと骨がきしむ音がするが、完全に折れる前に地面から『ダークネスハンド』を大量に伸ばして支えを増やす。

 オリハルコンゴーレムもその支えごと俺の腕を折るべく両側から拳で腕を潰しにくる。簡単に受けるわけにはいかないので支えの『ダークネスハンド』を引かせて『魔力盾』の『シールドバッシュ』でオリハルコンゴーレムを再び空に向かって押し返す。重みに任せるだけだったオリハルコンゴーレムは重ねた『魔力盾』に乗って数メートル浮かび上がり、空を切ってそのまま自分の拳を打ちつけた。


「『ダークネスナックル・纏』『破壊の一撃・付与』」


 『シールドバッシュ』で勢いよくオリハルコンゴーレムの硬い体にぶつけたこともあってかすぐに壊れてしまい、オリハルコンゴーレムが再び重力に従って降ってくる。それに合わせて跳んで『ためる』を込めた右手をガードを固める両腕の上から叩き込み、『空蹴り』で無理矢理上をとってそのまま地面に殴りつけた。

 『反動激減』に強化されたスキルのおかげで、殴りつけた腕も折れることなくオリハルコンの装甲をぶち抜いた。ガードした両腕がもげ、そのまま拳が胴体にめり込む。しかし、まだ完全に仕留めるには及ばなかったらしく、半ばからもげた腕を支えに体を起こそうとする。そうはさせまいと自傷覚悟でその胴に『ブレイクショット』を叩き込む。めり込み、ヒビまで入っていたことで衝撃がオリハルコンゴーレムの体を抜けてそのまま地面を穿ち軽く爆発を起こす。俺もオリハルコンゴーレムの上から転げ落ちたがなんとかその攻撃でとどめを刺せたようでオリハルコンゴーレムが動いてくることはなかった。


 仕留めたオリハルコンゴーレムを特異ゴーレムに使われないように『アイテムボックス』にしまい、再び両手に『ダークネスハンマー』を構える。


 自分の守りを固めることを優先したのか、1体でしか攻撃してこなかったことがこうして比較的あっさりと仕留めることができた要因ではあったが、それによってオリハルコンゴーレムを仕留めるのに片腕の骨にひびが入るだけで済んだわけだから正直助かった。また反動で肘が向いてはならない方に向いてしまっては回復まで時間がかかるし、残りは2体だけとはいえ特異ゴーレムとオリハルコンゴーレムが1体ずつとなると片手では対応しづらい。まして転移を使う相手であれば攻撃の直前で折れた右側に転移させてとかもありえる。というか俺が物理特化の敵であればそうする。防御できない、あるいは防御が遅れたり防御してもその上から殴り壊せる可能性が高いところを避ける理由はないし、逆にそこを狙うように見せかけて別のところを狙うような手も打てる。いずれにせよ明確な弱点を晒したまま戦いたくはない。


 両手に『ダークネスハンマー』を出して、走り出す前に2体のゴーレムめがけて投げつけた。オリハルコンゴーレムが盾となって2つのハンマーを受けるがびくともしない。別にそれ自体はダメージを狙ったわけではないからいいとして、すぐにそのオリハルコンゴーレムの手足に向かって足元の影から『ダークチェーン』を伸ばす。腕を背中で組ませるようにチェーンを巻き付け、その上から追加の『ダークチェーン』で全身を縛り付ける。

 オリハルコンゴーレムが力づくで先の鎖を引きちぎるが、すぐに追加の鎖が全身をぐるぐる巻きにする。今度も力づくで剥がすかと思っていたが、その前に特異ゴーレムの転移が発動して俺の上にプレスするように降ってきた。

 『ダークネスランス』を特異ゴーレムに放ち、降ってくるオリハルコンゴーレムにはまた『魔力盾』と『シールドバッシュ』で抵抗する。

 この個体ではないが先ほども見せた動きであるからか自身に当たった盾を素早く腕で叩いて壊しにかかった。まあ一時的な足止めと言うか空中に留めることが目的だっただけなので問題はない。その空中に留めたわずかな時間で俺は特異ゴーレムの方へ走った。


