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守護龍の試練です終

 洞窟の奥へと歩みを進めていくにつれて奥にいる存在が何なのか、その正体が『探知』にもひっかかった。このまま1分も進むと見えてくる曲がり角の先に、先ほどまで戦っていた広場の3倍程もある大きな空間が広がっており、そこの中央に集まるようにして鎮座する3体のモンスター。『探知』からその種類までは調べられなかったが、ここまでくると嫌でもわかる。

 この奥にいる存在は間違いなく龍だ。守護龍様ほどの圧倒的な存在感のある龍というわけではないが、あんな試練をクリアしなければ会うことすらできないような龍ともなるとただの龍なわけがない。ただ、俺が近づいているのは気づいているはずだが圧をかけてこないあたり敵対の意思はないのだろう。


 向こうが敵対してこようとしていないと見越して武器は出さないまま奥までやってきた。通路は薄暗く、足元は見えるが先は真っ暗で『探知』頼りで進んでいたが、広場が視界に入るところまでくるとそこから漏れてくる光のおかげでしっかりと見えるようになった。

 通路から見えるその3体の姿は試練の中で戦った3種の龍のそれだったが、そのサイズが大きく違っていた。近づくにつれてよりしっかりと3体の龍の様子が見れるようになってきたが、よく見ると全員が全身にいくつもの古傷を持っており、さっきまで試練で戦った龍とは生きてきた年数が違うことを感じさせた。まあ試練で呼び出された龍がどれくらい生きた存在なのかとか考えたくもないが。


「よく来たな試練を超えし者よ」


「エルフでもないのに試練を受ける者が来たっていうからちょっと介入するだけのつもりだったけど……予定より介入しちゃって焦った焦った」


「止めたくても魔力がどんどん持っていかれたからな。がっはっは。よく生きて試練を乗り越えた。若者よ!」


「止めたくてとはよく言ったものだ。どんどんいこうなどと魔力をつぎ込んでおったくせに」


「お主の方が注いだ魔力の量が多かっただろうが。もっといけるだろうといけいけであったではないか!」


「なんだと、やる気か?」


「そっちこそやる気か? いい度胸だ。表へ出るがよい!」


 やってきた俺の前に現れた雷龍、森龍、闇龍の3体。試練突破時のアナウンスでは言葉が濁されていてはっきりとはわからなかったが、試練への介入をしていたという2体だと発覚した森龍と闇龍は喧嘩を始めてしまった。喧嘩を始めたことでその存在感は増したものの、こちらに向けられていないからかそこまでの圧力は感じなかった。


「お前ら邪魔したいなら帰っとれ。話が進まんではないか」


 ため息を漏らした雷龍によって諫められる2体。場合によっては力ずくで抑えるのも辞さないと言わんばかりに2体をにらみつける雷龍の体の表面に雷がピリリと走った。


「「む」」


 上下関係がある程度はっきりとしているのか、雷龍の雷を見て2体はおとなしく引き下がった。その光景を見て雷龍もうんうんとうなずき、再び俺の方を向いた。


「締まらぬ様子ですまぬな」


「いえ」


「それはともかく、お主も災難だったな。本来の試練では99まで行ったところで竜クラスまでなのだが、あの龍王様がわざわざ試練を受けさせた人間というので気を利かせて我ら3体で魔力を注いでみたのだが、まさか龍王種クラスのモンスターまで出てくるとは思わなんだ」


「……あなたも試練に介入していたので?」


「む、つい言葉が漏れたか。まあそれは置いといてだ。お主をここに呼んだのは理由がある。ほれ、出してくれ」


 悪びれる様子もなく介入していたことを認めた雷龍の指示で闇龍がアイテムボックスと思わしき渦を出してそこから少し古ぼけた宝箱を取り出した。


「我らの介入があってなお試練を踏破した記念の報酬だ。まだ外の世界にいた頃に見つけた道具で悪いがわしから送れる(贈れる)ものはこれくらいなのでな。我らには使い道のない道具だが、人の姿にも龍の姿にもなれるお主ならば役に立つかもしれん」


 闇龍から受け取った宝箱を巨大な爪の先で器用につまんでこちらによこす雷龍。俺が両手で抱えられる程度のサイズしかない宝箱。古ぼけてはいるが、アイテムボックスの中にあったからか埃をかぶっているような感じはしない。


「ありがとうございます」


「うむ。うまくやったおかげで感知されずにすんだが、森のは秘蔵のドリンクを。闇のは溜め込んだ財宝の一部を報酬として差し出したというのに我だけ何も出さないというのは矜持に反する。ずるいぞというこいつらの視線も痛いしな」


