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エルフの里での一日です1


 冒険者ギルドからそう離れていないところの宿をとり、そこで一晩を過ごした俺は朝一でその冒険者ギルドに向かった。もしかしたらユウカあたりがSランクの権限を使ってギルドに伝言でも頼んでいるのではないかとも思ったが、受付で聞いてみた限りではそのようなものはないとのことだ。さすがのユウカでも生きているかすらわかっていない相手への伝言を自分の居る国の外まで伝えてもらうなんてことはできないのだろう。もしかしたらグリムの町のギルドであれば伝言があったりするかもしれないが、少なくとも一か月は帰れない。と言うか国が違う以上、その後もエンシェントエルフ様の協力を受けなければ帰るまでに相当な時間がかかるだろうな。


 ダメもとで聞いてみたが、こちらから伝言を頼むようなこともさすがにできないということで諦めて、今日中に完結できるような依頼でもないかと掲示板の依頼を眺めていると、10人ほどの集団がギルドに入ってきた。


「我々は『金の軍団』である! 驚かせてしまってすまない。が、安心してほしい。1週間ほどこの地に滞在すゆえ、その宣言をしにまいった次第! 何か困りごとがあれば我々『金の軍団』が力を貸そう! 今日はこの地に到着したばかりであるゆえ、明日依頼を受けに来させていただく。用意しておいていただけると話が早く助かる。長らく討伐されていないモンスターの討伐、捜索等、我々の力の及ぶ範囲であれば何でも応えさせていただく!」


 リーダーと思われる男が入り口で大きな声で宣言をした。いきなり集団で入ってきた時は何事かと警戒の色を見せていた周りで屯する連中もすぐに警戒を解いていた。

 『金の軍団』。ゴールドさんがギルドマスターを務める大手ギルドの1つ。全員が金色の装備を全身に纏う風変わりな見た目とは裏腹にギルド内の規律には厳しく、実力はたしかとのことだ。


「それでは失礼する!」


 リーダーの男が頭を下げると、それに続くように全員が頭を下げ、扉から出ていった。嵐のような人たちだったなとぼーっと見ていると、壁際で見ていたエルフが近寄ってきた。


「よう、ここらじゃ見ない顔だしあいつらの宣誓を見るのも始めてかい?」


「あ、ああ。昨日宿をとったばかりなんだ。『金の軍団』のギルドマスターのゴールドさんには会ったことがあるんだが、メンバーは全員あんな感じでギルドにつくたびに宣言をしているのか?」


「ギルマスとだけ会ったことがあるなんて随分特殊な奴だな。宣言については前に『金の軍団』のメンバーに聞いたことがあるんだが、全員ってわけではないそうだぞ? 一定ランク以上のパーティはやっているらしい。ギルドの方針として『強き者は弱者を守る必要があり、金の軍団は強き者の軍団である。その力は弱き者のためにこそ使われるべき』ってのが掲げられてるとか」


「随分とまあ崇高な方針だな」


「それをきちんと実践するからこそ多少の横暴が見逃されてるんだろうな。いい評判がたてばその半分ほどの悪い評判がたつってのが『金の軍団』だ。まあいい奴らなのは間違いないよ。ここの町にはいい鍛冶師がいて、『金の軍団』の装備作りの一部を担ってるからここにはやつらはよく来るんだ」


「へえ、あの金色装備をか」


「見た目の派手さに目がいきがちだが、あれで装備としての性能はそこらの武器防具よりよっぽどいいんだよ。しかもそれを使う1人1人もそれを引き出すための努力を怠らないときた。見た目が派手なだけだと舐めたバカがよく返り討ちにあってるぜ。あいつとかな」