 特異ゴーレムは背後で盾を壊しきって地面に落下したオリハルコンゴーレムとは違い、その体はオリハルコンで覆われているわけではない。ヒトを体の内に飲み込むようなことができた以上はただの金属ではないはずだが、オリハルコンゴーレムのように無防備な状態で受けても無傷というほどの硬度はないと考えていた。実際、飛んできた『ダークネスランス』を前に特異ゴーレムは腕をクロスしてガードする構えを見せる。

 最初に到達した『ダークネスランス』がガードした両腕に直撃すると、次々にそのガードに突き刺さってその腕を持っていった。千切れた腕がぼとりと真下に落ちるのを見て、仕掛けをしつつ追加の『ダークネスランス』を向かわせる。特異ゴーレムは盾にすべく起き上がってこちらに向かおうとしていたオリハルコンゴーレムを自身の前に転移させてきた。オリハルコンゴーレムは『ダークネスランス』ではピクリともせずに槍をすべて受け止める。さらに追加の『ダークネスランス』を飛ばし、オリハルコンゴーレムの目の前で散開させて後ろの特異ゴーレムを狙った。

 上方向にずれた槍はオリハルコンゴーレムが跳ねて庇われたが、左右から同時に迫る槍を躱すために特異ゴーレムがオリハルコンゴーレムのさらに上に転移する。


「待ってたぞ『黒槍の雨』」


 盾となるオリハルコンゴーレムも足元におり、空中で身動きもできない状態になった特異ゴーレムに上から多量の槍が降り注ぐ。連続での転移も間に合わずに真下にいるオリハルコンゴーレムに叩きつけられ、その体を槍が突き刺しボロボロに砕いていった。

 自分の真上でボロボロになる特異ゴーレムを掴んでオリハルコンゴーレムがその身を盾にする。だがその一連の動きの間に俺も射程範囲に入っていた。


「『鬼の一撃・付与』『破壊の一撃・付与』『ブレイクショット』!」


 魔力をつぎ込んで作った『ダークネスハンマー』に強化を注ぎ込んでオリハルコンゴーレムの体に叩き込んだ。オリハルコンゴーレムも抵抗するも俺のパワーがそれを上回り、そのまま特異ゴーレムごと地面に叩きつけた。


『職業:聖魔??の勇者Lv23になりました。

 ローグLvMAXになりました。

 精霊使いLv39になりました。

 舞闘家Lv69になりました。

 大鬼人Lv24になりました。

 上級獣人Lv17になりました。

 魔導士LvMAXになりました。

 魔人Lv14になりました。

 探究者Lv34になりました。

 狙撃王Lv7になりました。

 上級薬師Lv4になりました。 』

『ローグ、魔導士がLvMAXになったので呪術師、死霊術師を有効化します。

 職業:盗賊王、大魔導士になりました。』

『スキル:魔なる光Lv1 メイクトラップ1 精霊魔法氷属性Lv1 強化の舞(攻) オーガスキンLv1 獣の攻め 魔力上昇(大)を習得しました。

 スキル:麻痺再生Lv4 近接格闘威力上昇LvMAX 強鬼化Lv6 魔操作Lv5 遠距離攻撃力上昇Lv3を習得しました。 』


 会心の一撃とも思えたその感触が正しかったということをあの地獄のような100連戦以来のレベルアップの音声が教えてくれた。そして、それは同時にこの戦場での戦いの終結を指し示していた。


どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 神官  (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)

 龍人  (20) 死龍人(20) ローグ(70)

 魔導士 (90)

有効職業

 聖魔??の勇者Lv23/?? 精霊使いLv32/40

 舞闘家 Lv69/70   大鬼人 Lv24/40

 上級獣人Lv17/30   魔人  Lv14/20 

 探究者 Lv34/99   狙撃王 Lv7/90

 上級薬師Lv4/80    呪術師 Lv1/80

 死霊術師Lv1/100

非有効職業

 アーマーナイトLv1/99 剣闘騎士Lv1/99

 上級龍人Lv1/30    死龍王Lv1/30

 盗賊王Lv1/100    大魔導士Lv1/100』

先週はすみませんでした。阪神のめちゃくちゃ長いシーズン最終戦見たり個人的にいろいろやることがありまして。

最終戦と言えば今日で阪神クライマックスシリーズファーストステージ突破しましたね。最後サヨナラかとヒヤヒヤしながら見てました…


ではまた次回

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