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守護龍の試練です6

後半はメイ視点ではありません。ご注意ください。


『WAVE 50/99』


 最後のキングスライムの核をばらばらの方角から一点に集中させた『ダークネスランス』でめった刺しにすると、地面に溶けるように消えていった後に次のWAVEが始まった。

 単純に考えるのであれば10層のゴーレム系の上位種、あるいは30層のオーガ系の上位種。そう思っていたのだが、現れた魔法陣を見て、その考えを改めることになった。


「キィィィィアアアアアア」


 目の前に姿を現したのはサンダードラゴンの群れ。40層のグリーンドラゴンに続いてこれとなるともはや10層ごとにドラゴンが出てくるのは確定なのだろう。

 サンダードラゴンたちは自身の体に雷を纏わせてこちらにつっこんできた。グリーンドラゴンとは比べ物にならない速度だ。俺は向かってくるサンダードラゴンたちに対して、『ダークネスシールド』を前面に広げて『シールドバッシュ』で突っ込む。真正面から衝突したサンダードラゴンたちの顎をかち上げ、『一刀両断』で首を切り落とした。体が反動で硬直する。ここまでで魔法の操作は問題ないことはわかっていたため、すぐに次のサンダードラゴンが向かってくるのに備えて『ダークネスシールド』を背後に回す。

 盾がサンダードラゴンのブレスを防いで、上から落ちてくるサンダードラゴンの首に潰されないように硬直が解け次第横に跳ぶ。死んでも尚雷を纏ったままだったサンダードラゴンの体から雷が消えてすぐに死体も消えた。死体が陰になって見えていなかった2体のサンダードラゴンの牙が迫る。


「『ダークネスハンド』『不動明王』」


 『ダークネスハンド』でサンダードラゴンの頭と同サイズの手を生成し、噛みつき攻撃を真正面から受け止める。2体分の突進でも特に押されることなく止められたが、お構いなしに噛みついてくるサンダードラゴンたちの牙が『ダークネスハンド』の魔力の手のひらに食い込む。時間がかかればいずれ食い破られるだろうが、そこまで待つつもりはない。


「『クエイク』」


 サンダードラゴンの足元の地面を浮かし、傾いたサンダードラゴンたちの牙をつかんでそのまま背後に迫る他のサンダードラゴンに投げつけた。


「キィァウ!」


 急には止まれなかった3体のサンダードラゴンたちが飛んできた2体に巻き込まれてつぶれる。そこに『死龍のブレス』を放って5体まとめて消し飛ばした。


『スキル:サンダーレーザーLv1を習得しました。 』


 無事なサンダードラゴンから放たれたブレスにも似た雷光が脇腹に直撃し、『喰らう瞳』の効果で俺の糧へと変わる。本来であれば俺の体を完全に貫いていたであろうその魔法を撃ったサンダードラゴンに、『アイスレーザー』でお返しした。あわよくば凍らせてやろうと思ったが、体にまとった雷にレーザーが散らされ、表面を削る程度になってしまった。ただ、防ぐために纏っていた雷にこめる魔力を上げたためか、攻撃のために口元に貯めていた魔力が霧散した。


「キイィイ!」


 3体のサンダードラゴンからブレスが飛んでくる。こちらも『サンダーブレス』を3方向に放って相殺する。お互いのサンダーブレスが相殺した際に発生した軽い爆風を利用され、残りの1体が爪を振るってきた。『不動明王』の効果がなんとかまだ残っており、その一撃を腕をクロスして受け止める。


『スキル:雷纏Lv1を習得しました。 』


 腕を通じて手に纏わせていた雷が俺に流れてくる。少しピリリとなる感じがあったが、魔法として『喰らう瞳』が喰らってくれた。

 『アイスレーザー』によるダメージから全力とはいかなかったのかもしれないが、たしかに俺を捉えた感触があったかと思えば、急遽自身の纏う雷が消えたことで動揺したのか、サンダードラゴンが腕を引く。俺は即座に両手の武器を手放し、その腕を掴んで離れないように逆に引き寄せる。


「キィ!?」


 引こうとした腕が逆に引っ張られたことに焦ったサンダードラゴンが引こうとする力を強める。俺は『鬼の一撃・付与』で力を強めてそれを許さず、腕を掴んだままその場で回転してサンダードラゴンを振りまわした。


「うぉおおおお!」


 そのまま勢いをつけてサンダードラゴンを2周、3周と振り回し、地面にたたきつける。背中から地面にたたきつけられた際に地面との間に挟まれた翼が折れ、サンダードラゴンは悲鳴をあげた。しかし、戦意はまったく失われておらず、その悲鳴に隠すようにサンダーブレスを放とうと口元に雷を集めていた。