「おいおい兄弟! あんまり俺の黒歴史を言いふらすんじゃねえよ。あれは酒に酔ってただけだ!」


「酒に酔ってたからって周りに迷惑をかけちゃダメダメだ」


「だから反省もかねてあの日から1年禁酒したんだろうが! あんた、俺のようにはなるなよ!」


「お、おう……。酒は飲んだことないが飲むときには気を付けることにするよ」


「それでいい。っと、そんな話をしに来たんじゃなかった。交渉は終わった。行くぞ」


「了解リーダー。いきなりすまんかったな。いい暇つぶしになった」


「いや、こちらこそいい情報を知れたよ」


 彼はにっと笑い、パーティメンバーに呼ばれてそのまま扉から出ていった。

 思わず情報を得ることはできたが、『金の軍団』のインパクトが大きすぎて肝心の依頼に関することを聞くのを忘れていた。やはりここは受付で聞くしかないか……。




 結局、順番を待って受付で尋ねてみたところ、今出している依頼で1日で終わりそうなものはないとのだった。

 もともと森の中だけあって生物は多くとも、里の周辺はそれほどモンスターは出現しない地域というのもあるし、各里にいるエルフの部隊が訓練も兼ねて比較的近い地域のモンスターは狩っているというのもあるらしい。その際に薬草などの採取も行って帰ってくるため、そういう類の依頼も少ない。そこらの冒険者よりもよっぽど強いとのことで、里長もなかなかの圧をかけていたし、里長が鍛えているのかもしれないな。


 さすがに数日かかるような依頼を受けるわけにもいかず、依頼は諦めて町の散策をしつつ、エルメラさんのところにあいさつに向かうことにした。魔剣作りの進捗を聞きに行ったり、素材が足りなくなったのであれば渡しに行く必要もある。場所と道を覚えておいて損はないはずだ。




「なあ、あんたも事を荒げたくないだろう? 彼女を説得してくれよ」


 そう。ポジティブに考えていたの過去の自分に行くなと言ってやりたい気分になった。

 昼前くらいになるまで行く先々で場所を聞いては移動するというのを繰り返しながら利用する可能性の高い場所は一通り回り切り、エルメラさんのところであいさつを済ませてから昼にしようとエルメラさんの鍛冶工房に向かったのが数分前。そして扉をくぐってすぐにエルメラさんと言い合いをする黄金の鎧の集団を見つけて回れ右をしたが、すぐに見つかってしまったのが運の尽きだった。売り文句に買い文句でついつい出てしまったのだろうが、エルメラさんが俺が依頼主だと言ってしまった。だからこそこうして絡まれたのだろう。


「俺たちもそこまで暇ではない。ギルドマスターも訳あって今は少しランクの落ちる盾を使っているし、早いところ新しい盾を届けてやりたいんだ。1ヶ月も彼女を独占されちゃそれも叶わない。な?」


「な? と言われても、俺も長い間ここにいるつもりはないし、中途半端にできる依頼じゃないからあきらめてくれとしか言えない」


「はー、こっちは力づくでもいいんだぜ?」


「依頼を受けるかどうか決めるのは鍛冶師(・ ・ ・)のエルメラさんだけどな」


「依頼人がいなくなったのに依頼も何もねえだろ?」


 ぺろりと舌を出しながら謝っているような謝ってないような表情を浮かべたエルメラさんに呆れながら、俺は彼らが付いてくることを期待して工房の外に出た。

どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 神官  (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)

 龍人  (20) 死龍人(20)

有効職業

 聖魔??の勇者Lv20/?? ローグ Lv64/70

 精霊使いLv32/40   舞闘家 Lv59/70

 大鬼人 Lv20/40   上級獣人Lv15/30

 魔導士 Lv81/90    魔人  Lv12/20 

 探究者 Lv31/99   狙撃王 Lv1/90

 上級薬師Lv1/80

非有効職業

 呪術師 Lv1/80    死霊術師Lv1/100

 アーマーナイトLv1/99 剣闘騎士Lv1/99

 上級龍人Lv1/30    死龍王Lv1/30 』

3日遅れですが更新です!

今年は今日(数分は誤差です。間違いなく誤差です)で仕事納めでした。疲れたー


一応、年内はもう1話更新予定です。ただし予定は未定、あくまで予定。

大掃除が何時に終わるのか…それ次第ですね。ガンバリマス


ではまた次回

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