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エルフの里の異変です7


 この戦場の指揮官がいると当たりをつけて消し飛ばしたモンスターたちの奥に隠れていたのは、指揮官でもなんでもなく、異常な状態で固定されたヒトだった。すぐにその姿も周りのモンスターたちで見えなくなるが、その光景ははっきりと俺の頭の中に記録された。


「胸糞悪い」


 見た光景が嘘ではないということを今すぐにでも確かめに行きたいところだが、まず先にだいぶ数の減ってきたモンスターの殲滅に取り掛かる。集束させた『サンダーレーザー』の連射によって、俺から見て右の方向には足が遅いという理由で追いついてこない奴ら以外残っていない。これだけ数が減ってしまえば奥に控えるゴーレムたちの姿ははっきりと見えてしまっているが、隠すこともできない。と言うよりは隠す気がなくなったと言うべきだろう。

 視線を左側に向けるとゴーレムたちが見えているが、その分先ほどの人の姿があった部分にモンスターが集まっている。先ほどの攻撃で一度はっきりと見えてしまったためこれ以上は隠しても意味がないという判断だろうな。


 集まってくれているところを狙い撃つのもいいが俺は先にばらばらと残っているやつらを狙って『サンダーレーザー』と『アイスレーザー』を放つ。これだけ数が減ってきて、あのゴーレムに捕らえられた人を守るやつらが増えてきたことで攻め気も落ち着いてきた様子を見て『ダークネスランス』での牽制を緩める。『死龍のブレス』を見てもそれを防ごうと動くようなモンスターたちともなると碌に制御していないばらばらの『ダークネスランス』ではあっさりととは言わないが防がれてしまう。まあそれができないようであればここまでに仕留められていないとおかしくはあるが。


 『ダークランス』の数を絞って制御できるものだけにする。雑な制御しかしていなかった『ダークネスランス』をよけ、耐えきってきたモンスターたちを仕留めるため、一発一殺で四方八方から槍を集中させる。2本のレーザーも相まって数の減ってきていたモンスターたちをさらに減らしていく。そしてついには奥に控えるゴーレムたちと、あの人を捕らえたゴーレムを中心とし、それを守ろうとするモンスターたちだけになった。


 身を挺してでも背後の存在を守ろうとするモンスターたちがどういう理由で戦っているのかはわからないが、これだけモンスターを殺されて、もはや壊滅と言っても過言ではない状態にあるにも関わらずまったく逃げようとしないと言うのはもはや狂気すら感じてしまう。

 どれだけ守りをかためようが問題ないように『ダークネスランス』を大量に展開した。『ダークシールド』『魔力盾』の守りはそのままに、『サンダーレーザー』などの他の攻撃はすべてやめてその分の魔力も『ダークネスランス』に注ぎ込んで制御する。合計100発以上の『ダークネスランス』をすべてまとめ上げて、もはや槍ではなく丸太ではないかと思うほどの太さを持ったその一発をまっすぐに敵目掛けて放った。

 残されたモンスターたちも全力でその攻撃に立ち向かってくる。ある者はブレスを、ある者は魔法を、ある者は己が身を数の暴力によって出来上がった『ダークネスランス』の塊にぶつけようと動いていた。しかし、この大量の槍の束はそれらの努力をなかったとでも言わんばかりにまっすぐに標的に向かって突き進んでいき、その進路上にいた生物を穴だらけの死体に変えていく。

 槍の束の発射から10秒程遅れて俺もモンスターたちに向かって走り出した。残されたモンスターたちを貫き殺して最後にあの人のところに到達する前には上向きに変えて散らすつもりではあるがこの勢いを考えるとそこまでしなくてもいいかもしれない。最上位種に突然変異と思われるような個体が混じっているとはいえ、仮にも暗黒属性の魔法をこれだけ集めても命を賭すことによって防がれるというのは自分の鍛錬不足を恥じるところである。


