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試練休みの一日です1

 次の日、俺は再びエンシェントエルフ様の下へ行くため、里長の館へ来ていた。

 試練の後、さんざん柩の話をした後で鍛錬の場所に困っていると話をしたところ、雷龍たちのところにむかうのに別に試練の日以外でも来てもかまわないとのことだったから早速利用させてもらうことにしたのだ。


「昨日の今日でまた行くとは魔力は足りるのか?」


「心配していただいてありがとうございます。万全の状態まで回復してますから大丈夫ですよ」


「そ、そうか。うらやましいものだな」


 転移陣へ案内する里長の言葉にはどこか恐怖を感じる様子があった。昨日この転移陣を一人で起動して、行って帰ってきたばかりだというのに完全に回復しきったうえに今日も使おうというのだから仕方ない気がしなくもない、か。



 エンシェントエルフ様の下まで転移でやってきてしばしそのまま部屋で待っていると、エンシェントエルフ様からの声が響き、手が離せない仕事中だから俺一人で向かってくれとのことだった。木の根のドームは守護龍様が俺の魔力を感知して開けてくださるらしいし、まっすぐに向かうだけだから問題ないか。


 転移陣のところにやってくると、聞いていた通り守護龍様がドームを形成する根を操って人が1人通れる程度のサイズの穴を作ってくれた。ドームに入るとすぐに穴は締まり、頭の上に出てきた小さいの(ヒメ)を戻しながら魔法陣に魔力を注いだ。わざわざ転移に使用する魔力を増やそうとするんじゃない。



 地下の雷龍たちの下へ転移してくると、そこは以前のような何もない広場だった。しかし、雷龍たちの姿はないが、この間見たような通路へ続く道もなく、完全に閉ざされており、やってきたのに使った転移陣も一時的になのか消えていた。


「かう!」


 どうしたものかと思案していると、先ほど戻した小さいの(ヒメ)がゼルセたちを引き連れてまた出てきた。器用に頭の上(定位置)を2体で分け合って乗るのは別に構わないが黄龍よ髪の毛を掴まないでくれ。


「お前らが昨日来た時も誰もいなかったのか?」


 俺がイフリート・ブレイブと戦っている間にこいつらはここに来ていた。だからこそここは勝手知ったるとまではいかないが雷龍たちと連絡を取る方法を知っているかもしれない。


「うにゃ、きのうはここにきたらもうやみりゅーがいたよ?」


「となると、闇龍がいろいろ手配してくれたんだろうな。んー、どうしようか」


 正直なところ誰か、と言うかここに来た時にいた龍にその属性の魔法やブレスについて教わろうと思っていたのもあり、誰もいないというのは想定外だった。


「そういえば、昨日はどんなことをやったんだ?」


 ヒメたちは昨日、俺が宿に戻ってしばらく経った頃に不意に俺の魔力に戻ってきた。ゼルセに関しては相当な消耗だったが、他の2体は呼び出そうと思えば呼び出せるが回復に専念させてやろうと思う程度の消耗だった。こいつらがあそこまで消耗する鍛錬とはどんなものだったのか気にはなったもののさすがにやめておいたのだ。

 魔王軍の幹部である七つの大罪の名を冠する魔将とそれに劣らぬ実力を持つ魔人たちが相手とは言え、俺も含めて惨敗とも言えるレベルの敗北を喫したのだ。こいつらが気合を入れて鍛えるのもわかる。これまでも別に鍛錬してこなかったわけではないが、どちらかと言えば俺の鍛錬に付き合ってくれていたという意味合いが強かった。俺の強化が間接的に自分たちの強化にもつながるわけだし正しいと言えば正しいが、自分を鍛えるよりも効率と言う点では下がるのも無理はないだろうし、逆に俺に反映されることはないが、あいつらと戦えるまでに鍛え上げるとなると無理もしなければならないのだろう。


「かうかーうかうかう!」


「がぁ!」


 俺の質問にヒメとゼルセが真っ先にシャドーボクシングのようにジェスチャーを交えながら答えた。しかしながらお前らでは何を言っているのかわからないんだ。


「きのうはみんなばらばらだったからヒメ様たちのはわかんないのだ……。われはらいりゅーにあたらしいまほうをならったよ!」


「へえ、適当にあのあたりにでも撃って見せてもらえるか? さすがに喰って習得とはいかないけど気になる」


「わかったのだ!」


 黄龍は俺の頭から降りて地面に降り立つ。そしてすぐに雷纏を使い、小さい両手を誰もいない方に向けた。


「みててよー、かみくさり!」


 黄龍の指先からそれぞれ雷の鎖が放たれる。『ダークチェーン』の雷属性版サンダーチェーンというところだろう。短い腕を一生懸命動かす黄龍に合わせて10本の鎖も自由自在に動き回る。


