守護龍の試練です14
「「「グゥゥァァアア」」」
スリーヘッドドラゴンが雄叫びを上げると、それまで3体のドラゴンたちを中心に援護していた、生き残っている魔法系上位種のモンスターたちが全員スリーヘッドドラゴンにエンチャントをかけ始める。マナのように一目見てどんな魔法なのか判別できるような能力はないからなんのエンチャントがかけられているのかはわからないが、多種多様なエンチャントがかかっているのはわかった。
ただただスリーヘッドドラゴンがエンチャントによって強化されていくのを見ているわけにはいかないが、それを止めようとする俺を他のモンスターたちが阻む。先ほどまで中心になっていたグリーンドラゴンと同格とも言えるダークドラゴン、サンダードラゴンたちもスリーヘッドドラゴンへのエンチャントの時間を稼ぐ盾であり、少しでも俺を妨害するための駒でしかなくなっていた。
エンチャントが完了する前にとスリーヘッドドラゴンの巨体めがけて『ダークネスランス』を連射する。既にいくつかの魔法は効果を発揮しており、その中にあったらしい魔法系のエンチャントが効果を発揮したのか、3つの頭から散弾でばらまかれるように放たれるそれぞれの属性のブレスが暗黒属性の槍を相殺していく。数発必要とはいえ、闇属性のブレスで暗黒属性の魔法を相殺しているのだ。かなり高度なエンチャントがかけられているのだろう。願わくばほしいのだが、この試練ではそれも無理だ。
ダークドラゴンもサンダードラゴンも無視できる相手というわけではなく、『ダークネスランス』から『死龍のブレス』に切り替え、他のモンスターと共に迫りくる2体のドラゴンに向けて放とうとした時、俺の頭上を影が覆った。
真正面に向かって放つはずだった『死龍のブレス』を顔を上に向けて放つ。確実に2体を仕留めるべく塊にしていたブレスが大量の液体とぶつかってそれを散らす。その液体が飛び散った壁や床からジュウという音と共に煙が上がった。
「蟻なら天井でも関係なかったよなそういや」
影が消えたことで見えたその先には真キングアントとキングアントの2体が天井に張り付いていた。今散らしたのはこいつらが吐いた酸。気が付いてよかった。
気づかれたから何なのだとばかりに2体のキングアントは再び酸を吐きかけてきた。ドラゴンたちも迫ってきている中でもお構いなしだ。
「『バーストショット』『魔力盾』『サンダーレーザー』」
ドラゴンたちに対しては時間稼ぎのために大量に盾を展開し、上から降ってくる酸は爆発で弾き飛ばす。アンナならともかくとして、真キングアントクラスであればあれだけの量の酸を連続では発射できないことはわかっていたので、素早く攻撃できる『サンダーレーザー』で2体のキングアントにダメージを与えた。向こうも躱すために動いたことで仕留めるには至らなかったが、天井から剥がすことには成功した。
「グラァアアア!」
2体のドラゴンが力ずくで盾の壁をこじ開け、その隙間から真ドンモンキーズと真キンググリズリーがとびかかってきた。無視することはできないがこのチャンスにキングアントたちは仕留めておきたかったから『不動明王』で攻撃を受けとめて、牙をむき出しにして降ってくる2体のキングアントに『ダークランス』を放ってとどめを刺す。
『不動明王』の防御はどうせ抜けないからとアントの方に意識を向けていたのを気づかれたのか、真キングモンキーズにがっしりと体を掴まれ、真キンググリズリーと協力してドラゴンたちの方にぶん投げられた。自分からは動けないけどこうすれば動けるのかと思いつつも『不動明王』を解除し、大口を開けて待っているサンダードラゴンの口めがけて『魔力砲弾』をぶち込む。
『魔力砲弾』の反動でスピードが緩んだ俺の代わりに魔力弾を噛み砕いたサンダードラゴンの口内でバンと爆発が起き、苦悶の声が漏れる。内側からの爆発でサンダードラゴンが揺らいだ隙に『空蹴り』で一気に加速し、首元に両手で『ブレイクショット』をたたき込んで胴体から切り離す。それでも即死はせず、体に纏っていた雷をこちらに向けてくるのはさすがドラゴンと言うべきか。
『スキル:雷耐性Lv2を習得しました。 』
だが、サンダードラゴンにとっての不運は俺との相性が悪すぎたところだろう。命が消え果る直前の最後の攻撃も、『喰らう瞳』に喰らわれて俺のスキルとして還元された。
最後の攻撃を終えて力尽きたサンダードラゴンの体が地面に倒れる。すぐにこの死体も消えることになるが、それを待つまでもなく周りのモンスターたちが襲い来る。取り急ぎ俺を放り投げた2体は『サンダーレーザー』と『アイスレーザー』で頭を撃ち抜いて仕留めた。あいつらのせいで壁際という背後を気にしなくてもいいポジションを失うことになったのだ。
最初と同じように全方位から多種多様な敵が迫りくるとは言ったものの、初めの状態とは違い、かなりの数のモンスターは倒し終えているのは間違いない。遠距離から攻撃してくるような弓持ちのモンスターは既にいないし、ウルフ系なんかの足の速いモンスターもいない。そして何より厄介なデビルガーゴイルも倒したし、致命的なダメージを与えられる力を持っているオーガ系も全滅させた。しかし、それを補って有り余るほどの脅威が動きだした。
どうもコクトーです。
『刈谷鳴』
職業
『最大
ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)
盗賊 (50) 剣士 (50) 戦士 (50)
魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)
冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)
狂人 (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)
神官 (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)
有効職業
聖魔??の勇者Lv18/?? ローグ Lv56/70
龍人 Lv12/20 精霊使いLv24/40
舞闘家 Lv43/70 大鬼人 Lv16/40
上級獣人Lv8/30 魔導士 Lv45/90
死龍人 Lv7/20 魔人 Lv6/20
探究者 Lv7/99
非有効職業
狙撃王 Lv1/90 上級薬師Lv1/80
呪術師 Lv1/80 死霊術師Lv1/100
アーマーナイト Lv1/99 剣闘騎士Lv1/99 』
先週はすみませんでした。ほぼずっとベッドにいたよ…
自分は金曜日仕事だったのでまだ2日目ですが、ゴールデンウィークに入りましたね!
まあどこにも行きませんけどね。友達と予定経ててなければコロナがなくてももともと行かない家ですので。家でちょっと豪華にごはん派です。
一応、水曜日、個人的なGW最終日になりますが通常更新とは別に更新予定です。
今話がキリの関係で短くなってしまいましたしちょうどいいかな?
ちょっと展開が決まらなくてここで切るしかなくなってしまった…
ではまた次回。




