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エンシェントエルフの試練です3

最後少しですがエンシェントエルフ視点となります。

ご注意ください。


 『ファングショット』で猪形態となったイフリート・ブレイブの核を噛み砕き、その破片を『死龍のブレス』で消し飛ばすと、周りの空間が変容し、何事もなかったかのように元の広場に戻った。流れていたマグマも、その熱によって温められていた空気も見事に元通りだ。

 エンシェントエルフ様が来ないからまだ終わりではないとかそういうことはないだろうが、念のために『全方位結界』だけ張って『死龍装甲』を解除した。


「……あれ?」


 『死龍装甲』を解除した途端、軽い眩暈がした。倒れたりはしなかったが少なからず頭がふらつく。


「温度差のせいか? それとも『死龍装甲』のせいか?」


 前回『死龍装甲』を使った時は守護龍様のところで短時間かつ戦闘も行わなかったのに対して、今回も比較的短時間ではあるが魔法を撃ちまくって大量の魔力を消費していたし、もしかしたらマグマの熱に対抗するのに装甲が本来より魔力を消費していたのかもしれない。


『スキル:病耐性Lv3を習得しました。 』


 すーっと眩暈とふらつきが消えていき、俺の謎の答え合わせをスキルがしてくれた。『死龍装甲』よ疑ってすまなかった。


 眩暈も収まって魔力の回復も終わったころ、再び回転扉を回してエンシェントエルフ様が戻ってきた。俺も『全方位結界』を解除してエンシェントエルフ様を迎え入れる。


「お見事。今日のところの試練はクリアですね」


「ありがとうございます」


「あの鎧は守護龍様のところでだしたものですよね? 召喚したのはドラゴン系統のモンスターではなかったと思いますが」


「ええ。召喚されたのはイフリート・ブレイブでしたが敵は別にいたものですから」


 もしもこの場にイフリート・ブレイブが現れただけと言うのであれば『死龍装甲』も使うことなく終わっていただろう。まあその時はマグマがないわけだからあの猪形態をとることもないのかもしれないが、初手でブレス系のスキルを放って移動先を狙い撃つか、範囲を広げて消し飛ばすかしただろう。真の敵はあの環境そのものだった。


「耐火……いえ耐熱といったところでしょうか。あの鎧にはそのような効果もあったのですね」


「まあ確信があって使ったわけではなかったですけどね」


 『死龍装甲』は龍を殺す龍、死龍の力を人の身で纏うスキルだ。装甲を纏っていない顔などには効果が発揮されないというのは驚いたが言ってしまえば人のサイズの龍になっているわけだ。火属性を持っていない龍であってもただの人間よりはダメージを軽減できるだろう。


「マグマに囲まれるような経験はそういう特殊なダンジョンに挑んだりしなければないでしょうからこそ初めに選んでみましたが対処できましたか」


「……もしかしてありとあらゆる特殊条件下で戦わされます?」


「さあ? 再現できるのは限りがありますし、私の気分次第でしょうか」


「お手柔らかにお願いします」


「それでは試練にならないでしょう。次は予定通り2日後です。向こうの小屋に飛べるように転移陣に行きますよ」


「了解です」


 エンシェントエルフ様のあとについて先ほどとは別の回転扉で奥の部屋に向かう。そしてその部屋の中央に用意された魔法陣を使用して、俺たちは転移した。



 俺たちが転移してダンジョンから出てきたのはエンシェントエルフ様の小屋の中の一室だった。部屋の中には小さめの魔法陣が4つ配置されており、今使ってきたもの以外はまた別の場所につながっているようだ。


「次回からはここから飛びます。基本的には私は先日の部屋で職務をしていますから、転移してきて私から連絡がなければ来てください」


「下手な書類とか見えないようにしてくださいよ?」


「見たところでどうしようもないでしょう。まあノックもせず、返事も待たずに勝手に入ってくるようなことがなければ見ることもないでしょう」


「そこまで礼儀知らずではないつもりです」


「ではよろしい。今日はこの後何もありませんね?」


「今日はと言いますか、1日でこなせる範囲の依頼はなかったから受けられませんでしたし、まだ何も予定はないですね」


「まあ守護龍様の領域であるこの森でモンスターが繁栄することはめったにありませんし、そういう不届き者たちも各里の騎士団で対処してしまいますからね。彼ら彼女らは真面目ですから。私が動くほどの問題はここ100年ほどはないですよ」