「キィィィィィィイイアアアアァァアアァア!」


 そんなことを考えながら制御の意識を切らさないように走っていると、最終ラインとも言える数体に届くかと言ったタイミングでその背後から甲高い悲鳴にも似た奇声が上がった。耳が痛くなるその声はすぐに消えたがそれに合わせるようにして最後の数体を貫いたばかりの『ダークネスランス』が消えた。

 完全に俺の制御下から外れたすべての槍が一斉に消えて、体中に穴の開いたモンスターたちが倒れ込んでその奥の姿が露わになる。先ほどとは様子が違うそのヒトの姿は目耳鼻口と顔中から血がだくだくと流れ、ゴーレムに固定された上半身のあちこちに負荷で破裂したと思われる血の痕跡が見え、すぐにでも手当をしなければ命はない、いや、むしろもう手遅れと思えるような有様だった。


 そのヒトの姿に思わず走る足が止まったその時、何もないはずの頭上が影に覆われた。その正体を視界の端に捉えてすぐに展開していた盾群を上に向けてその場から離れる。わずかな時間の均衡の後、盾群はすべて砕けてそこに大量の槍が降り注いだ。

 地面をえぐり、激しく砂埃をあげながらその砂埃すらも貫いてかき消さんとする大量の槍は間違いなくついさっき消え去った、俺の放った『ダークネスランス』だった。先ほどの奇声、その意図はこの転移魔法だったということか。


「-------------!」


 もはや声にもならない悲鳴が再び上がり、今度は視界にとらえていた奥に控えるゴーレムたちが全て消える。声が消えると同時にさらに体から流れる血の量を増やしたそいつは、吸収されるようにゴーレムの中に完全に取り込まれてしまい、助け出すチャンスがなくなった。

 その光景に動きの遅れた俺が『ダークネスランス』に砕かれてしまった盾を再度展開する暇もなく、そのゴーレムたちの行き先がはっきりした。


「『鬼化』『強鬼化』『パワーエンチャント』『魔なる構え』」


 俺の上空を覆いつくさんとばかりに空に転移してきたゴーレムたち。その数は数えてみたら20体と先ほどまで数千体はいたのではないかという数の敵と戦ってきたことを考えると少ないが、オリハルコンゴーレムが2体と残りは魔鋼ゴーレムとグラナイトゴーレムが同数の9体ずつ。グラナイトゴーレムはともかく他の2体は魔法がそう簡単に効くとは思えないし、武器もほぼすべて失っている中素手で相手するには厳しいかもしれない。


「らぁ!」


 その巨体でそのまま押しつぶさんと降ってくる魔鋼ゴーレムをその場で受け止め、近くに落下したグラナイトゴーレムに投げ飛ばす。続けて2体3体とゴーレムが降ってくるのを躱さずに受け止めては近くのグラナイトゴーレムに叩きつけて砕き割る。


「『鬼の一撃・付与』」


 20体すべてのゴーレムが地面に落ち、結果的にゴーレム同士をぶつけて砕いた4体のグラナイトゴーレムを除いた16体がこの場に残った。俺は砕けて手頃な大きさになったグラナイトゴーレムの破片を武器代わりに、近場のゴーレムに向かって拳を突き出した。


どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 神官  (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)

 龍人  (20) 死龍人(20)

有効職業

 聖魔??の勇者Lv20/?? ローグ Lv64/70

 精霊使いLv32/40   舞闘家 Lv59/70

 大鬼人 Lv20/40   上級獣人Lv15/30

 魔導士 Lv81/90    魔人  Lv12/20 

 探究者 Lv31/99   狙撃王 Lv1/90

 上級薬師Lv1/80

非有効職業

 呪術師 Lv1/80    死霊術師Lv1/100

 アーマーナイトLv1/99 剣闘騎士Lv1/99

 上級龍人Lv1/30    死龍王Lv1/30 』

先週はすみませんでした。スマホで書くのが久しぶりすぎて書きづらかったです…。pc最高

暑かった8月も終わって9月に入りましたね。まだ暑いですが。それにしても台風の時期の天候も気圧もぐちゃぐちゃな日は個人的につらいです。鼻水が止まらないんじゃー


ではまた次回

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