「開けてもよろしいですか?」


「うむ」


「……矜持がどうとか言いながら自分はいらない物を押し付けてるだけだよな」


「正直ここにいては財宝などなんの役にも立たないと言われればそうだが、せっかく集めたコレクションが……」


「うるさいぞ。役にたつたたないは人も龍もそれぞれだ。こやつにとって役にたてばそれでよいだろう」


 森龍と闇龍の陰口にキレる雷龍をよそに、宝箱を地面に下ろして中身を確認した。


『天雷の羽衣:装備した者に雷の加護を与え、天を舞う動きをサポートする。(サイズ不変)』


 中から出てきたのはどこかで見たことのある紐の色違いとでも言うべき物だった。誰とは言わないがどこぞのちっこいのの両腕に巻かれ、不思議な力によって浮いているあの紐にそっくりなのだ。ただ、この紐が羽衣なのかと言われると違和感があるが、『鑑定』で羽衣と出たのならそれは羽衣なのだろう。


 俺の従魔達の中では比較的ダメージが少なかったのか、ヒメと黄龍はさっきの休憩中に再び呼び出せるようになっていた。守護龍様に文句を言う場面にはヒメも同行させてやろうか。


「失礼。黄龍、お前にぴったりじゃないか?」


 呼び出した黄龍に天雷の羽衣を渡す。呼び出すことはできるが、まだ完全に回復はしていないようで、呼び出したものの俺の腕の中でだらーっと力なく寝ているままだ。ああもうよだれが垂れる。

 天雷の羽衣を黄龍の上に置いたところ、黄龍の腕に巻き付いていた羽衣()に絡みつくように一体化した。今まではただの真っ白い紐だった羽衣は、雷をイメージしているのか黄色い線が入って白と黄色の縞模様の羽衣になった。


「うにゅぅ」


「ごめんな。寝てていいよ」


「みゃぁい」


 黄龍はうつらうつらと起き上がろうとしたのでそのまま寝かせておき、俺の魔力に戻した。


「はっはっは! なるほどそういうことであったか! あの龍王様が試練に送り込むのもわかるな」


「完全に御しきってるのがもう恐ろしいな。若者よ、その良縁奇縁を大切にするのだぞ」


「そりゃ龍王種さえも葬るわけだ。理性的な人物でよかったと言うべきか? 小僧、別に便宜を図れというつもりはない。しかし、何か起きた時には我らも頼るといい。龍王様だけでなく、我らとその眷属も喜んで小僧の力となろう」


 笑い続ける雷龍と違い、闇龍、森龍の2体は言うだけ言うと、地面にそれぞれ闇と森を生み出し、潜るように消えていった。


次代の(・・・)黄龍様のお力となれるのであれば雷龍冥利に尽きる。その様子では我らで教えられることは少なかろう。だが、ゼロではないはずだ。お主がこの地にとどまる間、特例として上との回廊は開いたままにするように努力しよう」


 雷龍が少し離れた地面に雷を落とすと、そこには転移用と思われる魔法陣が現れた。今の話からすると守護龍様の居る場所とつながっているのだろう。


「今回目を覚まし、試練に介入したのは我ら3体であるが、龍王様の元、この地にはまだ他の龍も眠っている。全員とはいかんが、再びお主がここを訪れる時は歓迎させてもらうぞ」


「えっと、その時はよろしくお願いします」


 俺の返答に満足したのか、雷龍は雷と化して天井に消えていった。既に森も闇も消え去り、ただの広場となったこの場所にこれ以上用はなく、俺は雷龍の出してくれた魔法陣を使って地上へ戻った。

どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 神官  (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)

 龍人  (20) 死龍人(20)

有効職業

 聖魔??の勇者Lv20/?? ローグ Lv64/70

 精霊使いLv32/40   舞闘家 Lv59/70

 大鬼人 Lv20/40   上級獣人Lv15/30

 魔導士 Lv81/90    魔人  Lv12/20 

 探究者 Lv31/99   狙撃王 Lv1/90

 上級薬師Lv1/80

非有効職業

 呪術師 Lv1/80    死霊術師Lv1/100

 アーマーナイトLv1/99 剣闘騎士Lv1/99

 上級龍人Lv1/30    死龍王Lv1/30 』

ようやく試練もこれで終わりとなります。戦闘書くのが楽しすぎたり忙しくて間が空いたりした結果半年以上試練書いてたのか…。


コロナの猛威が止まりませんね。自分の職場も家族がって方がちらほらと出始めて結構ピンチです。来週ワクチン1回目なのでそれまで耐えねば!


ではまた次回

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― 新着の感想 ―
[一言] レベルの数字って難しいですよね。 上限の数字がある分、他の人の小説よりやや良心的かと思われます。
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