 俺はその開いた口に『バーストショット』を撃ち、ブレスが放たれる前に首を内側から爆発で吹き飛ばした。千切れたサンダードラゴンの頭部が俺の髪をかすめるように飛んでいき、その先でまだブレスとして完成していなかった魔力は霧散した。


「『ダークランス』」


 死体がまだ消えない中、見えている2体のサンダードラゴンに向けてそれぞれ5連の『ダークランス』を放つ。サンダードラゴンたちは拡散させたサンダーブレスで相殺をはかるも、ただでさえ高威力であることに加えて、250本という数の力によるごり押しで相殺しきれず、体中を貫かれた。


 最後の一匹となったサンダードラゴンが、死体の向こう側から渾身の魔法を放ってきた。死体となったサンダードラゴンが消えたことでまっすぐに俺に向かってくる10本の雷。俺は一直線に向かってくるそれらに向かって腕を突き出し、手の前に広げた『ダークシールド』で受ける。

 正確に俺を捉えるための雷は、1本2本と『ダークシールド』に受け止められ、9本受けたところで俺は盾を消した。


『スキル:サンダーレーザーLv2を習得しました。 』


 雷としての効果ではなく、魔法の衝撃だけで掌に若干の痺れが残る。だが、それも2,3回握って開く動作を繰り返すうちに消え去った。


「キィィィィアアアアアア」


 渾身の一撃を防がれたサンダードラゴンは、翼をたたんでこちらに向かって走り出した。既に他のサンダードラゴンたちは皆消え去り、残ったのはこいつだけだ。


「『不動明王』『ダークハンド』『ダークナックル・纏』『鬼の一撃・付与』」


 サンダードラゴンの突進を真正面から受け止め、反対の手でその頭を殴り潰す。頭を失ったサンダードラゴンはそのまま動かなくなった。


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 メイさんが守護龍様によって穴に突き落とされて6時間が経過した。守護龍様が言うには早くても半日程度はかかるということですし、まだまだ戻ってこないということはわかっていますが、私はそのまま守護龍様の元で待っている。なんとなく、小屋の方に戻る気がしなかったからだ。


「エンシェントエルフよ、そう怖い顔をするな。試練はまだ続いている。つまり、あれはまだ死んでいないということだ」


「……守護龍様、今はどれくらいまで進んでいるのですか?」


 私なりに感知を試してみても全くその居場所も状況もつかめない。エルフの試練場であれば簡単に把握できるだけに、何もわからないというのは悔しいですね。


「それはわからん。リセットされたかどうか、終わったかどうか、それくらいならばわかるが、今がどこまで行ったのかなんぞは本人にしかわからん。といいたいところではあるが……」


 守護龍様の様子がどこかおかしい。何かとても言いづらそうな。


「今回に関してはわかる。今はWAVE50だ」


「今回に関してはとはどういうことでしょうか?」


「わしとしても想定外ではあるのだがな。奥で眠りについているはずの3体がおもしろそうだと介入しておる。それで、つい先ほどWAVE50を超えたと念話で連絡があったのだ。ついでに、面白いからレベルを上げるとな」


「……バカなのですか?」


 守護龍様の言う、奥に眠る3体というのが何なのか、その正体についても聞かぬまま、私の口から出てきたのはその言葉だけだった。

どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 神官  (50)

有効職業

 聖魔??の勇者Lv17/?? ローグ Lv50/70

 重戦士 Lv66/70 剣闘士 Lv55/60

 龍人  Lv11/20 精霊使いLv21/40 

 舞闘家 Lv31/70 大鬼人 Lv12/40 

 上級獣人Lv8/30 魔導士 Lv27/90

 死龍人 Lv2/20

非有効職業

 魔人  Lv1/20 探究者 Lv1/99

 狙撃王 Lv1/90 上級薬師Lv1/80

 呪術師 Lv1/80 死霊術師Lv1/100 』

WAVE50サンダードラゴン戦でした。ちょっといつもより時間かかりました…


完全に私事ですが、仕事でメンバーが1人やめて、その影響もありかなり仕事量が増えました。

2月も夜勤現時点で4回決まってますし、結果的に出社率8割超…。疲れすぎて土日が寝て終わるようなことがないように程々に手を抜いていきますが、投稿遅れたらすみません。

え、ゲームを辞めればいい? …私に死ねというのですか!!


ではまた次回

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