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エンシェントエルフの試練です5


 四方の壁付近に上級精霊4体が姿を現した。

 その姿を見かけた瞬間、俺は『スピードエンチャント』をかけてウンディーネ・ブレイブに向かって走り出した。

 他の3体の上級精霊たちはまだ魔力で体を構成しきれていないのに対してウンディーネ・ブレイブだけは既にあの水瓶の形で登場した。それはつまり他の奴よりも動き出しが速いということに他ならない。もしもこれが他の奴らが先に動き出すというのであればそこまで問題ではないが、ウンディーネ・ブレイブだけはまともに動かしてはまずい。


 走りながら右手に使い捨てる前提で『マジックハンマー・ノーブル』を作り出し、そこに『鬼の一撃・付与』を加えて『破壊の一撃』を準備する。走っていることによって発する風に当たっているだけでも既にハンマーにヒビが入った。やはり核がない単なるマジックハンマーでは耐えられないか。

 水を噴き出し始めたウンディーネ・ブレイブの水瓶に準備していた『破壊の一撃』をたたき込む。振りぬいたハンマーはウンディーネ・ブレイブを叩いた衝撃で壊れてしまったが、ウンディーネ・ブレイブを吹っ飛ばすことには成功した。

 ハンマーと同じように衝撃でヒビの入ったウンディーネ・ブレイブが壁に当たるかと思った瞬間、横から突風を纏って現れたシルフ・ブレイブによって掻っ攫われて砕け散ることはなかった。ウンディーネ・ブレイブを掴んでいるからか明らかにスピードの遅いシルフ・ブレイブがそのまま広場をぐるりと回って、ウンディーネ・ブレイブを相手取っている間に魔力体を構成していたイフリート・ブレイブとノーム・ブレイブと合流する。その姿はいずれも前回戦った時と同じく猪型と一般的なゴーレム型だが、そのサイズはなり小さくなっていた。しかし、そこから感じる魔力の濃厚さはまったく変っていない。

 シルフ・ブレイブにつかまれている間に水の噴出を止めたウンディーネ・ブレイブが地面に下ろされ、4体の上級精霊を正面に相対する形となった。


「『パワーエンチャント』『死龍装甲』」


 4体の上級精霊を前に、さらにエンチャントを重ねて強化する。前回のそれぞれ単体との戦いとは違い、それぞれの属性が違うからか広場全体がそいつに有利になるような状況になるということはない。マグマと水が同時に噴き出したりしたらどうなるかは目に見えているし、その状況下で宙を飛び回るシルフ・ブレイブはたまったものではないだろう。ただ、無限にゴーレムを生み出し続ける源泉とも言える土のフィールドを失ったノーム・ブレイブだけはどうなるのかがわからないな。


 集まっているところを一網打尽にすべく周囲に大量の『ダークネスボール』を浮かべ、一部を回り込ませて逃げ道を塞ぐように飛ばす。


「ピューーイ」


 シルフ・ブレイブとイフリート・ブレイブが広範囲に魔法を飛ばして大量の『ダークネスボール』に抗う。上位属性である暗黒属性であるが故の俺の操作の甘さによって彼らに直撃しない攻撃を見事に見抜き、直撃する物だけを見事に集中攻撃していた。数を増やすために多少分散はしたものの、そもそもの威力の高さによって一部は相殺されずに向かうが、ウンディーネ・ブレイブの水の膜とノーム・ブレイブの作り出した壁によって大したダメージにはならなかったようだ。


「集束『ダークランス』」


 攻撃を防ぐために作られた土の壁によって死角となったところを狙うべく、十個の『ダークランス』を一点に集めてレーザーのように発射した。シルフ・ブレイブが土壁の向こうから飛び去るのが見えたが、その直後に槍が土壁に大きな穴を開ける。追い打ちのために『ハンドレッドナイフ』を浮かべたが、上がった土煙の中に見える土壁の穴の向こうには3体の精霊はいなかった。


「『ダークシールド』」


 魔力を感じて背後に生み出した数枚の盾が飛来したシルフ・ブレイブの嘴を弾き、キーンと甲高い音を立てた。すぐにその盾を『シールドバッシュ』で飛ばすもシルフ・ブレイブはひらりと身をよじって俺から離れていく。そしてその先には他の3体の上級精霊たちがいた。


「転移か? いや、単に移動しただけか? 『アイスレーザー』」


 転移ではなく土壁に隠れたタイミングでノーム・ブレイブが地面の下を移動させたたのだろうと当たりをつけ、やつらを狙いつつ、外れた場合も地面を凍り付かせるべく『アイスレーザー』を放つ。しかし、その氷のビームは俺の制御化を外れて急激なカーブを描き、ウンディーネ・ブレイブの水瓶の中に吸いこまれていった。すべての『アイスレーザー』が吸収されてすぐにノーム・ブレイブが水瓶の口をこちらに向ける。お返しとばかりにそこから俺が撃ったのと同量の氷のビームが飛び出した。まっすぐにこちらに向かってくるそれらを上に跳んで躱すと同時に、地面に『火炎壁』を使って氷の上に着地しないようにする。二度三度と『空蹴り』で高度を維持した後で着地すると、炎によって溶け出した氷が水たまりを作っていた。


「同士討ちでもしてるのか?」


 氷が溶ける間にちらりと見えた、シルフ・ブレイブが水瓶の口に飛び込んでいった光景が少し信じられなかったが、続けてノーム・ブレイブが手足をばたつかせながら同じように水瓶に入っていく光景に唖然として動きが止まる。しかし、そんな俺に攻撃を仕掛けるでもなく、ただただそこでたたずんでいたイフリート・ブレイブもノーム・ブレイブが完全に水瓶の中に消え去ったことで次は自分だと言わんばかりに頭を水瓶に突っ込んで呑まれていった。


 3体の上級精霊たちを呑み込んだ水瓶は、俺がつけたヒビから光が漏れたかと思うと突如としてそのひびが全体に広がっていった。そして内側からの圧力で砕け散ると共に、一体の人型のスライムへとその姿を変えた。


『エレメントマスター』


 『鑑定』によって明らかとなったそいつこそが本当の試練の相手だった。

どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 神官  (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)

 龍人  (20) 死龍人(20)

有効職業

 聖魔??の勇者Lv20/?? ローグ Lv64/70

 精霊使いLv32/40   舞闘家 Lv59/70

 大鬼人 Lv20/40   上級獣人Lv15/30

 魔導士 Lv81/90    魔人  Lv12/20 

 探究者 Lv31/99   狙撃王 Lv1/90

 上級薬師Lv1/80

非有効職業

 呪術師 Lv1/80    死霊術師Lv1/100

 アーマーナイトLv1/99 剣闘騎士Lv1/99

 上級龍人Lv1/30    死龍王Lv1/30 』

遅くなってすみません。仕事に追われながら気が付けば5月になっていました(メソラシ)。

案件が立て続けに待っており夜勤ラッシュで体調崩しがちですがワタシハゲンキデス。


しかし先週書いた1000文字のデータはどこに行ったのだろう…


ではまた次回

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