「魔王軍が攻めてきていると聞きましたが?」


「本格的に攻めてこれば私も動くつもりですが、基本的には里長たちでなんとかしてもらいます。それができるだけの実力をつけるように代々教育させているので」


「エンシェントエルフ様のかつてのお仲間が敵として出てきてもですか?」


「その時は私も動かざるをえないでしょうね。かつてのままであったとしても今の里長たちに対処できる相手ではないですから」


「俺は里長たちの実力は知りませんけど、憤怒(ラース)龍人(ドラゴニュート)のオルスは奥の手を使ったユウカを真正面から倒していました。ゼルセと黄龍の2体もセン・グーテンと怠惰(スロース)のエルギウス・ファントムの2人には手も足もでなかったですね」


「以前少し聞きましたね。予定もないということなら、この後そのあたりも含めて柩様の話をします。ついてきなさい」


「あっ、はい」


 有無を言わさぬとばかりのエンシェントエルフ様の圧力に屈した俺は、その後夕食時までノンストップで姉さんの昔話をさせられるのだった。



-----------------------------

「ふむ、マグマフィールドでイフリート・ブレイブをものともしませんか。あの中で水系統の魔法を攻撃に使うあたり火山系統のダンジョンに入ったことがあるわけでもなさそうでしたが守護龍様の試練にありましたかね?」


 この特殊ダンジョンは私が登録した多種多様な魔物を召喚し、その魔物に合わせた環境をも整えることができる。登録のために生きたまま連れてくるのには守護龍様のお力を借りることもあったが、試練と言う形で戦わせるのにはちょうどいい仕様だ。

 このダンジョンで何よりも都合がいいのは私の意思で自由に殺しきれるという点だ。私が操作して召喚しなければ決して魔物が出てくることはないし、召喚する量を間違ったとしても環境をいじって殺すこともできる。コアは制圧しているから何も起こるはずもないが、これほど近くにあっても氾濫の可能性が全くなく、多少の対価に目をつむれば私の手駒として外に連れ出すこともできる。今回召喚したようなイフリートは危なすぎて森の中で使役することはできないが、他のであれば戦力をいくらでも増やすことができる。歯向かうこともない手駒が多いことはいいことだ。ホムンクルスたちがもう少し外でも生きていられれば使いやすくもなるのでしょうがそちらの分野の研究は遅々として進まない。彼女らに研究させようにも気がつけば甘い砂糖をより甘くする方法だとか、玉ねぎを切っても涙が出なくなるようにするための研究だとか勝手に切り替えてしまうから仕方ない。彼女らはある意味被害者ですし、ここでの生活を少しでも楽しんでくれればいいのですが。


 その後、彼の使っていたあの鎧についての考察を始めてしまい時間がかかってしまったが彼を回収すべくダンジョンの機能をオフにして彼の下に向かう。ある意味私の時よりも数段上の難易度を誇る守護龍様の試練を攻略した冒険者と考えればもっと難しくしてもいいのでしょうか。まあでも柩様の話を聞ききるまでは死なないように抑えておきましょうかね。柩様につながる道筋は途絶えさせないようにしなければ。


 こうして、最初の試練は問題なく突破された。



『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 神官  (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)

 龍人  (20) 死龍人(20)

有効職業

 聖魔??の勇者Lv20/?? ローグ Lv64/70

 精霊使いLv32/40   舞闘家 Lv59/70

 大鬼人 Lv20/40   上級獣人Lv15/30

 魔導士 Lv81/90    魔人  Lv12/20 

 探究者 Lv31/99   狙撃王 Lv1/90

 上級薬師Lv1/80

非有効職業

 呪術師 Lv1/80    死霊術師Lv1/100

 アーマーナイトLv1/99 剣闘騎士Lv1/99

 上級龍人Lv1/30    死龍王Lv1/30 』

気が付けば日付が変わっている気がする…ロスタイムロスタイム。


レジェンズアルセウスが楽しすぎてついつい書くのが遅れてしまいますね。図鑑埋め、レベル上げでストーリー全然進まねえ(笑)


ではまた次回

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