「これでしばりあげてびりびりー! ってしてやるのだ!」


「俺も『ダークチェーン』を使うしいろいろ教えてやれそうな技だな」


「ちちさまも、びりびりー」


 黄龍が悪ふざけで鎖を曲げてこちらに向かわせる。邪魔にならないように跳んで距離をとったゼルセとは対照的に黄龍が下りたことで空いたスペースを埋めるようにもぞもぞと動いて真ん中の位置を確保したヒメはよりぐでーっとなり、決して動くつもりはありませんとでも言いたげだ。

 黄龍がまだまだ覚えたてというのもあるからかその動きは機敏とは言えず、俺が影から伸ばした『ダークチェーン』であっさりとぐるぐる巻きにすることができた。そのまま鎖を伸ばしてわたわたしている黄龍の腕もろとも軽く縛り上げる。


「う、うにゃ、うにゃー」


 ぐるぐる巻きにした黄龍がわちゃわちゃ動く。このまま見ているのもかわいくていいがそれでは日が暮れてしまうし今日の目的は鍛錬だ。それを忘れてはいけない。


「ごめんごめん。外すぞ」


 『ダークチェーン』を解除して黄龍を解放する。黄龍は解放された途端に羽衣を広げてふわりとその場に着地した。もらった天雷の羽衣をもう使いこなしているようだ。それも昨日教えてもらったのだろうか。

 頬を膨らませて俺の胸に飛び込んできて、ぽかぽかと胸を叩く黄龍の頭をなでていると、少し離れた場所の床から水がわき出し、それが水たまりを作っていくかと思うと空中に水球として浮き上がった。


「『ダークソード』『ダークシールド』『全方位結界』」


 両手に剣と盾を構え、全員が入るように結界を張った。


「かうかう」


 守護龍様がたわむれに召喚したモンスターかと警戒する俺とは違い、従魔達はまったく警戒の色を見せず、ヒメに至っては頭をぺしぺしと叩きながら首を振っていた。


「そう警戒するのはおやめなさいな。私はこの地に身を寄せる竜の一体です。あなた様が彼の方に認められた彼らの主ですね。初めまして」


 水球の中から声がして、水球が割れるとともに蛇のようにも見える竜が現れた。


「未だ龍に至れぬ身ですから交代で雑用などをしているのですよ。本日の担当は私です。他の竜と違い、こうして水を介さなければならないためとはいえ遅れてすみませんね」


 水竜の言葉でヒメたちに視線を向けると皆一様にこくりとうなずいた。俺も和やかに笑う水竜に対する警戒を解き、作っていた武器を消した。


「初めまして。こいつらの主のメイと言います。鍛錬のためのちょうどいい場所がなくて、ここを借りたいなと思いまして」


「承知しております。転送しますが彼らは昨日と同様でよろしいですか?」


「すみません、昨日こいつらが何をやっていたのかを俺は知らないのでこいつらに聞いてもらえればと」


「そうだったのですね。あぁ、人間の言葉を話せるのは黄龍様だけでしたね」


 水竜が質問の答えやいかに? とそれぞれに視線を向ける。3体とも肯定の意思を示したのを確認すると、水竜は3つの転移陣を呼び出し、それぞれがその転移陣で移動していった。


「さて、残るはあなた様ですが……森の守護者様より提案を受けておりまして、その鍛錬はいかがですか?」


「守護龍様から? 特に何をしようという考えがあったわけじゃないですし用意いただけるなら願ってもないですが」


「それはよかった。我々はこの地にその魂を縛られておりますから死ぬことはありません。好き好んではやりませんが、こんなこともできるんですよ? では」


 穏やかな表情を浮かべていた水竜の表情が一変し、膨大な量の水が渦を巻いて水竜を包み込んだ。


「疑似龍昇華。倒して見せよ」


 深紅に輝く瞳をした水龍が俺に牙をむいた。

どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 神官  (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)

 龍人  (20) 死龍人(20)

有効職業

 聖魔??の勇者Lv20/?? ローグ Lv64/70

 精霊使いLv32/40   舞闘家 Lv59/70

 大鬼人 Lv20/40   上級獣人Lv15/30

 魔導士 Lv81/90    魔人  Lv12/20 

 探究者 Lv31/99   狙撃王 Lv1/90

 上級薬師Lv1/80

非有効職業

 呪術師 Lv1/80    死霊術師Lv1/100

 アーマーナイトLv1/99 剣闘騎士Lv1/99

 上級龍人Lv1/30    死龍王Lv1/30 』

先週は投稿できず連絡もなくすみませんでした。

夕食後になんかだるいなーってなって横になって、気づいたら朝でした。(ポルナレフ感)


戦争に地震に各地が大変なことになっておりますが幸い自分は何事もなく無事です。

少しでも当作品で楽しんでいただければと。


ではまた次回

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