守護龍の試練です11
現れた真オーガキングたちにゼルセのかつての姿を幻視し、湧き上がる殴りあいたい衝動に負けた結果、負わなくてもよかったはずのダメージを負った俺は、『再生』や『リジェネレイト』によって回復していくのを感じながら、何をやっているんだという後悔と、すがすがしい気持ちのよさも感じていた。
『wave72/99』
そんなことをゆっくりと感じているような時間はなく、次の魔法陣が現れた。そこから出てきたのは真キングアントだ。
真キングアントたちはすぐさま動き出し、2体が俺めがけて蟻酸を撃ち出した。『ファイア』を迎撃に飛ばし、俺と真キングアントの中間辺りで酸が破裂する。飛び散った酸が地面を焼き、白い煙が僅かに上がった。視界の邪魔になるようなものでもなく、防がれて当然と言わんばかりに真キングアントたちは次に向けて動いていた。
「『ダークネスランス』」
そんな真キングアントたちへ絶望を与えるべく、『ダークネスランス』をばらまく。真オーガキングたちとの戦いとは打って変わって遠距離からの撃ちあいになったが、『ダークネスランス』がアンナの数段階下のランクの真キングアントの放つ酸弾程度に負けるわけもなく、そのまま全員を串刺しにして終わらせた。
『WAVE79/99』
WAVE74の真キングサーペント相手に『魔法剣召喚』で作り出した剣を使って壊されないようにリベンジしたりしながら、特に大きなダメージも残さずにWAVE79まで来た。やはりというべきか、真クラスのモンスターたちは5体ずつしか登場せず、それまでの何十体もの群れと比べたらかなり楽だった。
WAVE79のモンスターは真リザードマン・トップ。若干形状の違う槍を全員が構え、一列にこちらに向かってきた。
「『ポイズンブレス』」
放射状に広がる毒のブレスを放つと、真リザードマン・トップたちは散開して躱す。左右どちらにもいかずに上に跳んで避けた個体に向けて『アイスレーザー』を撃つ。
「シャァアア!」
槍を前方で回転させてレーザーを散らされた。多少槍は凍り付いて重くなっているようではあるが、動くのにそれほど影響はなさそうだ。
「「シィィイイ」」
回り込んでいた2体の真リザードマン・トップが水と炎を纏わせた槍を突き出してくる。『魔法斧召喚』で両手に斧を生み出してその突きに合わせて下から槍を切り上げた。まっすぐできれいな突きを力業で無理矢理上にはね上げたことで、真リザードマン・トップたちも槍に纏わせた水と炎が消えてしまった。
両手の斧をそれぞれ目の前の真リザードマン・トップの頭に投げつけ、『マジックハンマー・ダーク』でその斧の刃をより深くたたき込む。ぐらりと倒れる真リザードマン・トップたちに『ニードル』でとどめを刺すと、その体を使って死角としながら俺に風と土を纏った2本の槍が放たれる。『マジックシールド』で2本を受けると、その盾を足場代わりにした1体の真リザードマン・トップが跳び、槍を構えて落ちてくる。
闇を纏った槍を構えるその真リザードマン・トップに『ダークネスランス』を放って撃ち落とす。全身を貫かれて絶命する寸前に俺めがけて槍を投げようとしてきたその根性は見事だが、その槍も『ダークネスランス』の1本に弾かれて俺に届くことはない。
「「シュウウウウ!」」
盾を躱すようにさらに回り込むように動いてくる真リザードマン・トップたちにそれぞれ『ハンドレッドナイフ』を弾幕のように放つ。最初の『アイスレーザー』を防がれた時のように槍を回転させる2体だが、それぞれに跳んでくる100本の魔法のナイフをすべては防ぎきれず、何本かが体を捉える。
2体の足が止まった隙に『魔法剣召喚』で剣を2本生み出し、『ダークソード・纏』で強化する。『ハンドレッドナイフ』を撃ち尽くすのと同時に右側に位置する真リザードマン・トップに突っ込み、槍と腹を切り裂いた。それだけで即死まではいかなかったものの、『ハンドレッドナイフ』のダメージと相まって真リザードマン・トップは膝をついて槍も落としてしまった。
すぐに『ダークネスランス』を放って、残された1体の方に向き直る。『ハンドレッドナイフ』のダメージはあるが、今仕留めた個体よりも少なそうだ。
「シュウウ!」
真リザードマン・トップは風を纏わせた槍を回転させ、その勢いのままに打ち下ろしてくる。両手の剣をクロスして受けると、槍先から風が膨らむように広がって俺を飛ばす。距離が開いたところで、真リザードマン・トップが槍を突き出した。そこから今度は風が渦を巻いて飛んでくる。
風の渦はそれほど速くなく、俺は『空蹴り』を使いながら後ろに跳んで下がる。
すると、その風の中を飛ぶように真リザードマン・トップが向かってきた。全身を1本の槍として向かってくる真リザードマン・トップが迫る中、俺は『黒槍の雨』で地面にたたきつけた。こちらにハイスピードで向かってきていたからか、目測がずれて足や腹を中心に打ち据えたらしく、先ほどの個体と同じく、一撃では仕留められなかった。
「シ、シュ」
「眠れ」
足は完全に潰されていたが、それでも起き上がりこちらを睨む真リザードマン・トップの首を剣で切り落として終わらせる。それからすぐに真リザードマン・トップたちの死体は消え去った。
『WAVE80/99』
すぐに次のWAVEが始まるが、次に広間に現れたのは、この空間の半分ほどの大きさの巨大な魔法陣が1つだけだった。
どうもコクトーです。
『刈谷鳴』
職業
『最大
ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)
盗賊 (50) 剣士 (50) 戦士 (50)
魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)
冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)
狂人 (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)
神官 (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)
有効職業
聖魔??の勇者Lv17/?? ローグ Lv54/70
龍人 Lv12/20 精霊使いLv21/40
舞闘家 Lv39/70 大鬼人 Lv14/40
上級獣人Lv8/30 魔導士 Lv41/90
死龍人 Lv4/20 魔人 Lv2/20
探究者 Lv6/99
非有効職業
狙撃王 Lv1/90 上級薬師Lv1/80
呪術師 Lv1/80 死霊術師Lv1/100
アーマーナイト Lv1/99 剣闘騎士Lv1/99 』
今回は少々短めですがキリまでいくと長くなりそうだったので仕方ないのです。
そこまでは書ききれなさそうだしなぁ…
まだまだ続くよ守護龍の試練!
ではまた次回




