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エルフの里での一日です6


 宿で一夜を明かして次の日、今日は朝一でギルドに向かう代わりに里長の屋敷に向かった。さすがに昨日も見て回っただけあって里長の屋敷には迷わずにたどりつく。里長の屋敷の前には数人の列ができており、押し入りなどを許さないように入り口脇に構える兵士が2人と、列に並ぶ人たちに各人の用事を聞く兵士が1人。先に場所違いの人を弾いてしまおうということだろう。


 最後尾に並んでいた男性の後ろに並んで順番を待っていると、用事先がここではなく別のところだったらしく数人がまとめて列から離れていった。それもあってすぐに俺のところにも兵士が用を聞きに来た。


「おはようございます。こちらは里長の屋敷ですがどのようなご用でしょうか?」


「おはようございます。試練を受けるために里長の下を訪れるように言われてきました」


 さすがにエンシェントエルフ様のところに行くために来たなんて言っても信じてもらえないどころか下手すれば牢屋行きになってもおかしくない。昨日のうちにエンシェントエルフ様から里長に連絡が来ていれば問題なく通してくれる可能性も高いが、それが若干怪しくなってきた。目の前の兵士の表情はどう見ても「何言ってんだこいつ?」とでも言いたげなそれだ。内容が内容だけに里長が自分のところで止めているという可能性もあるが、さすがにそれはないと信じたい。

 こうして里長の屋敷の護衛を任せられている以上、彼らの最重要命令は怪しい人物を屋敷に入れないことだ。怪しい人物を入れてしまって里長に害が、そしてその結果エンシェントエルフ様のところにも被害がなんてことになればここにいる意味はなくなってしまう。


 そして、その立場から考えると、特別な指示でも出ていない限りは俺はどう見ても怪しい不審人物だ。


「……試練、ね。そのような話は聞いていないがその者は本当に里長のところへ行けと言ったのか? エルフの一族に伝わる試練のために兵舎に来るものは数年に一度レベルではあるがどう見てもあなたはエルフではない。腕自慢が試練の噂を聞いてやって来た口か?」


 私怪しんでますという表情がさらに濃くなっていく一方で、俺は表情を変えないように努める。ここで下手にフォローを入れるのは逆効果なような気がする。

 俺が兵士に怪しまれていると入り口の警護の方をやっていた兵士が1人こちらに向かってきた。


「どうした? 見たところ冒険者のようだがどこぞの貴族の使いか? 申し訳ないがとてもそのようには見えんが」


「隊長、お疲れ様です。いえ、試練のために里長のところに来いと言われたとかで。どこかの腕自慢じゃないかなと」


「なんだそれは。いやまあ実際過去にいないわけじゃなかったし仕方ないか。失礼、名前は?」


「『マツノキ』のメイと言います」


 身分証としてギルドカードを提示しながら名乗ると、ぼそっと何か呟いて姿勢を正した。


「あなたがそうでしたか。隊長格のみですが里長から話は聞いてます。いかんな、冒険者に対する偏見があった」


「え、マジな話だったんすね。偏見すか?」


「冒険者だから朝早い段階でやってくるのは想定内だった。そのために私もここの役を担うことになったわけだからな。だが、ちゃんとこうして何のトラブルもなく列に並んで待っていると思わなかったのでな」


「いや、さすがに全冒険者が暴力的ってわけじゃないですよ?」


「それはわかっている。むしろ逆だ。冒険者が悪いわけではなく、絡まれることが多いという意味合いでな。さすがにこの里で一番偉い方と対面して交渉事もしないといけないのにそんな野蛮な人間をよこすようなことはほとんどのパーティでありえないですが、その人物が必ずしも強者というわけでもない。こう言うと失礼かもしれませんがあなたもぱっと見てそれほど強そうには見えませんし、面倒な客(一部の貴族)からすれば商人たちよりもよっぽど御しやすい相手だと思うのでしょう。あのように」


 視線の先では列の最後尾に並んでいた別の冒険者らしき男が後からやってきた偉そうな貴族の女に絡まれていた。


「下手に商人に手を出して物が買えなくなるのは困るけど、冒険者なら一部の例外を除けば自身に対してどうこうできる者はいないとか考えてああいうことをする連中がいるんですよ。まあ、ああいう輩の対応、制圧もまた私たちの仕事なのですよ。あなたの順番になるまでしばしそのまま並んでいてください。いくぞ」


「はい」


 2人の兵士は真剣な表情で列の最後尾でもめている連中のところに向かった。それからほどなくして騒ぎは収まり、再び俺の次に並ぶ商人から用事を確認する作業に戻った。できるだけ俺も絡まれないように気配を消そうとしながらも順番を待った。




 俺の順番になり、屋敷に入って廊下に来るとすぐに里長が部屋から出てきた。


「お世話になります」


「……まさか本当にエンシェントエルフ様から指示が来るなんて思いませんでしたよ。今日はオーガたちやエルメラ(変態)は連れてないんですね」


「ゼルセたちは俺の魔力の中でおとなしくしてもらってます。エルメラさんは多分研究中ですかね?」


「あぁ、そういえば昨日『金の軍団』とエルメラのところで揉めたと報告が上がってましたね。トラブルメイカーはごめんなのですが」


「一方的に絡まれた側ですから向こうに言ってくださいよ」


「冗談ですよ。いろいろと忙しい立場ですから、ちょっとした息抜きがしたかっただけです。早速向かいますか?」


「いいですか?」


「息抜きもできましたから。指示通り魔法陣に魔力は注いでませんからご自身の魔力でお願いしますね」


「もとよりそのつもりではありましたがそこも指示なんですね。ちなみにどんな指示だったんですか?」


「しばらくの間隔日で来るからあなたの魔力でこちらに転移させるようにと。この対応をしている間は魔力の補充をしないようにともありましたね」


「それも含めて試練と言うことなんでしょうか。そういえば今日はこれくらいの時間に来ましたがずらした方がいいですかね?」


「時間はある程度節度さえ守ってくれれば別にいつでも構いませんよ。あなたが並ぶ時間が変わるだけですから」


「了解です。それじゃお願いします」


 俺は里長に連れられて先日やってきた魔法陣の部屋に通された。


「戻ってきたら少し待っていてください。その時の客の対応が終わり次第こちらに来ますから」


「はい。わかりました」


 里長が植物を操って入り口を閉じて密室にするのを確認し、俺は魔法陣に魔力を流す。そして3分の1ほどの魔力を持っていかれたところで効力を発揮し、俺はエンシェントエルフ様のところへ転移した。

どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 神官  (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)

 龍人  (20) 死龍人(20)

有効職業

 聖魔??の勇者Lv20/?? ローグ Lv64/70

 精霊使いLv32/40   舞闘家 Lv59/70

 大鬼人 Lv20/40   上級獣人Lv15/30

 魔導士 Lv81/90    魔人  Lv12/20 

 探究者 Lv31/99   狙撃王 Lv1/90

 上級薬師Lv1/80

非有効職業

 呪術師 Lv1/80    死霊術師Lv1/100

 アーマーナイトLv1/99 剣闘騎士Lv1/99

 上級龍人Lv1/30    死龍王Lv1/30 』

先週はすみませんでした。アルセウスをエンジョイしまくってました。(ココノツボシ団員感)

いやーやりこみ要素があってストーリーでそもそも推奨されてるとやっちゃいますよね。まだイダイトウ解禁したとこですよ(笑)


私事ですが2月は夜勤が多いので体調管理に気をつけねば…祝日2回もあるし大丈夫かな?


ではまた次回

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